中国で人気を博す意外な日本人俳優「亡くなってショック…」 70年代のヒーローが今も若者を魅了

中国で日本生まれのヒーローが長年愛され続けている。世代を超えて親しまれ、その人気を裏付ける光景は街中でも目にすることができた。世界を旅するバックパッカーのheiさんが、「海外で見つけたニッポン」や「日本にはない光景」などをお届けするこの連載。第3回は、中国でも人気を博すウルトラマンについて。

中国・北京のHamleysに設けられたウルトラマンコーナー【写真:hei】
中国・北京のHamleysに設けられたウルトラマンコーナー【写真:hei】

中国で人気のウルトラマン「知らない人はいないんじゃないかな」

 中国で日本生まれのヒーローが長年愛され続けている。世代を超えて親しまれ、その人気を裏付ける光景は街中でも目にすることができた。世界を旅するバックパッカーのheiさんが、「海外で見つけたニッポン」や「日本にはない光景」などをお届けするこの連載。第3回は、中国でも人気を博すウルトラマンについて。

 韓国・順天のドミトリーで、25歳の中国人男性と同じ部屋になった。こちらが日本人だと分かると、開口一番に聞かれた。「ウルトラマン、知ってる?」。筆者は詳しくないものの、断片的な知識を交えて話すと、彼の表情が一気に明るくなった。

「僕はとにかくウルトラマンが大好き。1970年代とか昭和のウルトラマンが中国ではよく放送されていた。中国の男の子はみんなウルトラマンを見て育つ。知らない人はいないんじゃないかな。主人公が困難にぶつかりながら成長していくストーリーが共感を呼ぶんだ」

 こちらが聞かなくても、彼はウルトラマン愛を溢れさせた。

「5歳から見ているから20年も夢中だよ。家にはいっぱいグッズがある。特に団時朗はすごく有名。亡くなった時はショックだったね」

 1971年から放送された「帰ってきたウルトラマン」の主人公・郷秀樹を演じた団時朗さん。2023年に亡くなったが、日本だけでなく、中国のファンにも記憶に残る俳優だったようだ。

ぬいぐるみコーナーにもウルトラマン【写真:hei】
ぬいぐるみコーナーにもウルトラマン【写真:hei】

北京でも目にした人気ぶり「ママは長野博が好き」

 中国では「奥特曼(アオトーマン)」と呼ばれるウルトラマン。好きなシリーズを尋ねると、迷わず答えが返ってきた。

「特にお気に入りはティガ。セブンも好きだよ。セブ~ン、セブ~ン、セブ~ン♪ 歌も歌える。ちなみに僕のママは長野博が好き。おかげで彼が出るシリーズを何回も見ることになった(笑)」

 元V6の長野博は、1996年放送の『ウルトラマンティガ』で主人公マドカ・ダイゴを演じていた。

 円谷フィールズホールディングスによると、中国はウルトラマンの重要市場の一つ。1990年代には、70年代に制作された昭和シリーズなどがゴールデンタイムで放送され、「ヒーローといえばウルトラマン」というブランドを築いたという。中国における2022~25年のウルトラマン関連商品の推定市場規模は、約1500~2500億円。日本の約150億円を大きく上回るそうだ。

 数日後、中国・北京を訪れると、その人気を裏付ける光景を目にした。王府井の玩具店「Hamleys」には、ウルトラマンの大型フィギュアが展示され、関連グッズだけで売り場の一角を占める。ゲームセンターにはウルトラマンの乗り物も。

 日本が誇るコンテンツはアニメや漫画だけではない。長年親しまれてきた特撮ヒーローも、中国で幅広い世代に浸透していることを実感した。

□hei(ヘイ) 大学時代にバックパッカーとしてアジア、南米を放浪。新聞社に5年、ネットメディアに6年勤め、スポーツを中心に取材・執筆・編集活動をしたのちに退職。30代半ばで世界一周の旅に出た。旅のコラムをnote「元スポーツ記者の世界一周記(https://note.com/yohei_sports)」にて執筆中。

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