たけし、キョンキョンとの密室“ピンチ”乗り越え、東京03角田が「いだてん」で新境地

お笑いトリオ「東京03」の角田晃広(45)がNHKの大河ドラマ「いだてん」で重要な場面に次々と現れている。第1話ではタクシー運転手・森西栄一役で出演し、最初のセリフを言う“大役”を務めた。それで終わりと思いきや、終盤からは「聖火リレー踏査隊」の一員になり、1964年東京オリンピック組織委員会のメンバーとして、大会の準備に奔走するという重要な役どころを演じている。どのような思いで演じたのか、聞いた。

「いだてん」【写真提供:NHK】
「いだてん」【写真提供:NHK】

「東京03」角田晃広インタビュー タクシー運転手・森西栄一役

 お笑いトリオ「東京03」の角田晃広(45)がNHKの大河ドラマ「いだてん」で重要な場面に次々と現れている。第1話ではタクシー運転手・森西栄一役で出演し、最初のセリフを言う“大役”を務めた。それで終わりと思いきや、終盤からは「聖火リレー踏査隊」の一員になり、1964年東京オリンピック組織委員会のメンバーとして、大会の準備に奔走するという重要な役どころを演じている。どのような思いで演じたのか、聞いた。

――初回から登場されていますが、どの段階で自分の役がはっきりとわかったのですか。

「第1話と第6話に2回出させてもらいました。その後、スタッフさんから『また時代が戻ったら、出番があるかもしれないです』と言われたんです。ただ、自分の中ではそれで終わっていました。その後、事務所から『また、出番があります』と言われて、僕としては『また、タクシーの運転手として出られるんだな』と思っていました。そうしたら、『オリンピックの組織委員会に入ります』と言われ、『はっ?』と(笑)。『どういうこと?』と尋ねると、事務所のほうもはっきりと把握していなくて……という状況でした」

――組織委員会のメンバーというのは重要な役どころかと思います。

「そうなんですよ。ビックリですよね。ありがたいなという感じでした。がっつりと戻って来ることができるとは思っていませんでした」

――古今亭志ん生役のビートたけしさんとの共演はいかがでしたか。

「めちゃくちゃ緊張しました。タクシーの中でのシーンだったので、ある意味、個室だったんです。私が運転席で、後部座席にたけしさんと小泉今日子さんを乗せている空間……。カメラは車の外にいたので、3人だけの“密室”でした。それで、緊張して、エンストみたいなことをやってしまった。渋滞のシーンで実際に運転したんですが、ギアがニュートラルに入っていない状態で、ブレーキを踏んだので、ガンガンとなってしまった。それで、『すいません』と謝ったんです。そしたら、たけしさんが『お前がぶつけてくれたら、今日は撮影がなしになって休みになったのになあ』と言ってくださった。『次は僕、いないと思います』と言ったら、小泉今日子さんが『そんなことないわよ』と言ってくださる贅沢な時間でした」

「いだてん」【写真提供:NHK】
「いだてん」【写真提供:NHK】

――後半の主人公である田畑政治役の阿部サダヲさんから、また戻ってきて、何か言われましたか。

「一度、大河ドラマの撮影が入る前に、NHKで別の仕事で入った時に、自販機で飲み物を買いに来ていた阿部さんから『角田さん、まだ撮影やっていますよ』と声をかけてくださったんです。それで、『僕も来月くらいに戻るみたいです』と言ったら、阿部さんが『エッ』と。『委員会(のメンバー役)です』と言ったら、阿部さんは『はあ、委員会?』という感じでした(笑)」

――序盤に出演した後、時間をあけてまた再度出演することで気持ちの変化はありましたか。

「最初のシーンは第1話で、タクシードライバーで第1声のセリフをもらえました。『いだてん』の第1声は俺だったんだよ、と言えるなというテンションの上がり方でした。さらに、たけしさんや小泉さん、阿部さんをタクシーに乗せることができたところで、僕の中では終わっていたんです。でも、また戻ってくることができて、しっかりと物語に参加できた。もちろん、その時もしっかりやりましたが、ちょっとお邪魔する感覚があったので、今度は『しっかりやらなきゃ』という思いでした」

――演じた森西栄一さんはどんな方だったと思いますか。

「実在された方で、途中でご家族の方も見に来られたこともあった。そのへんのプレッシャーはありました。この間の撮影でも、ご家族が実際に使っていたネクタイを持ってきてくださって、それを実際につけて撮影をしました。その日は一言だけしゃべるシーンでよかったなと(笑)。NGとかは見せられないので」

「いだてん」【写真提供:NHK】
「いだてん」【写真提供:NHK】

――森西さんの実際にエピソードなどはありますか。

「私も調べてみたんですが、タクシー運転手から、オリンピックの組織委員会に入るというのは、物語上の設定かと思ったら、本当にそうだったんだということを知りました。自分から色々切り開いていかれたアグレッシブな方なんだなと思いました」

――阿部サダヲさんの印象はいかがですか。

「あのセリフ量であのスピードですが、始まる前はリラックスされています。でも、始まったら、ガーっといくわけです。僕なんかは始まる前はセリフとか確認するんですが、そういう姿を見ませんでした。完全にあの量のセリフが(頭の中に)入っているんだなと思いました。改めて、すごいなと。あのテンションなので、私も(現在の設定を忘れて)『東京03の角田』の感じで返しちゃう時もありました(笑)」

――「東京03」のコントで演じる時と「いだてん」で演じる時の違いは何でしょうか。

「変わるのは無理なので、そのままやらしてもらっています。魂は大西栄一で、出る言葉やテンションはいつもの感じです。あえて、変えようという意識はありません。そこは開き直ってやっています」

□角田晃広(かくた・あきひろ)1973年12月13日生まれ、東京都生まれ。45歳。2003年にお笑いトリオ「東京03」を結成。2009年、「キングオブコント2009」で優勝。俳優としても多数のドラマ、映画に出演している。

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