人生初の愛車がトヨタ86の20代女性「『死ぬまで86だ!!』という思い」 “興味なし”からスポーツカーにドハマりするまで
「車はただ乗れればいい」。そんな考えを持っていた20代女性の人生が一変した。今では、国産スポーツカーを駆り、クルマ仲間と交流の輪を広げる、楽しい日々を送っている。悩んで手に入れた人生初のマイカーは、トヨタ86。「純正へのこだわり」がどんどん芽生えているという。

父は日産・サニートラック、母は幼少期にシビックで送り迎え
「車はただ乗れればいい」。そんな考えを持っていた20代女性の人生が一変した。今では、国産スポーツカーを駆り、クルマ仲間と交流の輪を広げる、楽しい日々を送っている。悩んで手に入れた人生初のマイカーは、トヨタ86。「純正へのこだわり」がどんどん芽生えているという。
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水道の設計・保守などの仕事に就く20代のあきちさん。真っ赤なカラーリングが印象的な愛車は、トヨタ86(ZN6)。2012年式のA型だ。「1年間悩んだのですが、値段を含めて今一番手に入りやすいと聞き、決めました」。今年2月に、初めてのマイカーがやってきた。
自動車にこだわりを持っているわけではなかった。高校卒業の際に親から「とりあえず取らないと」と促され、運転免許を取得した。AT限定で、特に不便なく、実家やレンタカーのオートマ車に乗って生活してきた。
コスプレやイラストを趣味にしており、仮面ライダーも大ファン。実はバイク好きで、「『仮面ライダー龍騎』に憧れて、ホンダ・ズーマーを買いました」。日常使いで乗ってきた。でも、自動車については「オートマに乗れればいいや」という感覚で過ごしてきた。
自動車漫画・アニメの金字塔的作品が、運命を変えた。「ある時、友人から勧めてもらった『頭文字D』にハマったんです」。同作の“後継作”として人気を博す『MFゴースト』にもすっかり魅了された。
もともとバイクが好きで、仕事は理系の要素があり、機械の仕組みに興味がどんどんわいていった。「自動車のマニュアル操作は、どういうシステムでどう動くんだろう。どんな道でどう切り替えるんだろう。原理を知りたくなったんです。じゃあ、自分で体験してみたほうが早いなって」。2年前のクリスマス、AT限定解除をしに行き、晴れてマニュアル車の運転ができるようになった。
クルマ仲間から、スポーツカーの世界にいざなわれた。「去年の3月に、MFゴーストの“小田原仕様”の赤い86に乗せてもらう機会がありました。実際にマニュアル運転をさせてもらい、高速道路も走らせていただきました。『86って、こんなに面白いだ』と直感しました。別の方にスープラにも乗せていただき、『スポーツカーってすげえ!』と感激したんです」。進むべき道は決まった。
今年になって乗り始めた自分の愛車86。「こういうクルマに乗るのは面白いじゃん! そんな思いです。人生の楽しみが1つ増えました」と満面の笑みを浮かべる。それに、両親の影響もあったということを思い返しているという。「父は自動車関係の仕事に就いているのですが、日産・サニートラックにこだわって乗っています。母は、私の幼少期にシビックで送り迎えをしていたんです。あまり聞かないですよね。今思うと、『あれ? おかしいよね?』となります(笑)」。クルマ好きへの目覚めは、両親譲りだったのだ。
日常が、人生が、どんどん輝きを増している。「もうマイカーを手に入れてから、楽しくて楽しくて。ご当地の峠ステッカーを集めているのですが、関東は制覇しました(笑)。コスプレや絵を描くことも好きなのですが、オーナー友達から『愛車を描いて』と言っていただくことがあって、デジタルペイントで描かせてもらっています」。多趣味を生かして、ライフスタイルを充実させている。
86は純正仕様で手に入れることができた。今現在、「長く大事に乗ること」への使命感のような思いを持つようになってきているという。
「少し前に、マツダRX-7に25年間、大切に乗り続けたおばあちゃんのニュースが話題になったと思います。私自身、触発されて、いろいろ考えるようになりました。この86は優しい乗り方をしてあげたいです。気持ちとしては『死ぬまで86だ!!』という思いで、同じクルマに長く乗っていきたいですね」。爽やかな笑顔で語った。
