「8.6秒バズーカー」はまやねん、キッチンカーで再出発の理由 コロナで仕事10分の1に

「ラッスンゴレライ」のリズムネタで2014年に大ブレークしたお笑いコンビ「8.6秒バズーカー」。コンビの1人、はまやねん(31)が今月5日から千葉・我孫子市の手賀沼でキッチンカーの営業を始め、話題になっている。新型コロナウイルスの影響で仕事が10分の1に激減。起死回生を狙うはまやねんに新事業への意気込みとお笑いの今後を聞いた。

キッチンカーをオープンしたはまやねん【写真:ENCOUNT編集部】
キッチンカーをオープンしたはまやねん【写真:ENCOUNT編集部】

本業はお笑いも大反響 「ウチにも来て欲しい」のオファー相次ぐ

「ラッスンゴレライ」のリズムネタで2014年に大ブレークしたお笑いコンビ「8.6秒バズーカー」。コンビの1人、はまやねん(31)が今月5日から千葉・我孫子市の手賀沼でキッチンカーの営業を始め、話題になっている。新型コロナウイルスの影響で仕事が10分の1に激減。起死回生を狙うはまやねんに新事業への意気込みとお笑いの今後を聞いた。(取材・構成=水沼一夫)

 キッチンカーをやろうと思った理由は、僕らはテレビから遠ざかった後、劇場をメインに仕事をしていたんですけど、その機会がコロナがあってなくなってしまったからですね。仕事が100あったとしたら、10から15ぐらいまで減りました。営業も全然できなくなってしまった。こんな状況なので、日本自体も元気がなくなってきています。そこで微力ですが、お客さんと直接触れ合うことができるキッチンカーという仕事を通じて、いろんな場所を回ってそこの人たちを元気づけられるようにできたらなと思ったのがきっかけです。

 飲食は元々ずっと昔からやりたいなと思っていたんですけど、店舗として立ち上げたらいろんな地域に行けない。キッチンカーであれば車一台でいろんな所へ行けるので、いずれは47都道府県に行きたいなと思っています。また、その土地ごとでのご当地食材を使ってメニューを作れたら、その地域を盛り上げられるかなと考えています。

 料理する際に捨てる部位が出ることってあるじゃないですか。「捨ててしまうともったいない、まだ食べられるのに」という部位を使って、ゆくゆくはメニューを作っていけたらなとも思っています。SDGs(持続可能な開発目標)もはやっていますし、フードロスの削減にもつながりますしね。

 まだ人に喜んでもらえるか未知数な所はありますけど、「喜ばせる」ということに関してはお笑いと通じていると思います。

 キッチンカーで営業していると、最初、お客さんは疑いから入るんですよ。「本物ですか?」と聞かれて、「本物です」と言ったら喜んでいただける。それで写真を撮って買っていただけるお客さんもいます。ただ(本物かどうか)確認するまでがめっちゃ時間がかかる(笑)。たぶん見世物やと思って買っていった人もいると思います。前に一度、「僕のことをめっちゃ好きな人が、僕のことをリスペクトして僕の格好して売ってるんやと思いました」と言われたので、どうにかして本物やっていうのを一発で分かるようにしていきたいと思っていますね。

「テレビでまた見たいです」とか言われたらやっぱり、「もう1回頑張ってみようかな」みたいなことも考えます。お客さんからはめちゃくちゃ言われますよ。でも、子供に「なんでテレビに出てないの?」と言われたときは、ちょっと戸惑いました。そのときの返し方が「コロナやしな…」しか言えなかったですね。

 コロナで仕事がなくなり、自分自身を見つめ直しました。今まで場所を提供してもらっていて、それで僕らの仕事が成り立っていたんだなということを理解しました。自分で動かないとダメなんだなと考えさせられましたね。

 本業は今でもお笑いです。でも今はちょっと逆になりつつある部分もあります。五分五分か、キッチンカーのことを考えている時間が多くなりましたね。ありがたいことに、いろんなところから「ウチにも来て欲しい」というお声もいただいています。

次のページへ (2/4) 営業初日はオペレーションが機能せず 「途中で帰ってしまって…」
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