40代3児のママがスポーツカー購入で“解放”「このGRを運転している時は素を出せる」
3児の子育てが落ち着き始め、夫婦の“クルマの夢”をようやく――。東京都内で開催されたカーイベントに、新潟からやってきた40代の夫婦。愛車GR86を駆り、愛好家仲間との交流を深めた。昨年8月に手に入れたばかりの1台。妻は「思い切ってよかったなと思っています」。人生の楽しみが詰まっている。
愛好家との横のつながり 「大人になってもこうして友達ができるんだ、と自分でも驚いています」
3児の子育てが落ち着き始め、夫婦の“クルマの夢”をようやく――。東京都内で開催されたカーイベントに、新潟からやってきた40代の夫婦。愛車GR86を駆り、愛好家仲間との交流を深めた。昨年8月に手に入れたばかりの1台。妻は「思い切ってよかったなと思っています」。人生の楽しみが詰まっている。
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「『人生で1度ぐらいはスポーツカーに乗りたいよね』。ずっと夫婦で話していたんです」
22歳で結婚した夫婦が、長年思い描いてきたカーライフだ。
父親の影響からクルマ好きだった妻は、独身時代は軽自動車に乗っていて、結婚後の子育てでは、スライドドアのミニバンが欠かせなかった。ファミリーカー最優先で、“自分の1台”を手にすることはなかなかできなかった。
子育てに追われ、時間の余裕も金銭的な余裕も持てなかった。「いつかどこかで趣味のクルマを」。密かに抱き続けていた思い。3人の子どもたちが中高生になり、少しずつ自立できるようになり、その時が巡ってきた。
最新タイプの人気国産スポーツカーを昨夏に納車。頼もしい相棒が、家族の一員に加わった。
一言で表現すると、「楽しい」。遠出しても疲れない。その安定感とスムーズな走りも夫婦で気に入っている。
月1回は必ず“遠征ドライブ”に出かけている。今年の夏は、初めて富士山を見に行った。富士スピードウェイや千葉・房総半島の旅、秋には東北へ。思い出の1ページが次々に刻まれている。息抜きでもあり、気分転換でもあり、人生の大事な時間になっている。
「私自身パートで働いていて社会人としての顔を持っています。母親としての自分もいます。このGRを運転している時は、何て言うのかな、素を出せるような感じになれます。現実から離れられる、解放感のような感覚もあります」。ハンドルを握って、見知らぬ土地をドライブする、自分だけの時間。“命の洗濯”になっているとも言えよう。
4時間近くかかった行きの走行。この日は、多くのGR仲間たちから笑顔で迎えられ、疲れも吹き飛んだ。もともと人付き合いは苦手だったというが、「クルマを通してこうして多くの仲間ができました。大人になってもこうして友達ができるんだ、と自分でも驚いています。世代もばらばらで、性別も年齢も関係ないんだ、と改めて実感しています」。趣味やライフワークの横のつながりの尊さをかみしめている。
「最初はスポーツカーを買うことにあたって、変な目で見られないかなと不安や心配もありました。でも、本当に思い切ってよかったな。そう思っています」。爽やかな笑顔で語る。
子どもたちは高3、高1、中2。夫婦だけでドライブに行く際は長くて1泊におさえているが、お父さんとお母さんが出かける時は、3きょうだいはお留守番でちょっとした自活で過ごしている。「子どもたちは自分たちでご飯を作って、お風呂も沸かして。自立のための練習にもなっているのかな、と思っています」。ちなみに、楽しそうにスポーツカーに乗る両親の姿を見て、「スポーツカーに乗りたい」とどんどんクルマに興味を示しているという。そんな子どもたちの成長にも目を細める。
愛車を見つめながら、「月1回は遠征に出て、友達に会いに行きたいです。これからも体とクルマが動く限り、走っていきたいですね」と結んだ。