俳優の河合優実、佐藤二朗、稲垣吾郎が8日、映画『あんのこと』公開記念舞台あいさつに登壇。公開を迎えた喜びを語り、撮影にまつわるトークを繰り広げた。

　本作は、2020年6月に新聞に掲載された「少女の壮絶な人生を綴った記事」に着想を得て描く、実話をもとにした衝撃の人間ドラマ。若手俳優・河合が機能不全の家庭に生まれ虐待の末にドラッグに溺れる少女・杏という難しい役に挑み、佐藤は杏に更生の道を開こうとするベテラン刑事・多々羅、稲垣は杏と多々羅を取材するジャーナリスト・桐野を演じた。

　河合は主演作の公開を受け、「この作品は自分にとって、どの作品とも比べがたい特別なものです。みなさまが見てくださることに意味があると今までで一番思っています」とコメント。稲垣は「大切な作品を見ていただけて幸せです。大切な映画の仲間に入れてもらえればうれしいです」とアピールした。

　作品にちなんで“生きていると感じる瞬間”を発表するトークでは、稲垣が「朝起きた時。今日も一日が始まる、生きていると思う」と回答。「朝の時間が好きで、5時とか6時に起きる。早寝早起きが健康の秘訣です。植物にお水をあげたり、飼っている猫のお世話をしたり、部屋の掃除をしたり、自分で散歩をしたり、仕事の台本を読んだりもする」と明かすと、優雅な生活に佐藤は「吾郎ちゃん、俺と結婚してくれない？」と求婚し、稲垣は「いいですよ」と笑顔で応えていた。

　同じ質問に河合は、「観客席に座って、なんていい作品なんだろうと思っている時」と答え、「舞台でも映画でも、見て涙している時とか声を出したくなっちゃう時、感動の極致にいる時に自分の生命力を感じます」と説明。一方、佐藤は「晩酌の時です」と即答したが、観客の反応の悪さに動揺し、「カットしておいてください」と苦笑いを浮かべていた。