女子格闘技の若きエースが激白! 父の教育は「相当ぶっ飛んでいました」
父に感謝 格闘技1本に絞ってくれた
――過去に、一番練習したと思ったのはいつですか?
浅倉 どうなんだろう…? 中学生の時は週に10回は練習していたから人生の中で一番練習していました。その頃は結果もたくさん出せたんですけど、それだけやっても、これだけの結果しか出ないんだっていうのも理解できたし。
――今思うと、あの時に宿題をやらなくて良かった?(笑)
浅倉 勉強もやったほうが良かったんでしょうけど、もしお父さんに厳しくしてもらわなかったら自分の限界も知らないだろうし、自分に甘えている部分もたくさん出てきたと思うので。中には、ちょっと練習をやっただけで試合に勝てる人もいっぱいいるんですけど、自分の場合はそうじゃなくて。これだけやらないと勝てないっていうのを昔から知っていたので、それは今でもつながっているかなと思います。
――お父さんの教育方針に間違いはなかった?
浅倉 どうなんだろ…?(笑)お父さん、相当ぶっ飛んでいましたからね。例えば「俺、今からピンポンダッシュするからお前らダッシュで逃げろ。走れ!」って。
――最高ですね!
浅倉 今思えばホントは押してはいないんですけど。
――その時は変だなーとは思わなかった?
浅倉 いや、それよりも「ヤバい! 逃げなきゃ!」ってめちゃめちゃダッシュで逃げていました。だってそんなのダメじゃないですか、普通に(笑)
――一般常識の範囲からはハズれています(笑)。
浅倉 その時はあんまり疑問に思わずにいたけど、そんなこと言う親いないですよね(笑)。だからお母さんはそれを凄く嫌がっていました。お母さんはホント普通の人なので。「ホントにヤメて!」っていつも言っていて。変なお父さんだなって思います。
――いい話ですね。
浅倉 いい話ですかね?(笑)
――自分の子どもに対して、「キン肉マン」でいうところの火事場のバカ力を引き出す結果が得られたわけだから。
浅倉 自分はそうはなりたくないなって思います(笑)。だけど自分は元々、運動神経がそこまでいいわけじゃないし、足もそんなに速くないし。勉強もできるほうではなかったから、人より優れている部分が大してあったわけじゃないけど、お父さんが(格闘技)1本に絞ってくれていたのが今になってありがたいなって。もし、ここまで1本に絞っていなかったら、何もかも中途半端で、全部1人ではできないみたいな人生を送っていたかもしれない。逆にちっちゃい時からこれ1本に絞って決めてやってきたからこそ、それが良かったなって思います。最初は(レスリングを)やらされていただけだったんですけど、それがいつからか好きになって今こうなっているので、今思うとありがたいですね。
――最初は半分強制的にやらされていた?
浅倉 はい。嫌で嫌でって感じでしたけど。
――確認しないとわからないですけど、たぶん古瀬選手にはない経験をしている気がします(笑)。
浅倉 ないですかね?(笑)
――もしかしたらもっと凄い経験をしてきたかもしれないですけどね(笑)。
浅倉 はい(笑)。