豪快なエンジン音をとどろかせるアメ車が、2児のママの愛車――。ドレスアップした女性ドライバーが愛車と一緒にレッドカーペットのランウェイを通るカーイベント『ガールズカーコレクション（GCC）』で、随所にこだわりを散りばめたダッジ・チャレンジャーがグランプリに輝いた。33歳会社員の女性オーナーにとって、家族にとっても自慢の1台だ。（取材・文＝吉原知也）

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　鮮烈な青と黒のボディーカラー。“シザードア”仕様で、ドアを開けると、インパクトがさらに増す。

　降りてきたのは、この日のための購入した“花魁ドレス”のファッションを着飾った、みーやんさんだ。

　栄えあるカーイベントで、念願の受賞を実現させた。23日に東京・秋葉原のUDX駐車場で開催され、今年8回目を迎えたGCC。参加約40台の中からグランプリを獲得し、4度目の出場で念願をかなえた。

　表彰式の場で名前が呼ばれると、「やったー！」。主催者のNAOさんからティアラとトロフィーを授与され、満面の笑みを見せた。

　夫と出会ってからアメ車にハマった。この愛車チャレンジャーは2016年式で4年前に手に入れた。「東京オートサロンの会場で、ひと目ぼれしたんです。このクルマだ、この色だって」。自慢のカスタムを施しているが、このカラーリングだけはずっと残している。

　実は複数台持ちの熱烈なアメ車愛好家。夫はダッジ・チャージャーに乗っており、「キャデラックも持っています。あと何台か」というから驚きだ。

　中2と中1になる2人の娘は、アメ車を乗り回すママにどんな反応を見せているのか。「娘たちとは友達のような感覚で、何でも話します。『ママ、かっこいい』と言ってくれています。『将来、自分たちも乗りたいって』」。部活の送り迎えなどで愛車を運転して行けば、「学校の子どもたち、特に男の子たちに人気なんですよ」。家族みんなで理想のクルマ生活を楽しんでいる。

　今回のGCCは、シルビアや86、BRZに加えて、光岡自動車、ちょっと懐かしい日産ステージアなど、個性派も勢ぞろい。参加者の3分の1が初出場となり、着物の和装からアニメ『鬼滅の刃』の甘露寺蜜璃やスーパーマリオのコスプレまで、オーナーそれぞれが自己表現を発揮した。

　こうした中で、参加者全員の投票で決まるグランプリに選ばれたことで、喜びもひとしお。「皆さんから『純粋にかっこいい』と言っていただけて、うれしいです」と実感を込める。

　子育ても仕事も趣味も全力疾走。愛車の進化は止まらない。「この青と黒は残しつつ、次はツインターボ化したいです！」と力強く宣言。「人生、楽しんだもの勝ちですから。これからも楽しく乗っていきたいですね」と声を弾ませた。