バレリーナの夢をけがで断念→高校中退 テーマパークダンサーの舞台も奪われ…松田彩花がどん底からレースクイーンとして再起するまで

世界的大ヒットアニメ作品『エヴァンゲリオン』とモータースポーツのコラボチーム『エヴァンゲリオンレーシング』が、今季も力強く走り始めている。チームやファンに活力をもたらす原動力となるのが、レースクイーン『エヴァンゲリオンレーシングRQ2024』だ。今季、式波・アスカ・ラングレー役として松田彩花が新メンバーに加わった。とびきり明るい笑顔とは裏腹に、壮絶な過去を持つ。けがでバレエダンサーになる夢を断念し、ショックで高校を中退。某テーマパークのショーダンサーとして活躍するも、新型コロナウイルス禍の影響で活躍の場を失ったという苦難の経験だ。涙ぐましい努力を重ね、花開いた苦労人だ。

式波・アスカ・ラングレー役として新メンバーに加わった松田彩花【写真:(C)khara】
式波・アスカ・ラングレー役として新メンバーに加わった松田彩花【写真:(C)khara】

『エヴァンゲリオンレーシングRQ2024』新加入 式波・アスカ・ラングレー役 松田彩花

 世界的大ヒットアニメ作品『エヴァンゲリオン』とモータースポーツのコラボチーム『エヴァンゲリオンレーシング』が、今季も力強く走り始めている。チームやファンに活力をもたらす原動力となるのが、レースクイーン『エヴァンゲリオンレーシングRQ2024』だ。今季、式波・アスカ・ラングレー役として松田彩花が新メンバーに加わった。とびきり明るい笑顔とは裏腹に、壮絶な過去を持つ。けがでバレエダンサーになる夢を断念し、ショックで高校を中退。某テーマパークのショーダンサーとして活躍するも、新型コロナウイルス禍の影響で活躍の場を失ったという苦難の経験だ。涙ぐましい努力を重ね、花開いた苦労人だ。(取材・文=吉原知也)

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 3歳からクラシックバレエを始め、「バレリーナになる夢」を生きがいにしてきた。来る日も来る日も練習に明け暮れたが、人生が暗転したのは高校1年の時。足首の骨のけがに見舞われたのだ。このけが症状はバレエダンサーとしては致命的で、プロになる道を諦めざるを得なかった。

 バレリーナになることしか考えていなかった。もうプロにはなれない。心が折れた。

「何にもやる気が起きず、高校を中退しました。『もう、私の未来なんかどうでもいい』と思うようになり、そこから一度、道を踏み外してしまいました」。心の隙間を埋めるように、遊びほうけてしまった。

 今でも人生で一番ショックな出来事だ。再び人生を正しい道に戻してくれたのは、やはりダンスだった。

 たまたまテレビで見た、テーマパークのショーダンスの世界。「こんなキラキラ輝くダンサーになれるんだ」。すぐさまテーマパークのショーダンサーになると決断し、その方法を調べ行動した。まず、ダンス専門学校に通うために通信制高校で高卒資格を取得。ダンスの専門学校に通ってスキルを磨き、テーマパークショーダンサーのオーディションに挑戦し見事に採用された。来場客をテーマパークの世界観にいざない、目いっぱい楽しんでもらうことに大きな喜びを感じ、自分を取り戻すことができた。

 しかし、テーマパークダンサーになってまだ2年、活躍の場を広げられるようになったタイミングで、人生2度目の悲劇が訪れる。「コロナ禍で、全員辞めざるを得ない状況になってしまいました」。パンデミックのせいで、夢をかなえた舞台から引きずり降ろされてしまった。

 ここで歯を食いしばった。「表に出る仕事を続けたい」。自暴自棄になることなく、再起。モデル活動に挑戦したり、芸能事務所に入ったり、悪戦苦闘。スポット参加でレースクイーンの現場を2試合経験した。そして、難関のエヴァンゲリオンレーシングのオーディションに合格した。今年から「レースクイーン1年生」として本格的なスタートを切った。

