水川あさみ、濱田岳に罵詈雑言!? “倦怠期の夫婦の営み”をコミカルに描く「喜劇 愛妻物語」
「性は避けて通れない…すごく当たり前のこと」
――キャスティングはどのようにされたのですか。
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「水川さんは深夜ドラマ『33分探偵』から好きで、ずっとお仕事をしたかった。濱田さんは中村義洋監督の映画『ポテチ』でのちょっとした泣き笑いのシーンがずっと頭の中にあって、この映画のラストシーンと重なったのが大きかったんですね。濱田さんはダメ男に加え、ヘラヘラした感じで、世の中をぬるっと生きている感じが出ていて、何もいうことがなかった。撮影中、僕があんな感じでヘラヘラしていたらしんです。水川さんは僕のヘラヘラぶりにちょっとイラッときたものがあって、『演技にいい作用になった』とおっしゃっていました」
――妻役に水川さんが決まった時の奥さんの反応はいかがでしたか。
「『あり』『あり』と。上から目線でした(笑)。『濱田さんは僕にそっくり』とも言っていました」
――夫はこの旅行中に倦怠期の妻とセックスをしがたります。この夜の夫婦生活の描写が面白いのですが、自分の性癖をさらけ出すことに抵抗はなかったですか。
「小説を書いているときは全然なかったんですけど、思いのほか反応があって、その時に初めて変なことしたのかなと(笑)。僕は、セックスシーンに登場人物の性癖が見えないのが嫌で嫌で仕方なかった。性は避けて通れないというか、すごく当たり前のことだと思うんです。実は皆さんも興味津々ですよね。セックスシーンが映画やドラマで通り一辺倒の形で描かれることが多いですけども、本来だったら、人間の素の部分が出るところで、一番面白いところだと思うんです」
――夫が「今日は佐藤浩市で」と妻に迫っていくと、「いや、役所広司でお願い」と言われます。個人名を出す時は、許可は取るものですか?
「プロデューサーは『許可を取らなきゃ』って言っていましたけど、実際、取ったかは知らないです。あれを適当な名前にしちゃうと、面白くない。濱田さんも『浩市さん、大丈夫かな』と気にしていましたね」
――映画を見た奥さんの感想はいかがでしたか。
「編集ラッシュの後半、涙ぐんでいたので、気に入ったんだ、しめしめと思っていたら、『あのカットは撮っていないのか』『寄りは撮っていないのか』というので、けんかになりました(笑)。ただ、しっかり観ているなとは思いました。『小説よりも断然面白い。私が言った通りだ』とも言っていましたね」
――8年前は年収50万円だったかもしれませんが、『百円の恋』を機に売れっ子になりました。奥さんの罵詈雑言もなくなったんじゃないですか。
「それがなくならないんです。奥さんは『年収が増えたから、お前、調子に乗っているだろう』と。草の根をかきわけてでも罵詈雑言を浴びせてやるとしか思えない。もし、鼻が少しでも伸びようものなら、叩き折るみたいなことを言っています(笑)」