生まれてきた娘に見つかった心臓の病気→1年後に起きた“奇跡” ネット感動「人間の身体ってすごい」

生まれてすぐに見つかったまな娘の病気、不安を抱きながらも治療や必要な対応に取り組んできた家族に、“奇跡”が訪れた。子どもの先天性心疾患の約20%を占めると言われる「心室中隔欠損(しんしつちゅうかくけっそん)」。1歳1か月の娘が闘病を続けてきた。心臓内部の一部に穴が開いてしまうのだが、この穴が「自然閉鎖」したという投稿がXで話題を集めた。投稿者の30代の母親に詳しい話を聞いた。

30代の母親の投稿が話題に(写真はイメージ)【写真:写真AC】
30代の母親の投稿が話題に(写真はイメージ)【写真:写真AC】

1歳1か月の娘が心室中隔欠損を自然閉鎖で克服

 生まれてすぐに見つかったまな娘の病気、不安を抱きながらも治療や必要な対応に取り組んできた家族に、“奇跡”が訪れた。子どもの先天性心疾患の約20%を占めると言われる「心室中隔欠損(しんしつちゅうかくけっそん)」。1歳1か月の娘が闘病を続けてきた。心臓内部の一部に穴が開いてしまうのだが、この穴が「自然閉鎖」したという投稿がXで話題を集めた。投稿者の30代の母親に詳しい話を聞いた。

 心室中隔欠損とはどのような病気なのか。国立循環器病研究センターの公式サイトなどによると、心臓の中の筋肉の壁「心室中隔」に穴が開いた状態のことをいう。症状の程度や出現の時期、治療の必要性などは、人によって異なるとされる。また、穴が閉じる自然閉鎖については「起こるとすれば生後1年以内が一番多く、2歳を過ぎても閉じない場合には自然閉鎖することはまれです」と記載されている。

 母親は娘に起きた出来事として、むむ子(@mumuko_mom)のアカウント名で、Xで「娘、心室中隔欠損っていう心臓の心室に穴あいてる持病があったんだけど… なんと! 自然閉鎖してました うれしい 本当にうれしい」と投稿。喜びの報告を行った。

 苦労の日々を送ってきた。「『心臓に穴』という疾患を知ったときには非常にショックを受けました」。娘は生まれてすぐに心雑音が確認され、心室中隔欠損が判明。産後翌日に医師から告知され、約1年間にわたりこの持病と向き合ってきた。心房中隔の穴の大きさは「心室に1.5ミリの穴が空いていました。小欠損のようです」と診断されていたという。

 この病気について、生後3週間ほどから哺乳不良や体重増加不良、疲れやすさなどの症状が出る可能性が高いと医師から説明を受け、母親は毎日娘の体重を測りながら慎重に見守っていた。一方で、1か月検診で体重が正常に増えていることが分かり、安心感を得た。生後2か月となる昨年7月に検査を受け、その後は自然経過観察の状態が続いた。

 1年がたち、先日、医師から「自然閉鎖、完治」との診断を受け、通院も不要とのお墨付きを得た。

 投稿は大きな反響を集めており、「よかったですね。人間の治癒力の素晴らしいこと」「良かったですね 人間の身体ってすごいです!!」などの驚嘆の声が寄せられた。

 また、子どもの疾患で同じ体験をした母親たちからもコメントが相次ぎ、「私の長男も同じでしたので良くわかります…心配と悲しさでまぶたが涙でカブレ紅く腫れ上がるほど泣きましたが…良くオッパイを飲んで 元気だったので 希望を持って定期検診に行くと穴は塞がっていましたその息子も 30歳に成りました」「うちの息子も同じでした。知ったときは健康に産んであげられなかったことに涙しましたが,生後6カ月で自然にふさがりました。今は高校生,180㎝70キロで病気ひとつせずバレーをやってます」と、メッセージが届いた。

 母親は同じような境遇を抱える家族に向けて、伝えたいメッセージがあるという。

「当時はショックで、『心臓病のある子を育てるのかぁ』という気持ちになり、不安でいっぱいでした。しかし、目の前で元気いっぱいに泣いたり笑ったりしている娘を見ていると、いつの間にか病気のことをすっかり忘れ、目の前の娘を大切にしようという気持ちになれました。特にこの疾患は自然に治癒する可能性も高いと聞いていますし、治癒しなかったとしても長く元気に過ごしてる方が多いようです。不安になりすぎず、毎日楽しく過ごしてほしいなと思います!」

 今回の体験談は、同じような境遇にある家族にとって、きっと励みになることだろう。

次のページへ (2/2) 【写真】子どもの先天性心疾患の約20% 心室中隔欠損のイメージ図
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