横浜流星、憧れの小栗旬から学ぶ「脱力感」 共演で「全てを吸収しようと思っています」

俳優の横浜流星が、10月からスタートするTBS系連続ドラマ『LOST10(ロストテン)』(金曜午後10時)の取材会にこのたび出席し、主演を務める同作について語った。

『LOST10(ロストテン)』に出演する横浜流星【写真:(C)TBS】
『LOST10(ロストテン)』に出演する横浜流星【写真:(C)TBS】

自ら直談判した“黄金タッグ”と5年ぶり再会

 俳優の横浜流星が、10月からスタートするTBS系連続ドラマ『LOST10(ロストテン)』(金曜午後10時)の取材会にこのたび出席し、主演を務める同作について語った。

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 同作は、北海道で起きた登山ツアーの遭難事故・通称「支樺岳(しからだけ)事件」を舞台にしたヒューマンミステリー。単なる事故かと思いきや、生存者の証言が食い違い、不穏さを帯びていく。横浜は北海道警察支樺署の刑事・小駒を演じる。小駒と密接に関わっていくことになるフリーランスの保険調査員・直を小栗旬が務める。

 脚本は、映画『国宝』や『おおかみこどもの雨と雪』、TBS系連続ドラマ『最愛』や『Nのために』などを手掛けた奥寺佐渡子氏。また同じく『最愛』『Nのために』などを手掛けた新井順子氏がプロデュースし、演出は『最愛』『ロイヤルファミリー』などの塚原あゆ子氏が担当する。横浜と塚原氏、新井氏は2021年のTBS系連続ドラマ『着飾る恋には理由があって』以来、5年ぶりのタッグとなる。

 横浜は「お三方(奥寺氏、新井氏、塚原氏)のタッグの作品は全て拝見してきました。特に『Nのために』が好きな作品」と語り、とある授賞式で初めて新井氏に会った際、「『Nのために』が好きなんです。ぜひご一緒させてください」と直談判したという。「それが『着飾る恋には理由があって』に繋がり、今回またご一緒できたことにご縁を感じています」と喜んだ。

 脚本を読んだ印象を聞かれると、「内容はサスペンスなのですが、根底には人間愛があって。緻密な心理描写にすごく心を揺さぶられました」と絶賛。「奥寺さんの脚本はどれも好きなのですが、今回は少し“挑戦”を感じるというか。奥寺さんは人間の『業』や『愛』『闇』など、人間を中心に描く方だと思っていました。人間を中心に据えつつも、その魅力は変わらず、さらに社会に切り込んでいくようなスケールの大きさに挑戦を感じて、そこにご一緒できることが非常にうれしいです」と語った。

 横浜が演じる小駒は、署内では一番若手で出世欲も高い人物。自身が演じる役柄について、「分かりやすい人間だなと。正義感があって行動力があるけれど、豪胆で短絡的。出世欲があって、何度も異動届を出しているけれど認められず、高齢化が進む地方の警察署の中で一番の若手。でも年齢的には30歳なので、“新米”と中堅の間にいる。だからこその葛藤がある」と分析。「今年で自分も30歳なので、『経験を重ねてきたからこそ』という部分と、『まだまだ』という部分の間に挟まれている感覚が重なるところがあります」と共感した。

 役作りについては、「警察という組織の縦社会、その理不尽さや、自分の正義が前に出すぎて衝突してしまうところ。葛藤が常に揺れ動いているので、真っ直ぐな人物だけれど、『心の繊細さ』は大切にしたい」と意識し、「10話を通して彼の成長物語でもあるので、魅力的な小駒を生きられればと思っています。少しテンションも高めに設定していて、新鮮です」と語った。

小栗旬への憧れを語った【写真:(C)TBS】
小栗旬への憧れを語った【写真:(C)TBS】

大河主演を経て広がる視野

 共演の小栗については、憧れや尊敬の気持ちがあるという。

「小栗さんは常にその世代をけん引してきた人。現場でもみんなと同じ目線に立ってくださり、すごく温かく引っ張ってくださる方。同じ目線に立ってくださるからこそ、どんな人にも好かれるし、人間力がある。人としても芝居としても学ぶことが多いです」

 自身は現在、役者としての課題も感じている。「『脱力感』『抜け感』を課題にしています。どうしても1つのことに集中しすぎて入り込んでしまう。そこをいろんな方から指摘をもらって。年始に(『国宝』の)李相日監督とお会いした時に、『まっすぐさやストイックさは分かったから。脱力感あるといいよね』と。『あぁ、そうですよね……どうやったらいいんだろう』ってすごく悩んで、ずっと探していて」と苦悩も。「小栗さんはその脱力感、抜け感を自由自在に操られる方。まさに自分が課題としている時に小栗さんと出会って、5か月間もお芝居を一緒にできるって、すごく幸せなこと。小栗さんから全てを吸収しようと思っています」と意気込んだ。

「役としても、小駒は一直線で動く人物で、組織にいるからこそ身動きが取れない。でも(小栗演じる)直は自由に動く。そんな直を小駒はうらやましく思う」と、小駒の立場や心境に共感。「小駒は北海道の地方にいて小さな世界しか知らない。でも直は東京や自分の知らない世界を知っている。だから小駒は直に感化されていくし、人として魅力的に思う。それは自分と小栗さんとの関係性に重なるなと思っています」と語った。

 2025年はNHK大河ドラマ『べらぼう?蔦重栄華乃夢噺?』に主演し、“江戸のメディア王”と呼ばれた蔦重こと蔦屋重三郎を演じた。喜多川歌麿や東洲斎写楽らを見出した稀代の出版プロデューサーを演じた経験からの影響を聞かれると、「視野は広くなった気がします。プロデュース業にも挑戦したいという気持ちも大きくなっています。企画や本作りから参加したい」と新たな意欲も。「ただ、監督業には挑戦したくないんです」と語り、「変な視点を持ってしまうと、プレイヤーでいる時に『自分だったらこう演出するな』と考えてしまう。それは出演者としてはいらないことなので、出演する時は排除して、役者としてプレイヤーに徹することを意識しています」と明かした。

 横浜は、ドラマの企画書段階からあった「すべてを疑え」という言葉が好きだという。

「劇中で直も言ってくれているのが、『すべてを疑え』という言葉。昨今のSNSの声など、何が本当で何がウソか分からない世の中になっている中で、真実を見つけるために『すべてを疑え』。それは『信じたい』からこその疑いだと思うんです」と、その言葉の意味を深堀りし、「小駒は人を信じちゃう。でも、“自分から見えるもの”と“他人から見えるもの”は、実際は違うこともある。情報がありふれているから、まどわされることもあると思う。今一度『すべてを疑え』。そういうテーマが、視聴者の方にも伝わればいいなと思います」と、同作の魅力を語った。

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