2人目の朝ドラ主演、CPが語った起用理由と選考過程「1秒で“この人だ”とはならなかった」
NHKは3日、都内にて2026年度前期連続テレビ小説『風、薫る』の主演会見を行い、2人目のヒロインを俳優・上坂樹里が務めることを発表した。制作統括を務める松園武大チーフ・プロデューサーが同会見に出席し、起用理由について語った。

26年度前期連続テレビ小説『風、薫る』
NHKは3日、都内にて2026年度前期連続テレビ小説『風、薫る』の主演会見を行い、2人目のヒロインを俳優・上坂樹里が務めることを発表した。制作統括を務める松園武大チーフ・プロデューサーが同会見に出席し、起用理由について語った。
本作は、明治時代に看護の世界に飛び込んだ2人が“ダブルヒロイン”となるバディドラマ。看護師という職業の確立に大きく貢献した実在の人物、大関和(おおぜき・ちか)さんと鈴木雅(すずき・まさ)さんがモチーフとなる。見上愛が大関さんがモチーフの一ノ瀬りんを、上坂は鈴木さんがモチーフの大家直美を演じる。
見上と上坂によるダブル主演の本作だが、見上はオファーによるキャスティング起用。松園氏は昨年放送された大河ドラマ『光る君へ』での藤原道長の娘・彰子役の好演を理由に挙げて、「見上さんの演技であったり人間性であったりを拝見するにあたり、ぜひこの役をやっていただきたいと思いましたのでオファーでした」と経緯を明かした。
一方の上坂は、2410人が応募したオーディションからの選出。今年1月の制作発表後、4月まで選考を重ねていたとして「(参加者が)本当にすてきな方々ばかりだったんです、本当に」とハイレベルな選考だったと強調。「それぞれの魅力があり、最終オーディションでも発揮されていました。ということで言うと、1秒で『この人だ』とはならなかったと思います。でも、我々の中で役柄であったり、それぞれの演技の魅力みたいな部分、個性の魅力を話し合い、脚本家の方も交えて意見を一致して決定しました」と、最終的には満場一致での決定だと伝えた。
“もう一人のヒロイン”を選ぶにあたり、「演技というのは役を演じる上で一つの重要な部分であり、それ以外にもたたずまいであったり、その人が持っている空気感であったりを含めて、たとえば(見上と)お2人が並んだときのバランス感などもあると思います」と総合的に判断したという。
その上で、上坂の魅力について「本当にご覧いただいた通り、とても凜として、それでいてお芝居としてたくましさが見えるところが最大の魅力かと思っています。キラリと光る瞬間、すごい光りを放つ瞬間みたいなものが随所にあって、そういったところが彼女の魅力であり、この人に大家直美を演じていただきたいなって思いました」と決め手を明かした。
また、上坂の出演した印象的な作品について問われると、今年放送されたTBS系連続ドラマ『御上先生』を挙げて、「同年代の人たちのクラスメートの中で、自分自身の役の個性をしっかりと出しながら好演されていたなと思います。単発ドラマになりますけど、『生理のおじさんとその娘』(NHK)で主演をされていて、いわゆる思春期特有の非常に複雑な年ごろの女性を演じられていたなという印象を持ちました」と2つの作品を挙げた。
