歌舞伎俳優の松本幸四郎が23日、都内で行われた映画『鬼平犯科帳 血闘』（5月10日公開）の完成披露上映会に出席。息子である市川染五郎のトークに喜ぶ場面があった。

「自分にとって鬼平とは？」と聞かれた染五郎は、「“職人たちのこだわりの結晶”です。役者のみなさんはもちろん、監督やスタッフのみなさん、職人たちが集結してこだわって作った作品だと現場にいて感じた。完成した作品を見てもそう感じました」と答えた。すると横に立つ父・幸四郎は「すばらしい！　私のせがれです」と自慢げ。司会者から「よくぞんじあげております」と返されていた。

　池波正太郎氏の生誕100年を記念し、『鬼平犯科帳』を映像化するプロジェクト。幸四郎を主演に、テレビスペシャル1作品、劇場版1作品、テレビドラマ連続シリーズ2作品を製作する。

　若き日の鬼平を演じた染五郎は、激しいアクションシーンを回想。「棍棒のような木の棒を持っている。刀を持っているのに意地でも刀を抜かない。全編、この棒で戦っていて、それが“らしさ”。でも棒なので斬っているように見えてはいけない。殴っているように振り下ろすのが難しかったですね」と苦労を紹介。それを踏まえた殴り込みシーンは「ワンカットで撮影していて、このシーンが一番印象に残っていますね」と振り返った。

　上映会にはそのほか、仙道敦子、中村ゆり、本宮泰風、浅利陽介、山田純大、久保田悠来、志田未来、北村有起哉、山下智彦監督も参加した。