阿部サダヲが長澤まさみにイラッと? 映画「MOTHER マザー」リモート舞台あいさつ

長澤まさみが主演する映画「MOTHER マザー」公開記念リモート舞台あいさつが4日、東京・千代田区富士見の多目的ホール、神楽座で行われ、長澤、阿部サダヲ、奥平大兼、大森立嗣監督が登壇した。

(後列左から)長澤まさみ、阿部サダヲ、(前列左から)郡司翔、浅田芭路
(後列左から)長澤まさみ、阿部サダヲ、(前列左から)郡司翔、浅田芭路

リモート舞台あいさつで黒ドレス姿を披露

 長澤まさみが主演する映画「MOTHER マザー」公開記念リモート舞台あいさつが4日、東京・千代田区富士見の多目的ホール、神楽座で行われ、長澤、阿部サダヲ、奥平大兼、大森立嗣監督が登壇した。

 本作のメイン館「TOHOシネマズ」が観客の安全を第一に考え、舞台あいさつの実施を控えている状況のため、本作公開日と同じ3日にオープンする「TOHOシネマズ 池袋」の観客と神楽座にいる監督・キャストをつなぐリモート舞台あいさつとなった。また、この模様は全国5大都市、15劇場ともライブ中継した。

 壇上にはビニールで間仕切り、ソーシャルディスタンスにも配慮する中、黒ドレス姿の長澤らが登場。画面にはTOHOシネマズ池袋の観客が映し出され、笑顔で応えた。社会の闇へ堕ちていくシングルマザーの秋子に挑戦した長澤は「いつもの舞台あいさつは1か所だけで、今回は多くの劇場と結んでいるので新鮮。たくさんの人とつながれる。この体験も(コロナが収まって)レアになっていくと思うので楽しんでください」とあいさつ。

 秋子と内縁の夫になるホスト・遼役の阿部は「僕の役にイラッとした人はいますか?」と呼びかけ、画面の向こうの観客たちが反応してうれしそう。息子・周平役の新人・奥平は「いろんな人に見られている感覚はないので、変ですね。待ちに待った公開で、テンションが上がり気味です」と話した。

 本作は、日本アカデミー賞主要部門3冠の「新聞記者」、「宮本から君へ」(2019年)など話題作を送り出す河村光庸プロデューサーが、実際に起きた「少年による祖父母殺害事件」に着想を得て、「日日是好日」の大森立嗣監督が映画化。社会から孤立していく中で、築かれる母と息子の歪んだ絆が、ひとつの殺害事件を引き起こしていく物語。

 長澤は「役に共感しようと思ったけど、共感できなかった。そういうこともあるんだなと思った映画です。ここまで役柄に後ろ髪をひかれたのは初めて。それだけ役に向き合えた。たくさんの人に見ていただきたい」と言うと、阿部は「朝10時から観る映画かな、と思うけど、ずっと考えられる映画だと思います。(長澤に)こういう役の印象もないし、お母さんの印象もないので、びっくりしましたね。一緒にやれてよかったです。自分の役にもイラっとした。お母さんにもイラっとしました」と振り返った。

 奥平は長澤との共演に「『キングダム』でもかわいかったし、こういう印象はなかった。(劇中で)思い切りビンタされて、驚いて、泣いてしまった。まさか本当にするとは思わなかったんで。(阿部は)いいお父さん、優しい方というイメージだったので、ギャップがあって、びっくりしました」と話した。

 舞台あいさつの最後には、幼少期の子供役を演じた郡司翔と浅田芭路が花束を持って駆けつけ、和やかな雰囲気に。長澤は「この作品を通して、親子の向き合い方を考えるきっかけになるのかなと思いました。びっくりするシーンもあるかもしれませんが、どこか普遍的なものへの問いかけがあると思います」と呼びかけ、TOHOシネマズ池袋の観客たちと一緒にフォトセッションを行った。

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