大手退職で月給10万円、恋愛番組に3度出演 長谷川惠一が明かす衝撃キャリア「車とバイクは売って」【インタビュー】
3人制プロバスケットボール選手の長谷川惠一(39)。アスリートとしてだけではなくモデル・経営者・トレーナーというさまざまな顔を持っている。他にもこれまで恋愛リアリティーショーにも2度出演している“恋リア常連”という一面も。ABEMAで放送中の恋愛リアリティーショー番組『ラブパワーキングダム~恋愛強者選挙~』に参戦中だ。なぜ恋愛リアリティーショーに挑戦するのか。稀有なキャリアを振り返り、理由を明かした。

39歳でプロバスケ選手に復帰
3人制プロバスケットボール選手の長谷川惠一(39)。アスリートとしてだけではなくモデル・経営者・トレーナーというさまざまな顔を持っている。他にもこれまで恋愛リアリティーショーにも2度出演している“恋リア常連”という一面も。ABEMAで放送中の恋愛リアリティーショー番組『ラブパワーキングダム~恋愛強者選挙~』に参戦中だ。なぜ恋愛リアリティーショーに挑戦するのか。稀有なキャリアを振り返り、理由を明かした。(取材・文=島田将斗)
3人制プロバスケットチーム「上野原サンライズ」に所属している長谷川は現在、東京と名古屋でパーソナルジムを経営している。週に4日練習、シーズン中はそれに加えて土日は試合と大忙しだ。
「ゴールが見えたレールを歩くのは面白くない」が長谷川の意思決定の根本にある。
そんな考えが垣間見えるのが歩んできたキャリアだ。長谷川は2008年に法政大を卒業。当時はまだバスケのプロがなかった。そのため、三井住友海上火災保険株式会社に入社し実業団選手としてプレー。7年後に会社を辞め、バスケも辞め、トレーナーになる道を選んだ。
「アスリートのセカンドキャリアって狭き門で監督になったりコーチになったりは難しいんですよね。一握りしかいないってなったときにトレーナーに目を付けました。元々アスリートで自分の体を知りながらプレーしてきたので、いろいろな知識を持ってる。トレーナーだったらそれを生かせるんじゃないかなと」
「30歳手前で変えないとこれは一生このまま行く」。家族や周囲から反対はあったが、29歳で思い切って大手企業を退職した。スポーツクラブ経営を行っている会社にトレーナーとして転職したが、給与は大幅に落ち、月給10万円ほどに。生活は苦しくなった。
「そのときって家賃10万円の家に住んでたんですよ。だから給与が全部家賃で消えていくんです(笑)。だから食費は削って所有していた車とバイクはもう売って。貯金を切り崩して食いつないでいました」
しかしトレーナー1年目の終わりごろから好転し始める。顧客に対しパーソナルトレーニングを行った回数や売り上げなどを含めて全社で2位にまで上り詰めた。
「顧客と月に100回トレーニングを行うことが全社の目標だったんです。自分は190回ぐらいやってましたから。なので給料もそれなりについてきました。その代わり、大変でした(笑)」
労働基準法ギリギリのところまで働いた。「毎日50人ぐらいの顧客を担当していたんです。トレーニングだけじゃなくて食事の管理も行わないといけない。正直バスケどころじゃなかったですよ」と苦笑いした。
実業団のバスケを辞めたあとも練習は続けていた。
「仕事終わって夜遅い時間に練習をやって、家に帰ってまたお客さんに食事の連絡をしたりとか。当時はほぼ寝てないんじゃないですかね(笑)。でもバスケ好きなんです。リフレッシュできるのが練習でした」

31歳でプロバスケチームからオファー
31歳のときについにプロバスケからオファーが届いた。「率直にうれしかったですね。自分がプロになれるって大学生のときは思ってましたけど、そこから大分時間がたってますから」と振り返るが、5年後の37歳時に一度辞めている。理由の一つが“恋愛”だった。
「トレーナーの仕事とバスケで常に人と会っているのでひとりが好きなんですよ。ひとりのときも趣味のバスケ観戦とかしてて。自分は不器用なので仕事とバスケをやってると他がなにもできない。彼女のための時間を創出できないと相手に迷惑をかけちゃうじゃないですか。でも結婚もしたいし、子どもも欲しい。そんなときに恋愛番組(『バチェロレッテ・ジャパン シーズン2』)を見つけて応募したんですよね」
日中は仕事、夜中には週4日の練習、土日は試合。プライベートの時間がほとんどなかった。普段多くの人と会っているため、一人の時間を好んできた。
「普段の生活で恋愛から逃げているんですよね。逃げずに立ち向かっていくっていうのが出演する理由ですよね。そうでもしないと恋愛しないんです。世間には器用な人っていっぱいいると思います。でも自分は恋愛だけに向き合う時間も必要なんだろうなと」
2022年、23年は恋愛番組に出演した。晴れてゴールイン……とはならなかったが、39歳で新たなオファーが飛び込んできた。
「いまのチームのマネジメントの誘いが来ました。チームの構成とかいろいろ考えたときに自分が“選手としてやったらいいんじゃない”っていただいて、そこでもう1回プロ選手にチャレンジしてみようと」
39歳の体にはプロの世界はこたえる。足を酷使するのはもちろんのこと、体を当てる瞬間もあるため全身に打撲が。試合の翌日は動けなくなってしまうという。
「いまは全然リフレッシュじゃないです。もうきついっすよ。練習とか行きたくないですもん(笑)。マジで命を削ってやってますね」
そんな満身創痍な状況でなぜ3度目の恋リア出演を決意したのか。
「人生1度きりしかないしいつ死ぬか分からないなかでまずは楽しみたいって思っています。人って急にいなくなったりする。その事実を目の当たりにしたときに『楽しまないと』って。休みがちょっとできたらどこかに行くとか、自分の行動力をあげようと。これは仕事でもそうで、自分のバスケのチームも勝たないといけないんですけど、根本には楽しさがないといけないと思っています。
今回の出演はありのままの自分が見えているんじゃないかなと。いままで出た恋愛番組の演出の影響で誠実で口数が少ないイメージを持たれる方が多いんですけど、僕はどちらかというとしゃべりますし。そういうものが他の女性との会話のなかで表れるんじゃないかと思っています」
平均年齢28.5歳の恋愛バトルに参戦した長谷川。「出て良かったですね」としみじみと振り返る姿はバイタリティーがみなぎっていた。
