女子格闘技の若きエースが激白! 父の教育は「相当ぶっ飛んでいました」
父の教え「宿題なんてやってんじゃねえ! 練習しろ!」
――今の格闘技界、そうやって言い合う場面が少ないけど、それがあると「観る側」が感情移入しやすいと思うんです。
浅倉 そうですね。女子選手は少ないので、特にそうかもしれない。
――ちなみに山本戦は惜しくも負けてしまいましたけど、反省点はなんでしょう?
浅倉 あの試合は、試合中に自分のやりたいことがわからなくなってしまって。相当、悔しかったですね。もちろん負けることは悔しいんですけど、美憂さんに負けたから悔しいんじゃなくて、自分のやりたいことができない悔しさ。何もさせてくれなかった美憂さんが強いんですけど、何もいいところを出せずに終わってしまったなっていう。
――例えばの話、結果的には負けたとしても、勝った選手から「あの選手とは2度と闘いたくない」って言わせたら、実は勝利と同等の価値を手にしたことになるかもしれない。
浅倉 自分では、負けたとしてももう1回やりたいタイプなので、まだそれはないんですけどね。
――実際、「2度と闘いたくない」と思った選手はいますか?
浅倉 自分が勝ったら、勝ったからもういいかって思う時もあります(笑)。だから今のところまだないですね、そういう思いをしたことは。
――選手の言動から「観る側」が何があったのかを想像して、「観る側」の思いを選手が察して、相乗効果で盛り上がってほしいなと。
浅倉 そのほうが盛り上がりますからね。
――少し話が戻りますけど、さっきの大胆発言の裏には、昔から格闘技を観つつ、カンナ選手を育ててきたお父さんの教えみたいなものが刷り込まれているんじゃないかと。
浅倉 どうなんだろう…?
――その世代の方々は格闘技が最も盛り上がっている時の空気や雰囲気を知っているので、身勝手ながらいろんな教えがあったと思っています。
浅倉 お父さんはとにかく子どもの頃から凄く厳しくって。「宿題なんてやってんじゃねえ! 練習しろ!」って言われていたので(笑)。
――さすがです。
浅倉 ホント勉強のことは一切言われなかったですね。練習についてのこととか、毎日気づいたことをノートに書いたりとか、毎日走りに行ったりとか。実際、お父さんも自分がトレーニングをやっていたりしていたので、それをやっていなかったら自分も反論できたと思うんですけど、お父さん自身もやっていたので反論できない感じでした。