「ちいかわ」不正転売にメルカリ動く 出品削除やアカウント停止相次ぐ、くら寿司や警察とも連携

人気キャラクター「ちいかわ」を巡る転売騒動が波紋を広げている。くら寿司のコラボキャンペーンで従業員による不正行為が発覚したことに端を発し、公開中の映画など、さまざまな特典でも不審な大量出品が問題視されている。いわゆる「転売ヤー」に批判が集まる一方、不正に入手した商品を売りさばく場として悪用されるフリマサイトに対し、対策強化を求める声も少なくない。くら寿司とフリマアプリ大手のメルカリに対応や見解を聞いた。

フリマサイトの対策強化が求められる(写真はイメージ)【写真:写真AC】
フリマサイトの対策強化が求められる(写真はイメージ)【写真:写真AC】

くら寿司は従業員の横領を確認、警察に被害届

 人気キャラクター「ちいかわ」を巡る転売騒動が波紋を広げている。くら寿司のコラボキャンペーンで従業員による不正行為が発覚したことに端を発し、公開中の映画など、さまざまな特典でも不審な大量出品が問題視されている。いわゆる「転売ヤー」に批判が集まる一方、不正に入手した商品を売りさばく場として悪用されるフリマサイトに対し、対策強化を求める声も少なくない。くら寿司とフリマアプリ大手のメルカリに対応や見解を聞いた。

 くら寿司は8月21日から「ちいかわ」とのコラボキャンペーンを実施していたが、皿を一定数投入することで挑戦できる「ビッくらポン!」で「フィギュアが出ない」との報告がSNSで続出。当該の景品は大量にフリマサイトへ出品されていた。さらに、配布開始前だった特典の湯呑み、非売品の販促物として店に配布された「のぼり」なども出品され、SNS上で疑問の声が相次いだ。

 同社は調査を進め、9月5日、従業員による不正行為が判明したと発表。翌6日からキャンペーンを中止した。

 くら寿司の広報担当者はENCOUNTの取材に対し、横領の詳細については「すでに警察への被害届も提出させていただいており、調査・手続きへの影響を考慮し、回答を差し控えさせていただきたく思います」とした。

 現時点では「先の調査にて1店舗での不正を確認できております」とし、該当従業員については社内規定に基づいて厳正に対処し、警察にも相談しながら対応を進めるという。また、他の店舗でも不正があったかについては、「引き続き全店での調査を進めている段階となります」と説明している。

 大量出品を巡る騒動はくら寿司だけではない。

 公開中の『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』では、劇場で配布された入場者特典について、配布開始直後から同じアカウントが複数のコンプリートセットなどを出品しているとSNSなどで騒がれた。ほかのキャンペーンでも、通常の方法で入手できるとは思えない量の景品を出品しているアカウントがあるとして疑問の声が相次いだ。

 こうした状況に対し、ファンからは「欲しい人が正規の方法で手に入れにくくなっている」と嘆きの声が上がっている。

 小学生の娘が大のちいかわファンで、くら寿司の過去のコラボにも足を運んできた30代の母親は、「プレゼント企画はレシート応募の抽選制にすればいいと思います。これを機に、業界全体でちゃんと見直してほしいです」と訴えた。

 さらに、母親はフリマサイトの健全化も求める。

「ちいかわを巡っては、フリマサイトの当初の対応も遅かったように思います。悪質な転売行為への対策を本気で考えてほしいです」

メルカリ「不正に入手された疑いのある出品商品の削除」実施

 ネット上でも、フリマサイト側の対策強化を求める声は多い。では、今回の騒動において、フリマサイト側はどう対応しているのか。

 業界大手のメルカリは9月7日、公式Xでくら寿司とのコラボキャンペーンに関連する出品について見解を発表。出品状況を確認するとともに、必要に応じて出品者への連絡などを進めていると明らかにした。

 実際、出品の削除対応などは進められているのか。ENCOUNTの取材に対し、メルカリの担当者は「くら寿司様と連携し、不正に入手された疑いのある出品商品の削除などの対応を実施しております」と説明。「具体的には、コラボキャンペーンに関する情報や不正に入手された疑いのある商品情報などを連携いただき、個別の状況を確認、対応しております」と明かした。

 不正出品の判断は、企業側から寄せられる情報だけを基にしているわけではないという。

「こうした確認は、関係企業からの申告のほか、お客さまからの通報や出品や取引の状況などの情報に基づいて実施しております」

 メルカリでは、そもそも出品者の手元にない商品や、盗品など不正な経路で入手された商品の出品を禁止している。

「今回の件に限らず、こうした出品が確認された場合やその疑いがある場合には、利用規約およびガイドラインに基づき、必要な確認・対応を行っております」

 不正出品をめぐる発信者情報の開示請求については、どう対応しているのか。

「発信者情報開示請求等があった場合には、法令、利用規約および当社のプライバシーポリシー等に基づき、必要性・相当性を確認のうえ、適切に対応しております」

 ただし、今回の騒動で個別の企業や団体から請求があったか、実際に情報を開示したかについては「回答を差し控えさせていただきます」とした。

 メルカリは警察庁とも「不正取引等に関する情報共有に関する協定」を締結している。

「関係機関とも連携しながら、不正取引の防止に取り組んでおります。今後も利用規約およびガイドラインに基づき、関係企業・関係機関との連携も図りながら、お客さまに安心・安全にご利用いただけるマーケットプレイスの運営に取り組んでまいります」

 実際に今回の騒動では、大量の景品を出品していたアカウントが停止されたり、出品ページが削除されたりする事例が相次いでいる。

 フリマサイトが企業や利用者から寄せられる情報などを基に不審な出品を素早く把握し、必要に応じて削除やアカウントへの対応を進め、さらに警察とも連携する。こうした対応を徹底することで、今後どこまで不正転売を封じ込められるのか注目される。

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