大塚愛、ホラーで小説家デビュー “恋愛”イメージも「違和感を持ってもらえると思った」

歌手の大塚愛が16日、講談社より21日に発行される「小説現代」(2020年9月号)に、自身初の小説「開けちゃいけないんだよ」を寄稿することが発表された。併せて凛とした表情で着物をまとった最新ビジュアルも公開された。

大塚愛
大塚愛

21日より発行される「小説現代」に自身初となる小説を寄稿

 歌手の大塚愛が16日、講談社より21日に発行される「小説現代」(2020年9月号)に、自身初の小説「開けちゃいけないんだよ」を寄稿することが発表された。併せて凛とした表情で着物をまとった最新ビジュアルも公開された。

 シンガー・ソングライターとして03年にデビューして以来、「さくらんぼ」「プラネタリウム」など数々のヒット曲をリリースしてきた大塚愛だが、楽曲以外でも「ネコが見つけた赤い風船」(講談社、10年)、「ネコがスキになったキライなネコ」(講談社、12年)といった2冊の絵本の出版、さらにはイラストや油絵などマルチな才能を発揮してきた。

 そんな大塚のマルチな才能に着目した「小説現代」が執筆を依頼。大塚が快諾したことによって、ホラー小説「開けちゃいけないんだよ」を書き下ろすこととなった。

 執筆に際し大塚は「本を読むのが得意ではない私によくぞご依頼をくださったなと。でも学生時代読書感想文は得意だったんです。小説は全く書いたことがなかったので、書きやすい題材を考えた時に、恋愛ものか、普段から好んで見ているホラーかで悩みました。ただ、私はラブソングのイメージが強いので、ホラーを書くことで読者の方から『なぜ?』と違和感を持ってもらえると思ったんです」と今回の小説家デビューについての思いを語っている。

 気になるストーリーだが、イントロダクションには「祖母の家で起きる奇妙な出来事の数々。開けてはいけないものほど、開けたくなってしまう。地下室のアルミシートに覆われたもの……そこには――」と記されている。

 今作を書いた状況については「実際に家の地下室にぐるぐる巻にした物体があるのですが、そこから想像を膨らませて、自分が見たいホラー映画のストーリーを書いた感覚。一度書き始めたら衝動的に一気にできました」と述べる一方で、「ホラー映画は音の効果も大きいですが、小説ではそれが使えないので表現するのがとても難しかったです」と苦労した点についても語っている。

 また、大塚は自身のSNSでも「小説を書く場を与えていただきました。新参者かつ微力ですが、どうぞよろしくお願いいたします」と報告しており、「楽しみにしてます!」「おめでとうございます!」「本当に尊敬しています」「素晴らしい挑戦だと思います」などとファンからは祝福の声が上がっていた。

 マルチに活躍する大塚愛の新なる才能の開花。どのような物語がつづられているのだろうか。なお、今作が収録される「小説現代」には、執筆秘話を収録した特別インタビューも掲載される。

担当編集者コメント

シンガー・ソングライターとしてデビュー間もない頃から、大塚さんが描く歌詞の世界観にとりわけ魅力を感じていました。2010年に初めての絵本を出版されて以来、マルチに活躍される大塚さんが今「物語」を書いたら、どのようなものが生まれるのか、非常に興味がありました。恋愛小説を想像する人もいるかもしれませんが、完成した小説はホラー短編「開けちゃいけないんだよ」。おぞましさを感じさせる筆致で、文中の「音」の描写が一層恐怖をそそります。暑い夏にぴったり、ゾっとする小説をご堪能ください。

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