新スペース・マウンテン、開発担当が重視する“要素”とは 「スリルや興奮、感動的なストーリーも」
東京ディズニーランド開園当初から親しまれてきた人気アトラクション「スペース・マウンテン」が31日、最終搭乗日を迎えた。2027年に新たに生まれ変わる同アトラクションの開発担当者・小西航平氏がこの日、取材に応じ、新規プロジェクトへの思いを語った。
技術本部アトラクション建設プロジェクトチーム・小西航平氏がコメント
東京ディズニーランド開園当初から親しまれてきた人気アトラクション「スペース・マウンテン」が31日、最終搭乗日を迎えた。2027年に新たに生まれ変わる同アトラクションの開発担当者・小西航平氏がこの日、取材に応じ、新規プロジェクトへの思いを語った。
「スペース・マウンテン」は1983年の東京ディズニーランド開業と同時に登場し、2006年10月から約半年間のリニューアル期間を経て、07年4月に現在の姿となった。そして、現在の「スペース・マウンテン」および周辺環境を一新し、27年に新たな「スペース・マウンテン」が開業を予定している。
今回のプロジェクトを担当する、技術本部アトラクション建設プロジェクトチームの小西氏は09年に新卒で入社。エンターテイメントのオーディション、キャラクターグリーティングなどを担当した後、施設開発の工場担当を経て、18年から現在まで新規「スペース・マウンテン」を開発するプロジェクトチームに従事している。
新たに生まれ変わる「スペース・マウンテン」について、「現在のものと同じように、スリルや興奮に満ちたライド体験を提供していきたいと思っていますし、さらにはですね、ディズニーテーマパークにふさわしい、ショートストーリーもあるアトラクションになっていますので、そういった感動的なストーリーにも思いをはせながらですね、ご体験いただきたいなと思っています」と重視するコンセプトを明かした。
新たな「スペース・マウンテン」は、現在のジェットコースタータイプの屋内型アトラクションという形態はそのままに、新たな性能や特殊効果が加わることで、今まで以上にスリルと興奮に満ちた宇宙旅行へとゲストをいざなうという。
小西氏は「『スペース・マウンテン』というのは、我々東京ディズニーランドの、そしてトゥモローランドを象徴するアトラクションの大きな1つだと思っています」とその存在感を説明。一新するにあたって、「その象徴的な、この一目で見て『スペース・マウンテン』と分かっていただける外観といったところは分かるような形にしていたり、もちろん体験といったところでもさまざまな要素で『これがスペース・マウンテンだよね』と感じていただけるようなものにしていきたい」と意気込みを語った。
そして、同アトラクションは、もともとはディズニー創業者のウォルト・ディズニーがコンセプトを考案し、米・フロリダのディズニーワールドのマジック・キングダムで初めて建設された。この背景を踏まえ、「最初のディズニーパークにできたスペース・マウンテンの良さを大切にしつつも、今回、新しいものを開発するにあたっては、現代において、トゥモローランドって一体どういったところなのかといった点をディズニー社、ディズニーイマジニアリングと一緒にですね、どういったものが要素として必要なのか、求められるのか、どういうものを表現していくべきかとさまざまな検討をして開発を進めてきました」と、これまでの歩みを振り返った。
開園当初から長年愛されてきた同アトラクション。この日もラストライドに多くのゲストが駆けつけているが、「皆さんのさまざまな思い出が詰まったアトラクションなのではないかと思っています。私自身も、ゲストとして幼い頃に乗った際の体験が記憶に残っています。今日ご乗車される方には、ぜひ記憶に残る最後の体験をお楽しみいただきたいなと思っています」と呼びかけた。