五輪開催決定のリミット、解散総選挙の“Xデー”は? 舛添前都知事が大予想
歴代最長、約7年8か月に及んだ安倍晋三政権の“継承内閣”を自認する菅義偉新政権。目下の課題として挙がるのが、新型コロナウイルス対策と来年に延期となった東京五輪開催の是非だ。前東京都知事で第1次安倍内閣では厚生労働大臣も務めた舛添要一氏は、コロナ対策と東京五輪が解散総選挙の時期にも影響してくると展望を語る。果たして、総選挙の“Xデー”はいつになるのか。
来夏の東京五輪はどうなる? 決断のリミットは「遅くとも年内」
歴代最長、約7年8か月に及んだ安倍晋三政権の“継承内閣”を自認する菅義偉新政権。目下の課題として挙がるのが、新型コロナウイルス対策と来年に延期となった東京五輪開催の是非だ。前東京都知事で第1次安倍内閣では厚生労働大臣も務めた舛添要一氏は、コロナ対策と東京五輪が解散総選挙の時期にも影響してくると展望を語る。果たして、総選挙の“Xデー”はいつになるのか。
世界的な新型コロナウイルス感染拡大の影響で来年7月に開催が延期となった東京五輪。世界全体で見てもいまだ予断を許さない状況が続くが、本当に開催は可能なのか。舛添氏は「これは極めて難しい。私も都知事の頃に菅さんとよく打ち合わせをしていて、とにかく五輪を絶対成功させよう、お金の計算もしっかりして、3兆円かかっても33兆円もうかるからいいだろうと話していた。菅さんは安倍さんと同等か、安倍さん以上に五輪には熱心。何としてでもやりたいと思っているはず」と新首相の内心を代弁する。
先行きの見えない状況のなか、唯一の抜本的な解決策がワクチンの開発だ。米国のトランプ大統領は年内に1億人分のワクチンを供給すると明言したが、米CDC(疾病対策センター)は来年半ばから後半になるとの見通しで、食い違いが生じている。これに舛添氏は「トランプは11月に控えた選挙を意識しているし、それは専門家の言うことのほうが正しいでしょう。中国とロシアも開発を始めたが、これも本当に効き目があって安全なものかどうかは分かりません。本当にワクチンが出てインフルエンザのような扱いになるのなら五輪もできるだろうが、そういう状況になる前に決断できるのか」と疑問を口にする。
「IOC(国際オリンピック委員会)は10月末には決めたいと言ってるが、日本政府はワクチン開発の猶予として3月まで待てないかと提案している。ただ、それではアスリートにとって遅すぎる。遅くとも年内には決めざるを得ないでしょう。やるにしてもリスクを負うし、やらないならやらないでお金が大変。仮に無理をして、五輪開催中にコロナが再流行したらもう終わりですから、これは非常に難しい判断になる」
混迷を極める五輪開催の時期だが、それが解散総選挙ともリンクしてくると舛添氏は言う。