親子連れが“クワガタ乱獲”「いつかいなくなる」 夏休みの昆虫採集、マナー違反の大量捕獲に警鐘

富山市内の自然博物園が、SNS上で昆虫の乱獲に関する注意喚起を投稿、物議を呼んでいる。同施設では昆虫の捕獲や持ち帰りを禁止していないが、中には希少な昆虫を20匹以上持ち帰る例もあるといい、「いつかいなくなる」と危機感を募らせている。投稿を行った「自然博物園ねいの里」の館長に、詳しい話を聞いた。

カブトムシやクワガタの大量採集が物議に(写真はイメージ)【写真:写真AC】
カブトムシやクワガタの大量採集が物議に(写真はイメージ)【写真:写真AC】

富山県希少種に指定されている希少な動植物を保護・展示

 富山市内の自然博物園が、SNS上で昆虫の乱獲に関する注意喚起を投稿、物議を呼んでいる。同施設では昆虫の捕獲や持ち帰りを禁止していないが、中には希少な昆虫を20匹以上持ち帰る例もあるといい、「いつかいなくなる」と危機感を募らせている。投稿を行った「自然博物園ねいの里」の館長に、詳しい話を聞いた。

「最近昆虫採集に来られる方がいますが、ひとつ勘違いしないでほしいのは、ねいの里は昆虫取り放題施設ではありません! 沢山の色んな生き物が住むための環境を保全し、皆さんに生き物の観察をしてもらう施設です。山の生き物や植物の事を考えずマナー違反、ルール無用の方が目に付きます」

 今月22日、SNS上に投稿された昆虫採集を巡る注意喚起。続く投稿では「1年先、2年先、10年先も沢山の生き物が見れる、住める環境を守るにはひとりひとり考える必要があります。全てのカブト、クワガタのオスを捕ったら来年子供が生まれないのは分かりますよね? ねいの里でも年々外で見れるカブト、クワガタが減っています。きっといつかいなくなるでしょう」とマナー向上を呼び掛けている。

 発信を行ったねいの里は富山市に位置する自然保護施設。14ヘクタールもの敷地内にはカブトムシやクワガタなどが集まるコナラの木が生い茂り、1周1時間ほどの遊歩道からさまざまな昆虫を採取・観察できるほか、富山県希少種に指定されているホクリクサンショウウオやミナミアカビレタビラなど、希少な動植物の保護や展示も行っている。

 投稿の意図について、同施設の館長は「子どもたちが捕まえて、家で飼うことを禁止しているわけではありませんが、10匹、20匹と捕まえて持って帰るお子さんもいる。クワガタやカブトムシを捕るには木を蹴飛ばして落とす方法もありますが、中にはカナヅチでたたいて木を傷つけてしまう人もいます。樹齢40年を越える木も多く、弱ってしまうと撤去しなくてはいけなくなることもあります」と訴える。

 施設の開館時間は午前9時から午後5時までだが、遊歩道までの道は夜間も施錠されているわけではなく、カブトムシやクワガタが活動する夜間や早朝に採取に訪れる人もいるという。「捕獲を一切禁止するつもりはありませんが、ルールやマナーを守り、責任を持って育てられる範囲で捕まえてほしい」と館長。自然に敬意を払い、節度ある採取を心掛けたいところだ。

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