柚希礼音、コロナ禍だからこそ演じる意味「エンターテインメントは明日への活力」
「人の心にささる、頑張ろうと思える作品をお届けしたい」
女優の意地を感じる。前の公演で大切にしていたことも分かりやすく表現してくれた。
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「とにかく前半はひたすら壁のある人物でいること。あふれてくるビリーへの愛情を何とか隠そう、閉じ込めようとする。あふれてくる泣きそうな思いがあるけれど、こらえている姿を見るほうが感動するように、ウィルキンソン先生は、ビリーのことが人生で大切と言いたいけど、ストレートな言葉では恥ずかしいし、慣れていないから言えない。不器用だけどすてき。そこを出す」
続いて、公演を見に来てくれるファンへのメッセージも語ってくれた。
「9月とはいえ、舞台を見に行くというだけでも勇気もいるでしょうし、大丈夫かなと心配に思うところもあると思います。そんな中でも来てくださることに、まずは感謝。そして、劇場側も完璧にしてお迎えできるようにしてくださると思うし、そんな大変な思いをして来てくださる方に確実に、まずは健康です」
続けて女優としての思いも。
「生きていくことが一番大切だけど、心が満たされていないと人間は歩いていけない。エンターテインメントは明日への活力になるものだと思うので、今だからこそ、この状況でいろいろ我慢している人の心にささる、頑張ろうと思える作品をお届けしたいです」
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、今春、上演予定だったミュージカル「ボディガード」の公演が中止になった。コロナ禍で舞台に立てない思いも聞いた。
「中止になったころは(感染者が)どんどん増えていっている時でしたので、残念でしたけど、もっともだ、こうすべきと100%思いました。落ち込むことはなかったです。やはり1人でも多くの人が感染しないことと、まずは命あってのもの。1度立ち止まることは大切だと真摯に受け止めました」
では、公演中止期間中はどう過ごしていたのか。
「今だからこそできる自分の足りないところを補う時間だと思い、足りないところをレッスンしていました。周りもみんな走り続けていたので、1度立ち止まる時間を全人類にくれたのかなというぐらいに思っていました」