「ずいぶん余裕のある生活してんな」 水原被告の愛車に集まった注目、背景に特殊な事情か

米大リーグ・ドジャースの大谷翔平の元通訳・水原一平被告が4日(日本時間5日)、米カリフォルニア州サンタアナの連邦地裁に出廷し、銀行詐欺罪などについて罪を認めた。一方で、ネット上で注目を集めたのが、水原被告が乗っていた愛車だ。「ずいぶん余裕のある生活してんな」と驚きの声が上がったが、いったいどういうことなのか。背景を探ると、同州ならではの特殊な事情がありそうだ。

水原一平被告【写真:Getty Images】
水原一平被告【写真:Getty Images】

「人の金を使ってながら高額な車を乗っているってどうなの?」の声

 米大リーグ・ドジャースの大谷翔平の元通訳・水原一平被告が4日(日本時間5日)、米カリフォルニア州サンタアナの連邦地裁に出廷し、銀行詐欺罪などについて罪を認めた。一方で、ネット上で注目を集めたのが、水原被告が乗っていた愛車だ。「ずいぶん余裕のある生活してんな」と驚きの声が上がったが、いったいどういうことなのか。背景を探ると、同州ならではの特殊な事情がありそうだ。

 出廷前に、水原被告の最新姿を捉えたのはFNNのカメラだった。

 5月下旬、カリフォルニア州の駐車場で単独取材。「一言だけお願いできないでしょうか」との問いに、「すみません……」と返した。このとき、水原被告が乗っていたのが電気自動車(EV)の白いテスラ車だったことで、ネット上はざわいついた。

 車種はミッドサイズSUVの「モデルY」で、公式サイトによると、グレードによって533万7000円から697万9000円で販売されている。高級車ではないものの、“高価な車”との印象を与え、「人の金を使ってながら高額な車を乗っているってどうなの?」「ずいぶん余裕のある生活してんな」「反省の色なしだな」「充電はどうしてるいるんだろう」「なんか贅沢ですね…」などの声が上がった。

 日本でも都市部を中心に見かけるようになったテスラ。外国車かつ最新テクノロジーを搭載した話題のEVとあって、流行に敏感なオーナーに人気だが、果たして水原被告は“余裕のある生活”をしているのだろうか。

 その答えは、「カリフォルニア州」にあるという。

「向こうで言うと普通の国産車。そこまで高くないです。ロサンゼルスは排気ガスにうるさいので、テスラが王道。テスラ以外のメーカーのEVも走っている。お金持っている人って、向こうでも輸入車に乗りますよね」と明かすのは自動車関係者だ。

 日本ではEV自体の普及がこれからとあって、物珍しさも残っているものの、米国ではテスラは“大衆車”の扱い。「モデルY」は、2023年のグローバル販売台数1位を獲得している。米国での受け止め方は大きく異なるというわけだ。

 同州在住の米国人男性も明かす。

「ロサンゼルスではテスラはとてもとても人気があります。誰もがテスラを持っています。駐車場にテスラ車が2台、3台と停まっている家もある。外出するたびに、おそらく30台か40台のテスラ車を見かけます。特に、裕福な地域、中流の地域、ビーチ……たくさんのテスラが走っています」

 人気の理由は、環境に優しくガソリン代がかからないこと。街のいたるところに充電ステーションがあり、不便でないことだという。

「友達も持っていますが、彼はテスラを気に入っています。仕事で片道60マイル、何キロも運転するけどガソリン代はかからないから」と続けた。

 特にロサンゼルス一帯はテスラのイーロン・マスク氏が代表を務める「スペースX」のおひざ元。新車発表会見にも使用するテスラデザインスタジオも構えている。どこへ行くにも移動には車が欠かせない事情もあり、その車がテスラというのは珍しいことではないと言えそうだ。

 大谷の預金口座から約1700万ドル(約26億3000万円)を盗んだことを認めた水原被告。判決は10月25日に言い渡される。

次のページへ (2/2) 【写真】水原被告が乗っていた車は後部座席からの眺めも圧巻と話題だった
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