古谷敏が「ウルトラマン」を続けられたワケ…飯島敏宏氏とともに感動の撮影秘話を披露
ウルトラマンシリーズの歴代作品にスポットを当て、様々な形で新たな魅力を伝えていく「ULTRAMAN ARCHIVES」のPremium Theaterスペシャルトーク&上映会が16日、都内で開催され、バルタン星人が登場する同作の監督・脚本を手掛けた飯島敏宏氏(87)と、スーツアクターとしてウルトラマン役を務めた俳優の古谷敏(76)がゲストに登場し、撮影秘話を明かした。
ウルトラマンシリーズの歴代作品にスポットを当て、様々な形で新たな魅力を伝えていく「ULTRAMAN ARCHIVES」のPremium Theaterスペシャルトーク&上映会が16日、都内で開催され、バルタン星人が登場する同作の監督・脚本を手掛けた飯島敏宏氏(87)と、スーツアクターとしてウルトラマン役を務めた俳優の古谷敏(76)がゲストに登場し、撮影秘話を明かした。
当時、役者として活動していた古谷に、いきなりスーツアクターの仕事の依頼がきたそうだが、「アクションができる俳優を求められていたんですけど、僕は殺陣とかアクションができないのに選ばれてしまいました。スタッフから『特撮だから大丈夫です。古谷さんは何もしないでいいですよ』と言われたんです。おそらく、やる人が決まらなくて焦っていたんですよね」と明かした。
慣れない仕事で挫折もあったようで、古谷は「肉体的に苦痛でした。毎日のように突き指したり、擦り傷だったり、捻挫をしたりして、体力的に限界がきていました。ウルトラマンは主役なんですけど、俳優なのに顔を出すことができないんですよね。この気持ちがドンドン強くなってきて、本当に厳しかったです。ほかの出演者のように、顔にライトを当ててもらいたかったです。もうやめようと決意をしていました」と吐露。
そんな気持ちの時、撮影に向かうバスに乗っていたところ、大きなターニングポイントがあったそうだ。「バスに乗っている時に僕の隣で子供たちが『ウルトラマン』の話を楽しそうにしていたんですよ。子供たちのためにもう一度やり直そうと決意したんです。『ウルトラマン』を最後までできたのは、子供たちのおかげなんです」と振り返った。
バルタン星人の回を監督した飯島氏は、スペシウム光線の誕生について「ウルトラマンは武器を持たないので、最後は光線で決めるようにしました。でも、スペシウム光線をどうやって使っていいかもわからなかった。そこで手を十字にして固定をして、光線を出しやすいような形を考えました。苦し紛れですよね」と明かした。
2人のトークが終わるころには、会場にバルタン星人が乱入。開場を徘徊してステージに上がると、古谷とバルタン星人が一触即発の雰囲気に。しかし、間に飯島氏が入り、3人で仲良くステージに並んでトークイベントの幕は閉じた。