初共演から12年、“戦友”廣瀬友祐&植原卓也再び「全く想像していなかったからこそ面白い」

「求めてくれる人がいっぱいいた」。ファンからの想いを改めて実感したという植原卓也【写真:荒川祐史】
「求めてくれる人がいっぱいいた」。ファンからの想いを改めて実感したという植原卓也【写真:荒川祐史】

コロナ禍で感じる舞台や演劇の奥深さ

――新型コロナウイルスの影響でエンタメ業界は厳しい状況にありますが、改めて舞台や演劇の素晴らしさはどこにあるとお考えでしょうか。

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廣瀬「足を運んでくれるお客さまたちそれぞれの持ち帰り方や、受け取りたいものって増えてきていると思うんです。あの特別な空間にお金を払い、時間をかけて足を運んでくれるお客さまに対して、命を懸けてお金に見合うそれ以上の“なにか”を届けたいという俳優たちのエネルギーと、お客さんのエネルギーがぶつかりあうあの空間でしか味わえないものがある。その奇跡の時間をとにかく今欲しています。ライブや舞台という“ナマモノ”でしか感じ取れない心のざわつきや活力が最大の魅力。とにかく僕は、劇場のお客さまとの距離感がたまらなく好き。そこに壁があるわけでもない。分裂されていないのに、分裂されている。でも同じ空間で、一緒に作品を作っているあの時間は、本当に愛おしくてしょうがないです。だから、今も続けているんだろうなと思いますね」

植原「皆さまの前で歌って踊って芝居してっていうのは、もちろんやりたいです。でも今の状況で、応援してくれる方が『もう見なくていいかな』って思ったり、気持ちがどうなってしまうのか分からなかった。それでも、求めてくれる人がいっぱいいた。プレイヤーとしては、見るだけの立場ではないので、見てくださっている方たちの気持ちが感じきれていなかった部分もあったんだと気付けたこともありました。いつも見てくださっている方にとって、勇気や希望、活力になっていたんだなって。いつも手紙とかで伝えてくれていることは頭の中に常々あったんですけど、こういう状況で改めて求めてくれる人を直に感じると、自分が“やりたい”だけを余裕で超えますね。それって、楽屋に来る自分の親がめちゃくちゃ明るいとか、そういう身近な話にもつながるんです。それで今も自分のマインドを保てているなっていうのはありますね。それを改めて実感したし、倍、気付かされたというか。それは結構大きかったですね」

――お2人にとっても大きな意味のある作品になりそうですね。最後に公演を楽しみにしているファンの皆さんにメッセージをお願いします。

廣瀬「役者陣、制作陣も、『フラッシュダンス』の幕が無事に開くこと、そしてお客さまたちにとっても安全に見ていただける作品になることを心から願っています。作品自体は誰もが知っている音楽に乗せたパワフルなサクセスストーリー。明日から頑張ろうという活力をもらえる、エネルギーにあふれた作品です。僕たちもうずうずしている思いをぶちまけますので、それを浴びにぜひ劇場に足を運んでください」

植原「思いはヒロと一緒です。アレックスが希望を抱いて前進していく物語なので、今ぴったりな作品になっています。見に来てくれる、いつも応援してくれている人にも希望を持ってもらえると思います!」

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