初愛車は“伝説的”和製スーパーカー 35年モノで事故歴なし「石油王から何億積まれても売りません」

社会人になったばかりで、初めてのマイカーとして選んだのは、日本が誇る“スーパーカー”だった。1991年式のホンダNSX(NA1型)。30代の男性オーナーは、一筋で乗り続けている。部品代が2倍に跳ね上がり、売却の話が持ち込まれても、その意志はまったく揺るがない。「もし石油王から何億円積まれても、売りません」。そんな情熱の愛車物語とは。

NSXが自慢の愛車だ【写真:ENCOUNT編集部】
NSXが自慢の愛車だ【写真:ENCOUNT編集部】

【愛車拝見#360】 1991年式で事故歴なし 4代目オーナー

 社会人になったばかりで、初めてのマイカーとして選んだのは、日本が誇る“スーパーカー”だった。1991年式のホンダNSX(NA1型)。30代の男性オーナーは、一筋で乗り続けている。部品代が2倍に跳ね上がり、売却の話が持ち込まれても、その意志はまったく揺るがない。「もし石油王から何億円積まれても、売りません」。そんな情熱の愛車物語とは。

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 もともとバイクに乗っていたクルマ好き。いつかはマイカーをという夢を温めていた。「まず、トヨタMR2(AW11型)を練習用に買って、ゆくゆくは4ドアのGT-R、オーテックバージョンを買おうと思っていたんです」。こうした愛車ロードマップを描いていた。

 9年ほど前に運命の出会いが訪れた。中古車情報とにらめっこで検討していたところ、1台の黄色いNSXが目に入った。「見に行ったら、なんか引かれちゃって。そのままハンコを押しました」。即決だった。事故歴なし、純正イエローのマニュアル車。当時約500万円で決して安くはない買い物だったが、乗っていたスズキのバイク(GSX1300Rハヤブサ)を売り、コツコツ貯めた貯金を充当。ローンを組んで、購入が決まった。

 前方の視界もよく、「すごく乗りやすいんですよ。意外と普通です(笑)」。それでも、愛車を酷使することはしない。屋内駐車場に止めているNSXが“出動”するのは、休日のドライブやイベント参加、大きな買い物をする時だけ。近所の用事は徒歩か自転車、外出は鉄道を使っている。「こういう車は食べ物に例えるとステーキと言えると思います。でも毎日ステーキは飽きるじゃないですか。この車もそんな感じで乗るのが一番いいと思っています」と語る。

 社会人になって過ごす環境が大きく変わり、「モチベーションをアップしたい」と、自らを鼓舞するためにも手に入れたマイカー。仕事を頑張るための糧にもなっている。それに、エアロパーツを自分で組むなど、こだわりのカスタム・仕様も施しており、自慢の仕上がりになっている。

 ただ、愛着の深さとは裏腹に、維持・管理の苦労は年々増している。絶版になった部品もあり、「NSXの補修部品は値上がりしていて、昨年末に最低2倍になっちゃったんです」と話す。

 NSXは海外でも高い人気を集めており、初代モデルは“伝説的”とも言われている。自身のSNSには引き合いのDMが来ることもあるというが、答えは「NO」だ。「レアな部品も結構付いているので、それもあって売ってくれという話は来ますが、手放しません。まったく同じ車は存在しませんし、この車に代わるものはないですから」。

 自身で4人目のオーナー。歴代の持ち主たちの情熱にも思いをはせる。愛車遍歴の到達点という意味で、“あがりの車”と言うことがあるが、「僕にとっては最初で最後の“あがりの1台”になりそうです。家族という感覚が芽生え始めています。無事故車なので、これからも事故をもらわないように、自分がしないように。末永く乗っていけるようにしたいですね」と力を込めた。

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