「天心VS皇治」は格闘界の数少ない“キラーカード”…「半沢直樹」の真裏で火花

コロナ禍で日本格闘界で数少ないキラーカード

 実際、結果だけを言えば「半沢直樹」が30%を超える視聴率を叩き出し“圧勝”に終わった。だが、当初予想していたよりも、RIZINは善戦した。

 これは天心VS皇治があったからなのは間違いなく、この一戦は皇治がK-1から移籍したからこそ実現したものなのだ。

 コロナ禍で厳しい状況に置かれている2020年の日本格闘技界にとっては、数少ないキラーカードの1つであった。ちなみに、榊原CEOは今回のRIZINを終えた直後、「半沢直樹」最終回を向こうに回して手応えは? の問いに、「手応えなんてないですよ」と答えている。

「毎週、視聴習慣のついた、あんな化物みたいなテレビ番組に勝てるわけがない。正直、格闘技に人気がないわけじゃなくて、昔ほど、格闘技を見たいとかお茶の間の興味を引く力が落ちている。地上波にフィットしてないっていうか」

 榊原CEOは、その代わりというわけではないが、といった雰囲気で、今回もクラウドファンディングで販売した試合中継の配信が過去最高の数字になったことを引き合いに出していた。

 確かに視聴者がどんどん高齢化していると言われる地上波中継がどこまで「観る側」のニーズに沿っているのか。もしかしたら「世間」を掲げることも含め、そこは十分に考え直す時期にあるのかもしれないが、ドラスティックにそれを実施するのではなく、実行するにしても段階を踏んでいくことを提言する。

 最後に「半沢直樹」最終回について、天心に水を向けると「倍返しですよ、倍返し」と笑顔で答えつつ、次のコメントが返ってきた。

「(最終回の裏側だったが?)どうなんですかね。(『半沢直樹』を)観てないので、ちょっと分からない。まあ、まあ、いつか倍返ししてやります(笑)」

 その際にはそれこそ天心に、1000倍返しをお願いしたいdeath!

(おわり)

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