緊急復活の三菱パジェロ、「これに買い替えます!」と早くも熱気 「なぜ今」を開発陣が議論、導き出した答えとは
世界を駆け抜けた“王者”が、新たな顔を手に入れた。新型「パジェロ」のワールドプレミアが2日、東京・高輪で開催された。国内外から少なくとも数百人規模のメディア関係者が集結。新車発表会としては珍しい盛況ぶりとなり、ステージに姿を現した新型車へ一斉にカメラが向けられた。ネットでは早くも「三菱の本気を感じる」「これに買い替えます!」「三菱グッジョブ!」と熱い声が上がっている。

“日本の剣道”を映した迫力の面構え
世界を駆け抜けた“王者”が、新たな顔を手に入れた。新型「パジェロ」のワールドプレミアが2日、東京・高輪で開催された。国内外から少なくとも数百人規模のメディア関係者が集結。新車発表会としては珍しい盛況ぶりとなり、ステージに姿を現した新型車へ一斉にカメラが向けられた。ネットでは早くも「三菱の本気を感じる」「これに買い替えます!」「三菱グッジョブ!」と熱い声が上がっている。(取材・文=平木昌宏)
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1982年に誕生したパジェロは、悪路走破性と乗用車の快適性を融合させたクロスカントリーSUVとして人気を集めた。ダカールラリーでは7連覇を含む通算12勝を記録し、“砂漠の王者”として世界に名をとどろかせた。累計生産台数は329万台を超え、170以上の国と地域で販売されてきた。
日本向けモデルは2019年に生産を終了しており、国内では7年ぶりの復活となる。フルモデルチェンジは、4代目が登場した2006年以来、実に20年ぶりだ。日本国内では10月1日に予約注文を開始し、12月17日に国内発売を予定している。
会場に集まった報道陣の関心をさらったのが、大胆に生まれ変わった“顔”だった。
デザインコンセプトは「グランドカリスマ-泰然自若-」。歴代モデルの水平でスクエアなフォルムを受け継ぎ、張り出したフェンダーや王冠をイメージした立体的なフードによって、フラッグシップらしい重厚感を強調した。奥行きのあるT字型ヘッドランプも強烈な存在感を放つ。
フロントフェースに込められたテーマは、日本の剣道に通じる内面の強さだという。感情をむき出しにした威圧感よりも、冷静沈着で揺るぎない自信を表現。2種類のフロントグリルを設定し、水平基調のタイプには日本のものづくりが持つ精緻さ、ハニカムタイプには高い強度から生まれる機能美を込めた。
SNSでは「エクステリアもインテリアも最高! しかもパジェロ!!」「これは売れる」「内装をすごく頑張りましたね、かなり質感高い」「ひさびさに欲しくなった三菱車」と称賛が相次いだ。長年ランドクルーザーに乗ってきたというユーザーからも、内装が期待を大きく上回ったとして、販売に期待を寄せる声が上がっている。
力強い面構えが注目を集める中、歴代モデルを愛する層からは戸惑いも漏れた。ネットでは「中華SUVっぽい」「過去のパジェロはかっこよかった」「もう少し歴代パジェロに対するリスペクトはあってもよかった」との反応があり、フロントグリルの造形を厳しく見る投稿も見受けられた。「ランクル250やレンジローバーに寄せてきた感はある」としながら、「三菱自動車の象徴としてこれはこれで悪くない」と評価する声もある。
これほど顔つきが話題になること自体、新型パジェロへの関心の高さを物語っている。デザインを担当した吉峰典彦氏は、開発陣が「なぜ今、再びパジェロなのか」を何度も議論したと説明。「世界には数多くのオフロードブランドがあります。しかし、私たちは信じています。日本にはパジェロがある」と力を込めた。
開発で掲げた言葉は「独創進化」。初代の姿をそのまま再現する復刻路線を選ばず、パジェロが時代ごとに新しい価値を生み出してきた精神を、現代の造形に落とし込んだ。見慣れたパジェロ像から大きく踏み出したフロントフェースには、その決意が色濃く表れている。

車内にもフラッグシップの風格
車内にもフラッグシップとしての風格を持たせた。歴代モデルで親しまれた3連メーターは現代的なマルチメーターへと進化。2枚の14.3インチ大型ディスプレーで構成されるモノリスディスプレーを備え、日本の伝統工芸「木目込み」に着想を得た縫製技法を施したソフトマテリアルを採用した。ヤマハと共同開発した12スピーカーのサウンドシステムも搭載する。
ボディーは全長4920ミリ、全幅1925ミリ、全高1910ミリで、3列シートの7人乗り。2.4リッターのクリーンディーゼルエンジンに8速オートマチックトランスミッションを組み合わせ、三菱自動車最高峰の四輪制御技術「S-AWC」を採用した。7つのドライブモードを備え、北海道の十勝研究所やタイ、オーストラリア、アフリカなどで走行試験を重ねたという。
開発陣が特にこだわったのが「悪路快適性」だ。険しい道を走り切る性能に加え、不快な振動や揺れを抑え、乗員が安心して移動できる乗り心地を追求した。商品企画を担当した板垣邦俊氏は「上質に進化したけれど、やっぱりパジェロ。皆様にもそう実感していただけると確信しています」と胸を張った。
価格未発表もネットで予想が過熱
気になる価格は、現時点で発表されていない。それだけにネットでは予想が過熱している。「460万なら買う」と期待する声がある一方、「これがもし500ならバカ売れかな? 600ならまぁまぁ、700ならうーん……」「500万からなわけないな。最低でも700万くらいからだと思ってる」と、幅広い金額が飛び交う。「ランクルよりも100~150万くらい安くないと売れるか?」とライバル車を意識した意見も寄せられた。
岸浦恵介社長兼COOは、数多くのメーカーや車種が存在する現在について「なかなかその違いをお客様にお伝えするのは難しい」と率直に語った。そのうえで、三菱自動車を選んでもらうためには「まずはブランドとしてイメージしてもらうことが大切」と強調。新型パジェロをブランド強化の第1弾に位置付け、同社の存在感をさらに高めていく考えを示した。
新型パジェロは2026年度、生産拠点であるタイを皮切りに、日本、オーストラリアへ投入される。2027年度以降は、アセアン、中南米、中東など世界約100カ国へ順次展開する予定だ。今後はパジェロを頂点に、コンパクトSUVやスモールSUVを加えたシリーズ展開も計画している。
20年ぶりに生まれ変わった“砂漠の王者”は、いくらで日本の道へ戻ってくるのか。正式価格の発表にも熱い視線が注がれる。
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