TOBE所属の7人組アイドル・IMP.の佐藤新と、元日向坂46で俳優の渡邉美穂が来年公開される映画『青春ゲシュタルト崩壊』でダブル主演を務めることが17日、発表された。

　映画化されるのは小説サイト「野いちご」にて、2016年から開催されている小説コンテスト「野いちご大賞」の第5回大賞作品で、丸井とまと氏の「青春ゲシュタルト崩壊」（スターツ出版文庫）。2021年に単行本化されるとTikTokで話題となった。リアル世代の物語への共感性はもちろん、＜個性を押し殺し、他人に合わせて自分を見失うこと＝自分の顔が見えなくなる＞と原作で表現される【青年期失顔症】になった女の子が、新たな出会いを経て成長していく物語だ。脚本は今年1月に放送されたドラマ『Eye Love You』（TBS系）を手掛けた三浦希紗氏が務める。

　派手な見た目と乱暴な態度で教師から目をつけられているが、人一倍“痛み”に寄りそえる高校2年生の朝比奈聖（あさひな・ひじり）を演じる佐藤は本作が映画初主演となるが、「歌番組の出番直前に、突然『W主演決まったよ～』と事務所の人から伝えられびっくりしすぎて、その後の歌番組で心を落ち着かせるのが大変だったのを今でも覚えています」と驚きの裏話を明かした。

　さらに初の映画ダブル主演を務めることについて「まだまだ俳優としては未熟かもしれませんが、作品を支えてくださるすべてのスタッフさんに感謝して、責任を持ってこの朝比奈聖という役に精一杯向き合っていきたいと思います」と意気込んだ。

　佐藤とダブル主演を務めるのは、ある日、自分の顔が認識できない【青年期失顔症】になってしまう間宮朝葉（まみや・あさは）を演じる日向坂46の元メンバーで卒業後は俳優として幅広く活躍している渡邉。渡邉は原作を読み「狭い世界で過ごしていた十代の頃をじんわりと思い出しました。何かを手放すこと、辞めることは決して“逃げ”でも“甘え”でもない。あの時の私には出せなかった答えがこの作品には詰まっていて、昔の自分を抱きしめてくれているような気がします」と過去の自分に重なると振り返った。

　また、「この作品に携われること、間宮朝葉という人物を演じられることは私にとって大きな財産となると思います。素敵な作品を皆さんにお届けできるよう、精一杯頑張ります」と、撮影へ挑む気持ちを語った。