クールマスクは手作り可能!? 100円ショップ利用と裁縫なしでクールマスク作りに挑戦

メッシュ生地は100ショップの「ソフトメッシュ袋」で代用
メッシュ生地は100ショップの「ソフトメッシュ袋」で代用

麻混生地のマスクはどうか

 シルクがダメなら、麻の素材を使ったマスクはどうだろうか。麻は吸湿・発散性に優れ、天然の繊維のなかでもっとも涼しいといわれる。ただ、繊維が太すぎてゴワゴワしている。麻100%では顔に付けるマスクには不向きだろう。

 そこで、シルクと麻を混ぜ合わせた生地を使って、手作りしたらどうだろうか、と考えた。100円ショップをチェックしたが、そんな生地は売っていない。ネット通販で麻50%、シルク50%の生地を購入した。幅約70センチ×長さ2メートルで、送料込みで1000円ちょっと。これでいくつもマスクが作れたらお得かも。……と期待したが、届いた生地を触るとちょっとチクチクする。慣れれば大丈夫かもしれない、と思い直し、またほどよい大きさに切って超簡単マスクを作ってみる。しかし……やっぱり暑いし蒸れる。

 ただ、これまでのマスクよりはマシだ。コスパもいい。ちょっとチクチクしているのも、慣れるかもしれない。問題は、生地を切った端から、糸がほつれてくることだ。このほつれを放置したままマスクとして使うことはできない。裁縫は苦手だ。そこでまたも100円ショップへ出かけ、生地用ノリを買ってきて、生地の端に塗りつけてほつれてこないようにしてみた。が……生地のゴワゴワが増したうえ、糸のほつれは解消しない。断念。

 これはもう“涼しいマスク“を作ることは諦めるしかないのか。厚生労働省は熱中症予防のために「屋外で人と十分な距離(2メートル以上)を確保できる場合には、マスクをはずす」ことを勧めている。できる限りマスクをはずして過ごし、人目がどうしても気になりマスクをはずせない通勤電車の中などでは、首にクールタオルを濡らして巻くか、ハンディファンを顔に当てるのが現実的かもしれない。

超簡単マスクには不織布マスクのノーズワイヤー部分を利用
超簡単マスクには不織布マスクのノーズワイヤー部分を利用

釣り用マスクをヒントにメッシュのマスクを試作

 そう諦めかけたとき、釣り用フェースマスクが涼しい、との評判をきいた。愛用者によると、まったく呼吸に負担がなく、暑い屋外では付けていたほうが、何も付けないよりかえって涼しいほどだという。しかし、釣り用マスクも入手困難とか。う~ん……。

 聞けば、釣り用フェースマスクの口元や鼻を覆うあたりはメッシュ素材。たしかに、メッシュなら呼吸は楽だろう。ただ、マスクの機能としてはどうなのか。疑問ではある。しかし、付けないよりは良いのは間違いなく、耐えられずにマスクをはずしたり、我慢して熱中症になったりするよりは、メッシュのマスクもアリだろう。

 そこで、またまた100円ショップへ行ってみた。メッシュ生地は売っていなかったが、柔らかいメッシュ生地で作った袋が売られていた。これを切ってマスクにしよう、と購入して帰り、早速、袋を切って、メッシュ生地が四重になるように折り、紐をホッチキスで留めて超簡単マスクを作ってみた。すると、付け心地が軽くて結構いい感じ。呼吸も楽だ。しゃべってみても、蒸れもだいぶんマシだ。これならイケル!

 試しに、外出時にメッシュマスクを付けてみたが、道行く人にジロジロ見られたりはしなかった。手作りマスクをしている人が増えたおかげか。編集部内では「手作り感はある」「顔の大きさに合ってない」などと違和感を指摘する声もあったが、「全然気にならない」との声も。これなら暑いマスクを我慢して付けて、熱中症になるよりはいい。

メッシュ生地で作った超簡単で涼しいマスク
メッシュ生地で作った超簡単で涼しいマスク

熱中症にならないためには水分補給を!

 注意したいのは、涼しいマスクを付けていても、熱中症にならないためには水分補給をしっかりすることが大切だ。「やたがいクリニック」の谷田貝茂雄医師がこういう。

「マスクをするから熱中症になるわけではありません。マスクをすると口腔内が湿潤となり口渇を感じにくいのです。それで、マスクをしていると水分をとるのを忘れがちになり、熱中症の危険があるのです。首を冷やしたり、涼しいマスクを付けたりしても気持ちが良いだけで、水分をとらなければやはり熱中症になる危険があります。水分をとるのを忘れないでください」

次のページへ (3/3) 針も糸もいらない超~簡単マスクの作り方
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