「GT-R乗りはひかれあう」国産スポーツカー4台が同じ職場に…愛車が紡いだ25年来の友情
車関連企業には、おのずと車好きが集まるもの。オートバックスセブンに勤める59歳の大室浩さんと54歳の小山修さんは、配属先の店舗で一緒になって以来、同じGT-R乗りとして公私ともに関係を深めた25年来の車仲間だ。当時、同じ店舗にいたGT-R乗りはなんと4人。「GT-R乗りはひかれあう」という2人に、旧交を育んだ車好き垂涎の職場環境を聞いた。

配属先が一緒になって以来、同じGT-R乗りとして公私ともに関係を温める25年来の仲
車関連企業には、おのずと車好きが集まるもの。オートバックスセブンに勤める59歳の大室浩さんと54歳の小山修さんは、配属先の店舗で一緒になって以来、同じGT-R乗りとして公私ともに関係を深めた25年来の車仲間だ。当時、同じ店舗にいたGT-R乗りはなんと4人。「GT-R乗りはひかれあう」という2人に、旧交を育んだ車好き垂涎の職場環境を聞いた。
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大室さんの愛車は、発売年の1999年に550万円で購入した日産スカイラインGT-R(R34型)。それまではトヨタ・セリカクーペ、セリカGT-FOUR、マツダRX-7(FD型)などを乗り継いできたが、「四駆で6気筒のストレートエンジンの排気音にほれ込んだ」といちずに乗り続けているという。同僚の小山さんの愛車は就職の年に350万円で購入したというスカイラインGT-R(R32型)で、「買った後も4桁万円はかかっている。8年ほど前にはオーバーホールして、400万円をつぎ込みました」。こちらも30年以上、愛情を注ぎ続けている。
2人が出会ったのは25年前、配属先となったオートバックスセブンのとある店舗。当時、大室さんは30代前半、小山さんは20代後半で、年齢も近く、同じGT-R乗りとして意気投合するまで時間はかからなかったという。
「最初は業務で絡んで、すぐにお互いに乗っている車がGT-Rだと分かった。勤務はローテーションでしたが、みんな居残り時間や休みの日でも自分の車をイジリに来ていて、やれあの部品がいいだの、あのパーツは試したかだのアドバイスをもらったり、時には作業を手伝ってもらったり。この仕事をしていると嫌でも新製品が目に入る。毎月何かしら買って、ボーナスが入ったらでかい買い物をしてという感じで。車好きにとっては天国のような職場でしたね」(小山さん)
当時、店舗にはGT-R乗りがもう2人いたといい、総勢4台のGT-Rが店頭に並んだことも。当時の仲間も含め、25年がたった今でも交流が続いている。
「あとの2人は20歳くらいのバイトの子たちで、そのうちの1人は別の中古車会社に行ったけど、いまだに『そろそろ車検ですよね?』なんて連絡が来たりする。月1くらいの頻度で現地集合、現地解散で集まったり。GT-R乗りは互いにひかれあうものなんです」(大室さん)
同じ店舗に在籍していたのは数年で、現在は2人とも本社に異動。現場で車やお客さんと直接関わる機会は少なくなった。
「店舗にいたころは休みの日にもお店で車に触ってたけど、本社に行ってからはお店が忙しい土日に邪魔はしたくないし、普段乗るのは営業車ばかり。4人でサーキットに行ったりもしていたけど、もうすっかり足が遠のいてしまった。今は走る側でなくスタッフ側として、走行会のお手伝いに駆り出される立場です」(大室さん)
「本社でやるのはお店の売り上げのバックアップで、どちらかと言えば裏方的な仕事。個人的な趣味という面では、やっぱり店舗の方が楽しかった。この前勧めてもらったパーツよかったよとか、お客さんからの感想もダイレクトに届きますし。今はお店のスタッフが相手ですが、それでも人と人のつながりはあって、大好きな車に関われる。天職ですね」(小山さん)
長年乗り続けた愛車が紡いだ、25年来の友情。2台並んだGT-Rの横で、2人は照れくさそうに顔をほころばせた。
