「半沢直樹」余韻に浸る 半沢の正義感あふれる名言の数々のなかでお気に入りは?
TBS系日曜劇場「半沢直樹」(午後9時~)の主人公・半沢直樹のセリフは正義感にあふれ、サラリーマンとしてのプライドをくすぐられた。1度は言ってみたい! 誰かに聞かせたい! と思うものばかりだった。ドラマ後編のストーリーを追いつつ、半沢のセリフを振り返ってみた。(後編)
1度言ってみたい!「理不尽な要求はのめません!」
TBS系日曜劇場「半沢直樹」(午後9時~)の主人公・半沢直樹のセリフは正義感にあふれ、サラリーマンとしてのプライドをくすぐられた。1度は言ってみたい! 誰かに聞かせたい! と思うものばかりだった。ドラマ後編のストーリーを追いつつ、半沢のセリフを振り返ってみた。(後編)
自立再建を模索する帝国航空だが、人員整理で困難を極めた。山久財務部長は疲労困憊。半沢はリストラ社員の受け入れ先探しに奔走していたが、タスクフォースからは債権放棄をしつこく迫られていた。大臣人気を背景に、銀行に傲慢な態度で応じるタスクフォースのリーダーの乃原弁護士。乃原に呼びされた半沢は、第6話で「タスクフォースの法的根拠は何ですか」と毅然と言い放つ。
「こちらの事情も聞かないで呼びつけたあげく、ふんぞり返って借金を棒引きにしろ、だなんて、今どきやくざだってそんな真似はしませんよ」
怒った乃原は「おまえ、国に盾突く気か」と半沢を睨みつけるが、半沢はひるまない。
「そんなつもりは毛頭ありません。ただ、理不尽な要求はのめません!」
乃原も白井大臣も、半沢を目の敵にし始める。
リーダーの資質を問う!「現場の誇りを疎かにする人間が舵取りする国は不幸だと私は思います!」
第7話でタスクフォースは帝国航空に融資をしている銀行を集め、各銀行の方針を明らかにする合同報告会を開く。タスクフォースのリーダー・乃原は半沢を呼び出し、白井大臣の前で出席の念押しをする。白井大臣も現場の人間はネジにすぎない、リーダーに従っていればいいのだ、と傲慢このうえない。半沢は堂々と言い返す。
「私もサラリーマンである以上、1本のネジとしてリーダーの指示に従うのが仕事です。ですが、私にも現場の誇りというものがあります。その誇りを疎かにする人間が舵取りする国は不幸だと私は思いますがね!」
合同報告会に向けて東京中央銀行の方針を取りまとめていた半沢は、取締役会で「債権放棄を拒絶します」と宣言。大和田は、中野渡頭取が金融庁から業務改善命令を受け頭を下げた屈辱を持ち出し、半沢の取りまとめた方針に反対する。半沢は頭取が頭を下げたのは政府に屈したからではない、と言う。
「正しいことは正しい、間違っていることは間違っている、素直に認める銀行だと世間に示すものだったのではありませんか」
半沢の方針に賛成に回る大和田。最後まで反対したのは紀本常務だった。
裏で不正を働いていたのは誰?「過去を正してこそ未来は正しく開かれる!」
第8話で、東京中央銀行の情報をタスクフォース側に渡していたのは、紀本常務だと判明。紀本常務は白井国土交通大臣を押した政界の重鎮・箕部幹事長の不正融資に関わっていた。
しかも、その責任を、東京中央銀行合併前の旧東京第一銀行の牧野副頭取に背負わせ自殺に追い込んでいた。すべてを暴こうとする半沢と、隠蔽しようとする紀本常務、箕部幹事長が対立する。半沢は牧野副頭取の遺書を前に、紀本常務にこう言う。
「隠蔽は隠蔽を生む。その原因は組織の体質にある。銀行の信用というのは、そこを乗り越えたところにある。牧野さんはどう願っていた。後を継ぐ者として、見過ごすわけにはいきません。過去を正してこそ未来は正しく開かれる!」
箕部にも噛みつく半沢。ところが逆に、箕部から牧野副頭取が裏金を受け取っていた証拠を突きつけられてしまう。