リアルなオジサンの恋物語? 小木茂光も照れ笑い「奥底の欲望、妄想を形にしている」

小木茂光が主演する映画「恋する男」の初日舞台あいさつが25日、東京・恵比寿の東京都写真美術館ホールで行われ、小木茂光、佐々木心音、出口亜梨沙、工藤俊作、村田信男監督がフェースシールド姿で登壇した。

(左から)村田信男監督、佐々木心音、小木茂光、出口亜梨沙、工藤俊作
(左から)村田信男監督、佐々木心音、小木茂光、出口亜梨沙、工藤俊作

主人公「小田」の名前は、村田監督と小木から取って付けられた

 小木茂光が主演する映画「恋する男」の初日舞台あいさつが25日、東京・恵比寿の東京都写真美術館ホールで行われ、小木茂光、佐々木心音、出口亜梨沙、工藤俊作、村田信男監督がフェースシールド姿で登壇した。

 本作は妻子に逃げられ、会社のリストラ対象となった小田光男(小木)が一念発起し独立、タイプの違うふたりの女性の間で揺れ動き、心ときめきく姿をコミカルに描く。多くのヨーロッパ映画を送り出してきたマーメイドフィルム代表、村田信男氏が56歳にして初監督に挑んだ。

 ソーシャルディスタンスを保ちつつも満席となった場内を見た小木は「こんな(コロナ禍の)最中に集まっていただき、ありがとうございます。ようやく公開できた。映画は見てもらってなんぼ、です」と笑み。「オジサンたちが楽しく生きていることを映像化できないかと4年くらい前から始まった企画。オジサンの奥底の欲望、妄想を形にしている」と照れくさそう。主人公の名前も、小木と村田監督から取った「小田」で、「監督の心のうちを映像化したけれども、僕の中にも、同じようなものがあって、こっ恥ずかしい。新たな役者像ができたことには感謝しています」と話した。

 劇中、有能な仕事のパートナーと銀座のホステスへの恋心に揺れる主人公だが、「共通点は?」と聞かれると、「今までの自分は虚勢を張っていた。かっこつけていたかも。こんな男でいいのか、と絶望のようなもの、夢のようなものを感じた。なんと表現していいのか分からない」と困惑顔。「一世風靡セピア」のメンバーだったこともあり、主題歌にも挑戦しており、「作詞をさせていただき、これも勉強になった」と振り返った。

 バリバリのキャリアウーマン役の佐々木は「肌の露出が少ない役は久しぶり。村田監督から『そのまま心音ちゃんで居て』といわれましたが、私って、こんな感じなのかな(笑)。(小木の主人公役には)母性をくすぐられた」。これが映画初出演となる出口は「大事なシーンから撮ったので緊張しました。撮影を重ねるごとに自由にさせてもらった」と言い、優柔不断な主人公については「もうちょっとはっきりしてほしいな。(小木は)カットがかかると、イケメンになるんです」と明かしていた。

 村田監督は初メガホンについて「こんなに楽しいことはない。また、やらせていただきたいなと思っている。(映画は)実話も入っていて、これまで聞いた言葉も使っている。シチュエーションも無きにしもあらず。リアルなところから取ってきました」と明かしていた。

「恋する男」は8月7日まで公開。

次のページへ (2/2) 【写真】登壇した出口亜梨沙
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