【オヤジの仕事】酒のうえでの失敗乗り越えた高橋由美子が明かす、最近すごく父親に怒られたこと
ドラマを見てセリフ回しに厳しいダメ出し!
芸能界に入ったのは中学生のとき。クラシックバレエを習っていて、その先生に勧められて事務所に入りました。部活の延長線上のような流れで、一生の職業を選択した感覚ではありませんでした。当時、母は猛反対、父は「いいんじゃない、やってみなよ!」と。芸能界の仕事に理解があったのかな。芸能の仕事は監督やプロデューサーら周囲とコミュニケーションをとりながら表現する仕事。理容師もお客さんとコミュニケーションをとりながら新しい髪型に挑戦するような表現する仕事だから、近いものがあるようにみえます。だから、私にとって父は、仕事のうえでは“先輩”という感覚もあります。
デビューしてからは私をサポートしよう、という気持ちが強かったんだと思いますね。私が出演したドラマとかを全部見て、「あの表情は良かったよ」と褒めてくれることもあれば、「あのセリフだけど、あんなふうに言うかな!?」と、細かいダメ出しをビシッとすることも。台本がそうなっているから仕方がないのに(笑)。私が実家を出て離れて住むようになってからは、わざわざファクスで感想を送ってくれたこともありました。私の一番のファンであり、“女優・高橋由美子”の監督みたいな存在でもありましたね。
独身で子どももいないことをとても心配している
今はいい“飲み友達”でもあります。父も私もお酒が大好きなので。ビールで始まって、日本酒飲んで……。うちの家族は昔から、食事をしながらよく他愛ないおしゃべりをするんですけど、特によくしゃべるのは父と私。話に熱が入ってくると、見ていたテレビを消してディスカッションすることも。
私が成人した後は2人で、延々6時間ぐらい飲みながらしゃべっていましたね。意外と、政治や仕事のことなどカタイ話をつまみにしているんですよ。さすがに夜中3時になると、母が「いい加減にしなさい~!!」と烈火のごとく怒るのでお開きにしますが (笑)。
そんな父も72歳になって、昔に比べお酒も弱くなりました。私が独身で子どももいないので、「オレがいなくなった後、1人でどうするんだ」と、いつも心配しています。父に近いタイプの人が理想ですけど、「それなりに何とかなるでしょ」って言うしかない(笑)。母は「あんたは結婚に向いてないと思う」と諦めています。「お父さんのような人はなかなかいないよ」って。母は美容師で、両親は家でも仕事でも一緒なのに、とても仲がいいんですよ。