韓国ボーイズグループ・Stray Kidsが4月28日、ファンイベント『Stray Kids Fan Connecting 2024 “SKZ TOY WORLD”』最終公演を埼玉・ベルーナドームで開催した。日本では初開催のファンイベントでファンクラブ会員限定にも関わらず、京セラドーム大阪の2公演と合わせた計4日間で約16万人を動員。今回は、3時間半超に及んだ最終公演の模様をリポートする。（取材・文＝近藤加奈子）

　開演時間になると、巨大ガチャを再現したメインセットの滑り台からメンバーが次々と登場した。ふかふかの滑り台を跳ねながら、『Butterflies』を歌い、今度はクレーンゲームを模したトロッコに乗車。バンチャン＆リノ＆チャンビン＆ハン、ヒョンジン＆フィリックス＆スンミン＆アイエンで二手に別れると、そのまま『Novel』『ITEM』を披露した。会場をトロッコで1周しながら、客席にサイン入りボールを投げ入れると歓声が止まらなくなった。

　ステージに帰ってくると彼らと入れ替わりで、公式キャラクターのSKZOOが登場。『TA』『S-Class』のキレッキレなダンスパフォーマンスを披露し、ファンを喜ばせた。そして、司会の古家正亨が「Stray Kidsカモン！」とあおると、SKZOOのグッズを身につけたメンバーが順番に再登場。フィリックス は、「STAY、叫べ！」と言ってピカピカの笑みを浮かべた。

　盛り上がったところで、ファンからの質問を募ったQ&Aコーナー『SKZ Q WORLD』を開始。「STAYと筋トレどちらかしか選べないとしたら？」の質問にチャンビンは、「STAYと一緒にする筋トレを選びたいと思います。今日は筋トレよりもSTAYの皆さんが一緒に手をいっぱい振り上げてくれる有酸素運動をしてくださったら嬉しいです」とニッコリ。続けて「もし、1つだけ得られるとしたらどっち。一等の宝くじか一生の腹筋」の質問が届くと、「すでにSTAYという一等の宝くじに当たっているので、一生の腹筋を選びたいと思います」とアイドルらしく回答した。

　そして、「ほっぺはどれぐらい膨らみますか」という質問を受けたハンは、ぷく顔を披露するだけでなく、ハムスターチャレンジにもトライ。モニターに映し出されるハムスターと同じ表情をするハンに「かわいいー！」の声が絶えなかった。

「最近、チャンビンさんと口ゲンカした事件はありましたか」と聞かれたスンミンは、チャンビンとの“事件”を明かした。

「昨日、このファンイベントが終わった後に『餃子を一緒に食べよう』って言われて、僕がコンビニの焼き餃子を温めて持ってきたんです。でも、『すでに食べた』と言われました。だから、僕は2つ餃子を食べてそれで済ませたんです。ひどいよ（泣）」

　お尻ハンターのリノには、「メンバーの素敵なお尻にいつも触ってきたと思いますが、誰のお尻が一番魅力的ですか」の質問。リノはうれしそうに「今、触ってみてもいいですか」と聞き、ファンが見ている前でメンバーのお尻を触って確認してみせた。そして、触り比べた結果、「やっぱり…ヒョンジンくん、君のことが好きだよ」と言ってバックハグ。ヒョンジンは「うわああああ！」とリアクションした。

　ヒョンジンは「アイエンさんの顔をこねくりたくなるのはどんなときでしょう？」と質問され、「本当はいつもいつもこねたいんですけど、我慢しています」と告白。その後、MCから“アギパン（※アイエンのあだ名）生地タイム”をもらったが、アイエンのヘアメイクが崩れるのを気づかって優しいボディタッチを披露した。

『SKZ GAME WORLD』コーナーでは、リノ、フィリックス、スンミン、アイエンの“ボクスンアリチーム”とバンチャン、チャンビン、ヒョンジン、ハンの“ウラチャチャチーム”に分かれてさまざまなゲームを楽しんだ。『SKZ?SKZOO』ではSKZOOも参加。白熱したチーム対抗バトルが繰り広げられた。

　ステージから出てくる巨大ガチャを回してランダムでカラオケを披露する『ガチャカラオケ』では、スンミンがback numberの『水平線』、ハンが中島美嘉の『GLAMOROUS SKY』、リノが優里の『レオ』、チャンビンが瑛人の『香水』を披露した。全てのゲームが終わるとヒョンジンは「お客様お時間ですけど、延長されますか？　STAYが延長したいなら僕たちはOKです！」と問いかけ、会場は満場一致で「延長」と返した。

　そして、ガチャカラオケを回した結果、日本語楽曲の『There』とフジテレビ系連続ドラマ『Re:リベンジ-欲望の果てに-』（木曜午後10時）のために書き下ろした新曲『WHY？』を披露することに。会場を包み込むようなバラードからロックサウンドで一気に盛り上げ、ファンの興奮を高め続けた。

　その後、本格的なライブステージに突入。フィリックスの重低音のラップが響く『MEGAVERSE』でド派手にスタート。炎が吹き上がる中、大勢のダンサーを従えてパフォーマンスを繰り広げた。ヒョンジンのダンスブレイクでは、美しさのあまり悲鳴が上がった。『Hall of Fame』では、メンバーの色気で圧倒されたファンが興奮。合間のMCでハンが「ぐちゃぐちゃになるまで遊ぶ準備はいいですか」とあおり、『GET LIT』を披露した。

　続いてセンターステージに移動。悲鳴が止まない状態の中で『Social Path (feat. LiSA)』をパフォーマンスした。ここでライブは終わりと見せかけつつ、『Booster』で命を削るような全力のパフォーマンスを展開。バンチャンは「ファンイベントを通して（日本で）『Booster』を初めて披露しました」と言った。

　その言葉から、日本初開催のファンイベントに込めた思いが伝わってきた。そして、メンバーのかわいらしい表情やダンスで沸かせた後、リノと観客のやり取りがあった。

リノ「（寂しそうに）次の曲が本当に最後の曲です」

ファン「えーっ」

リノ「喜怒哀……」

ファン「（大声で）楽樂！」

　それが合図になり、メンバーはエンジン全開で『LALALALA』を歌い踊った。炎が吹き上がる特効と歓声で会場のボルテージはすさまじいことになり、真夏のような熱気を感じさせた。そして、ファンが一斉にサプライズでスマホのフラッシュを輝かせると、『BLIND SPOT』を披露。客席は光で埋め尽くされ、感動的な光景となった。

　最後にメンバー全員がソロであいさつをし、写真撮影を終えると『FAM』と『MIROH』をパフォーマンス。アリーナには銀テープが舞った。ここで終了と思わせた後、バンチャンが「もう1回しましょうか　STAYの皆さん、叫べ！」と言い、急きょ『Haven』を歌った。最後の最後まで、ファンを大切にした8人。観客は彼らへの愛がさらに深まる時間となった。