5年ぶりにWWEが日本公演開催、凱旋の中邑真輔「これでもかっていうくらい、凄さを見せられる」

2020年はコロナ渦で残念ながら中止になってしまったWWE日本公演。今年は大阪1日と東京2日の合計3日間、『WWE supershow Summer Tour』が開催されることが発表された。すでに中邑真輔、統一WWE王者のコーディ・ローデス、AJスタイルズ、フィン・ベイラー、イヨ・スカイ、ASUKA、カイリ・セインらの参戦が発表されているが、今年でWWE在籍丸8年を迎えた中邑に、今回の公演についてリモートで聞いた。

WWE在籍8年を迎えた中邑真輔【写真:Getty Images】
WWE在籍8年を迎えた中邑真輔【写真:Getty Images】

SMACKDOWNへの移籍は「変化を入れるタイミング」

 2020年はコロナ渦で残念ながら中止になってしまったWWE日本公演。今年は大阪1日と東京2日の合計3日間、『WWE supershow Summer Tour』が開催されることが発表された。すでに中邑真輔、統一WWE王者のコーディ・ローデス、AJスタイルズ、フィン・ベイラー、イヨ・スカイ、ASUKA、カイリ・セインらの参戦が発表されているが、今年でWWE在籍丸8年を迎えた中邑に、今回の公演についてリモートで聞いた。

 中邑は2016年1月いっぱいで新日本プロレスを退団し、WWEに移籍した中邑。以後、NXT→SMACKDOWN→RAW→SMACKDOWNと所属ブランドを移動してきた。

「まだまだ、日々挑戦ですね。またRAWからSMACKDOWNに戻ったことで、また日本人一人になってしまったんですが(笑)、自分のマインドセットやキャラクターの部分にしてもレスリングの部分にしても、変化を入れるタイミングかなと思っています」

 変化といえば、今年4月に開催された『WrestleMania XL』で、コーディ・ローデス、ダミアン・プリーストがそれぞれブランドの最高峰王座を獲得し、WWEの新風景が広がった。

「大きく変わってきていますし、ベテランと新人がうまい具合にミックスされて、選手層の幅がものすごく分厚くなってきていると思います。あとはアメリカのエンタテインメント業界では、日本人女性はやっぱり目立ちますね。世界で注目されている日本人のアーティストやエンターテイナーはほぼ女子ですよ。キャラクターが浸透しているという部分で刺さりやすいのかなと思いますが、だからこそ日本男児代表としてはまだまだ頑張ろうと思っていますよ」

 ここ8年間で大きな変化のひとつが、中邑の2023.1.1プロレスリング・ノア日本武道館大会参戦だ。WWE所属選手が、単独で他団体に参戦するのは非常に超異例だった。

「僕がグレート・ムタと戦ったり、シェイナ・ベイズラーがBLOOD SPORTSに出たり、トリプルHがいることでイレギュラーな展開は増えていくと思いますし、バランスも変わってくるんじゃないですかね」

 トリプルHといえば、レスラーとしてはレジェンド中のレジェンドであり、今はWWEのクリエイティブ部門のトップとして活躍している。前回の日本公演では、中邑とタッグを結成した間柄でもある。

「ものすごく振り幅が広いなと思います。物事を広く捉えることができる上に、細部までくまなく気を遣える人です。(中邑とタッグを組んだ)あの試合は(トリプルHの)最後の試合になってしまいましたけれども、当時は試合もクリエイティブもやっていましたし、今も選手以上に過酷な移動をしながら、キャパシティが巨大なんだなと。特に若い選手からの信頼は、ものすごく厚いですよ」

今や日本全国が地元…3日間できるのは嬉しい

 中邑は昨年のムタ戦以来の日本での試合となるが、WWEという団体が日本にやってくるのは5年ぶりとなる。25日は大阪・エディオンアリーナ大阪・第1競技場で、26日・27日は東京・両国国技館で『WWE supershow Summer Tour』が開催される。

「プロレスの全部を網羅しているところを見てもらいたいですね。女子部門もものすごく層が厚いですし、それこそ日本ではジュニアとヘビーで分かれていますけれども、その垣根もないのでいろんなマッチアップがありますし。かつ若手から僕のようなベテランまで、すごくうまくブレンドされている状況だと思います。イヨ(・スカイ)ちゃんは、メインロースターに上がったときの爆発力はすごかったですね。NXTにいた頃に貯めたエネルギーがうまく解放できたなと思います」

 今回の来日メンバーに入っている、SMACKDOWNの最高峰王座・統一WWE王座を保持するコーディ・ローデスについてはどう思っているのだろうか。

「(コーディとは)ちょうど入れ違いですね。実は僕、コーディとはダラスで会っているんですよ。ビザを取得したばっかりで時差ぼけのままデビュー戦に臨んだ日に、会場のケータリングで皆に挨拶している中にいました。ただ、リングでの接点はなかったですね。(コーディは)博打に勝った、と。本人はそういうつもりではなく、日本やAEWに行ってWWEに戻ってきたんでしょうけど、その一歩踏み出すって行動がいい方向にいってその成功を手にしたんだろうなと」

 今回は中邑の地元となる関西(中邑は京都出身)でも7年ぶりに試合をすることになる。

「今や日本全国が地元みたいなものですが(笑)、素直に嬉しいですよ、日本で3日間試合ができるのは。日本のファンにはこれでもかっていうくらい、凄さを見せられると思いますね。(日本では)タイトルマッチもしてみたいですし、日本でしか見られないカードもいいでしょうね。5年ぶりにやっと日本で試合ができるので、WWEの選手はみんな用意ができていると思います。日本の皆さんも、ぜひ会場で力の限り応援していただけると嬉しいです」

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