トリンドル玲奈、母になって激変した生活「悩む余裕もない」 産後2か月でのスピード復帰の裏側
俳優のトリンドル玲奈(34)が、6月19日から上演スタートする舞台 KERA CROSS 第七弾『シャープさんフラットさん』で産後初となる舞台作品に挑戦する。2月の出産から、わずか4か月で舞台に立つというスピード復帰だ。母となり激変した生活リズムの中で、どのような心境で仕事と向き合っているのだろうか。変化した考え方や娘への思い、家族との絆など今の等身大のトリンドルに迫った。

出産して実感した両親の偉大さ「母は人生の目標」
俳優のトリンドル玲奈(34)が、6月19日から上演スタートする舞台 KERA CROSS 第七弾『シャープさんフラットさん』で産後初となる舞台作品に挑戦する。2月の出産から、わずか4か月で舞台に立つというスピード復帰だ。母となり激変した生活リズムの中で、どのような心境で仕事と向き合っているのだろうか。変化した考え方や娘への思い、家族との絆など今の等身大のトリンドルに迫った。(取材・文=中村彰洋)
トリンドルにとって、3度目となる舞台出演は、産後わずか4か月で本番の日を迎える。稽古期間も含めれば約2か月半でのスピード復帰となったが、「妊娠が分かる前からスケジュールが決まっていた」と裏側を明かす。
「私にとって絶対にやりたい作品でした。妊娠が分かった時に、逆算して『よし、いける』と覚悟を決めました(笑)。早めに復帰をしたいとは思っていなかったので、もしこの仕事が決まっていなかったら、もっとゆっくり過ごしていたかもしれません」
ハードなイメージを持たれることが多い舞台作品への出演。周囲からは「産後復帰が舞台で大丈夫?」などと心配されることも多かったと明かす。「舞台のスケジュールは健康的なんです。早朝から始まることもなければ、深夜におよぶこともないので、早めのお昼ご飯を食べてから稽古に出掛けて、帰ったら夕ご飯。その間は、夫や母に娘を見てもらうことにはなりますが、すごく健康的に過ごせています」とメリハリを持って臨めている。
一変した生活。育児と仕事の両立で多忙を極めているが、それすらもポジティブに捉えることができている。
「家では、台本を読もうと思っても、子どもが泣いてしまったらそちらを優先してしまうので、自分にとっては稽古場が勝負です。自分には稽古時間しかないので、そこにどれだけ全力で臨めるかが大事になってきます。オンとオフの切り替えは、前よりもしっかりできていると思います。以前までは、稽古前に緊張していたり、稽古で落ち込んだりもしていましたが、今はそんな余裕すらもないです(笑)。授乳をして、お風呂に入れて、寝かしつけをしたら、もうクタクタ。明日の稽古を頑張るためにも、悩む前に一旦寝ようという気持ちになります。朝起きても、考える暇もなく、また授乳をしてという生活になるので、集中力は研ぎ澄まされています」
夫や両親が育児に協力的な環境もトリンドルを支えている。3歳下ながらも、余裕を持って育児に臨む夫の姿には「え、初めてだよね?」と思ってしまうほど。
「もともとマイペースな人ではありますが、それを崩さずに子育てできているのがすごいなと思っています。私は帝王切開で、出産直後はベッドで横にならなければいけなかったので、初めてミルクをあげたのも、おむつを先にマスターしたのも旦那さんだったんです。私も負けたくないという気持ちになっていました」

娘の存在で深まった家族の絆「みんなでエモい感情に(笑)」
トリンドルの両親にとって、初孫となった娘に愛情を注ぐさまを見ることも、喜びを感じる瞬間だ。
「母が娘を見てくれた日に、『すごく幸せだった』と連絡がくるんです。父からも、今までにないペースで電話が掛かってきます(笑)。そのように喜んでくれている姿を見ると、うれしいです。それに、娘の世界が私たち両親だけであってほしくないという思いもあるので、今のうちからいろんな人に関わっていってほしいです。母と私に見せる顔では、また違った表情をするので、娘にもいろいろな世界を見せてあげたいです。そういった意味でも、いろんな人に甘えさせていただくつもりです」
子どもが生まれたことで、両親との絆もより深まったという。親孝行を実感できる瞬間も増えたようだ。
「私の赤ちゃんの頃に似ているみたいで、父からは『30年前のこの日は……』というメールがきます。父が大学生の頃に私が生まれているのですが、すごくいい思い出だったみたいで。娘を見て、その頃を思い出しているようです。家族そろって、みんなでエモい感情になっています(笑)」
新米ママとして、奮闘する毎日。「今後はいつか母親役に挑戦してみたいという思いが強くなりました。これまでも母親役を演じたことはあるのですが、あまりお母さんをしているような描写はなかったので、今演じると、また違う感情になるんだろうなと楽しみで、やってみたいです」と仕事への意識も徐々に変化してきた。
「まさか自分がお母さんになれるとは本当に思っていなかったです」。出産を経たことで、初めての感情に出会うこともある。「自分よりも大切なものができるってこういう感情になるんだと思えるような新しい感情にいっぱい出会っています。自分でもこれからが楽しみです」。
先の舞台では、地方公演もあるため、丸1日家を空ける時間が生まれる。「子どもと離れるのは寂しくてたまらないのですが、旦那さんが自分の立場だったら、きっとお仕事はお仕事として、やりきって帰ってくると思うので、私も全力を尽くしてから帰って、『やりきってきたよ』と娘を抱きしめたいです」。
母になったことで、改めて母の偉大さにも気付かされることが増えたとも明かす。
「私にとって母は憧れの人物です。とても明るくて、相談をすると、一言二言で解決してくれるんです。本人的にはサラッと言ったような言葉でも、すごく救われてきました。妊娠中につわりがつらくて泣きながら電話した時もすごく助けられました。その瞬間に、自分も子どもにとって、こういうお母さんでありたいと強く思いました。母は、自分の人生を大切にしていて、母から私に連絡してくることはあまりないのですが、私が相談すると、すぐにベストな答えをくれる。すごくすてきな人で、自分もそういう人になりたいです。私は母にすごく頼ってきたので、自分もそうやって子どもに頼ってもらえるお母さんになりたいというのが、人生の目標です」
母親としての、初舞台を終えた後にどのような感情がこみ上げてくるのだろうか。「子どもに見られても恥ずかしくない姿を見せられるように頑張りたいです」。まだ知らない感情に出会うためにも一日一日を大切に過ごしていく。
□トリンドル玲奈(とりんどる・れいな)1992年1月23日、オーストリア出身。2009年にデビュー。『JJ』(光文社)や『ViVi』(講談社)の専属モデルを務めるなど、モデルやタレントとして活動。2012年に『黒の女教師』(TBS)で俳優デビュー。以降多数の作品に出演。26年5月22日公開の『ミステリー・アリーナ』に出演中。6月19日からは自身3度目となる舞台 KERA CROSS 第七弾『シャープさんフラットさん』が上演スタートする。プライベートでは、24年1月に俳優の山本直寛と結婚。26年2月に長女の出産を発表した。
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