開業医が自宅療養中の新型コロナ感染者のためにできること 医師会が模索する内容とは
新型コロナウイルスに感染しても軽症か無症状のため自宅療養する人が厚生労働省によると、1月27日時点で全国に2万6130人もいる。そんな中、容体が悪化し、入院できずに亡くなる人も多い。自宅療養中、どうすれば命を守れるのか。東京・江戸川区医師会会長で、しんでん耳鼻咽喉科医院の院長でもある田部浩生氏にポイントを聞いた。また、医療体制がひっ迫する中、街の開業医の役割と今後についても尋ねると自宅療養患者のために動き始めることが明らかになった。
医師の田部浩生氏が自宅療養の注意点と医師会が考える開業医が担う役割を紹介
新型コロナウイルスに感染しても軽症か無症状のため自宅療養する人が厚生労働省によると、1月27日時点で全国に2万6130人もいる。そんな中、容体が悪化し、入院できずに亡くなる人も多い。自宅療養中、どうすれば命を守れるのか。東京・江戸川区医師会会長で、しんでん耳鼻咽喉科医院の院長でもある田部浩生氏にポイントを聞いた。また、医療体制がひっ迫する中、街の開業医の役割と今後についても尋ねると自宅療養患者のために動き始めることが明らかになった。(取材・文=中野由喜)
「最近、問題なのはハッピー・ハイポキシア(幸せな低酸素症)。自治体も貸し出しているパルスオキシメーターを使って測る血中酸素飽和度は96%以上が正常ですが、感染者は95%以下でも苦しさを感じない場合があります。私の患者さんにも陽性の方がいて、測ると86%。苦しいはずがケロッとしていました。80%台は体の中に酸素が十分に行き渡らず脳の働きも不十分になり死につながります。この数値は要注意です」
他に発熱、せき、たん、食欲不振、息切れ、だるさ、味覚障害、嗅覚障害など目安になる症状はいくつもある。
「よく患者さんは肺の中にガラスが入っているような激しい痛みがあるとか、深呼吸ができないとも言います」
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前日より少しでも症状が進んだら遠慮はだめ、かかりつけ医や保健所にすぐ連絡