 レースクイーンの舞台に大きなやりがいと充実を感じている。「まず、人前に出ること。これは私の性に合っています。それに、コスチュームが大好きなんです。非日常を感じると言いますか、レースクイーンは車の妖精が出てきたような感じがしませんか? レースクイーンに“なりきる”ことが魅力的で、すごく楽しいです」と目を輝かせる。

 エヴァンゲリオンにはこれまでの人生では、ほとんど接してこなかったという彼女。オーディションはどのように臨んだのか。

「名前ぐらいしか知らなかったです。ここで知ったかぶりをするのはよくないと思い、オーディションの場で正直にお話をさせていただきました。『本当にエヴァンゲリオンの名前しか知らなくて、見たことも読んだこともないです。お仕事をさせていただくにあたって、絶対に頑張って勉強します』と話しました。でも、まさか合格をいただけるとは思いませんでした」。もちろん、今では作品はすべて鑑賞して日々勉強を続けている。

「本当は弱いところがあるのに強がる。そんなアスカのイメージが、どこか自分と重なります」

 今回、栄えあるアスカ役を演じることになった。エヴァンゲリオンの初心者として作品に触れていくうちに、アスカと自分の人生を重ね合わせるようになった。

「本当は弱いところがあるのに強がる。プライドは高いけど、心に傷を負った過去がある。そんなアスカのイメージが、どこか自分と重なります。私自身、バレエをやっていた頃は、『自分が一番』『自分は絶対にプロになる』と強がっていた時期がありました。そんな自分とアスカが重なって、アスカを守ってあげたい、抱きしめてあげたいと思うことが多いです。選んでいただけたのは運命なのかな、と思うこともあります」。確かに、松田の壮絶な歩みと、アスカの人生ストーリーや人となりは、どこか似ているような部分がある。アスカを守ってあげたいという心理は、ファンとして非常にうなずける。

 前職時代からメイクや“見せ方”の研究を重ねてきた。アスカを演じる大役。役作りに没頭し、進化を重ねている。青い目のカラーコンタクトは10種類買い、一番合うものを探し出した。実は普段はショートヘアで、ウイッグを着用。人毛でできたナチュラルに見えるものをそろえた。レースクイーンは現場に立つため、生身の人間が演じていることに違和感を覚えさせないようメイクの濃さも細かく調整。作品映像のチェックにも余念がなく、「アスカならふいにこんな表情やポーズをするよね、というしぐさが自然にできるよう研究しています!」と話す。

 受難を乗り越え、表舞台で輝きを放つ日々。表現者としてさらなる飛躍を誓う。「生涯にわたって表に出る活動がしたいということは一貫して思っています。ゆくゆくは自分を救ってくれたダンスで表現するお仕事についても活動を広げていきたいです。非日常をお届けする、それでいて親しみやすく接する。これは前職のテーマパークダンサーとレースクイーンに共通するポイントだと考えています。いただいたエヴァレーシングの活動を全力でこなして、私について1人でも多くの方に知っていただくことが今年の目標です」。

 そして、「アスカの強さというものをリスペクトしています。エヴァンゲリオンレーシングの一員になれたことを光栄に思っていますし、少しでも理想のアスカに近付けるよう、もっと究めていきたいです」と力を込めた。

 エヴァンゲリオンレーシングは今季、米国発祥のドリフト競技シリーズ『FORMULA DRIFT JAPAN(フォーミュラドリフトジャパン)2024』にシリーズ参戦。エヴァンゲリオン初号機をイメージしたカラーリングを施した111号車・エヴァRT初号機フェアレディZが注目を集めている。また、『ENEOS スーパー耐久シリーズ 2024 Empowered by BRIDGESTONE(スーパー耐久シリーズ)』への参戦も決まり、430号車・エヴァRT初号機Audi RS3 LMSが登場する。

 エヴァンゲリオンレーシングRQ2024は、綾波レイ役を赤城ありさが継続して担当。式波・アスカ・ラングレー役の松田に加えて、真希波・マリ・イラストリアス役の七瀬ななが新加入し、華やかな活動をスタートさせている。

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