女優の松本まりかが、動画配信サービス「Paravi」のオリジナルドラマ「東京、愛だの、恋だの」で主演を務めることが決まった。松本とタナダユキ監督が初タッグ。9月11日から独占配信となる。

　本作は、大都会・東京で懸命に生きようとする女性たちのリアルな実情に迫り、それぞれの日常を優しく描く恋愛群像劇。主人公は、東京の賃貸不動産会社で働く35歳の女性・和田かえ。10年間付き合っている恋人とそろそろ結婚を考えているものの、どこかぎこちなさを感じている。一方で、大学時代からの男友達との関係に安らぎを見いだす……。そんな彼女の周りには、何らかの事情で住まいを探そうとする女性たちや、それぞれの悩みを抱える知人たちがいた。恋に、仕事に、東京で前向きに生きようとする女性たちが繰り広げるストーリーだ。

　主演の松本は「2021年上半期ブレイク女優ランキング」で1位に選出され、WOWOWオリジナルドラマ「向こうの果て」で連続ドラマ初主演を果たした。どこかミステリアスな雰囲気を持つ松本が、等身大の女性像をどのように演じるのかに注目だ。

　映画「百万円と苦虫女」や「ふがいない僕は空を見た」などを手掛け、最新作の映画「浜の朝日の嘘つきどもと」の公開も控えるタナダが監督を務める。リアルで繊細な人物描写で国内外から高い評価を受けているタナダの演出もポイントだ。

　また、本作はオリジナルストーリーとなっており、脚本には映画「愚行録」「ピース オブ ケイク」など数々の映画を手掛けてきた向井康介と、「来世ではちゃんとします」（テレビ東京）、「有村架純の撮休」（WOWOW）などのほか、演劇ユニット「ブス会＊」主宰の劇作家・演出家として幅広く活躍中のペヤンヌマキ、そして本作で監督を務めるタナダも名を連ねている。

　松本はコメントを寄せ、「『タナダユキ監督作品で連ドラ主演のお話が来ています』　そう聞いた時、すぐさま『やります』と答えたのを覚えています」と、オファーを受けた際の思いを明かした。

　タナダ監督からは「出てくる登場人物の中で一番普通の感覚を持った人でいてほしい」「今まで見たことのない松本まりかを撮りたい」というオーダーがあったといい、「ならば、私が今までやったことないアプローチを…と考えた結果、これまでお芝居に必要だと思っていたことをいったんやめてみることにしました。身一つで、えいっと、タナダ組に委ねてみたら、もう楽しくて楽しくて笑い転げてばかり。今芝居も日常も毎日が楽しくて、こんな世界があったんだ、と。私にとって、すてきな変化をもたらしてくれたこの作品」と役作りについて語った。

　さらに、「私が演じる主人公『かえ』にも、悩み多き大都会東京の日常の出会いの中ですてきな変化が起きます。見てくださる皆さんの日常にも、そんなすてきな変化の可能性って常に備わっているんだ、ということを感じてもらえるドラマになったらいいなって思っています」とメッセージを寄せた。