『不適切にも』キヨシ役で注目の15歳・坂元愛登、反響に「力を頂いています」 友人から“ムッチ先輩”呼び

俳優の坂元愛登がTBS系金曜ドラマ『不適切にもほどがある!』(金曜午後10時 ※29日は最終回15分拡大SP)に、令和から昭和にタイムスリップした中学生・向坂キヨシ役で出演している。注目を集める15歳に、話題作に出演する心境や撮影の様子、反響について話を聞いた。

インタビューに応じた坂元愛登【写真:ENCOUNT編集部】
インタビューに応じた坂元愛登【写真:ENCOUNT編集部】

令和から昭和にタイムスリップした中学生・向坂キヨシ役で存在感

 俳優の坂元愛登がTBS系金曜ドラマ『不適切にもほどがある!』(金曜午後10時 ※29日は最終回15分拡大SP)に、令和から昭和にタイムスリップした中学生・向坂キヨシ役で出演している。注目を集める15歳に、話題作に出演する心境や撮影の様子、反響について話を聞いた。(取材・文=猪俣創平)

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 阿部サダヲが主演を務める本作は、昭和のおじさん・小川市郎が1986年から2024年の現代へタイムスリップし、令和では“不適切”なコンプライアンス度外視の発言をさく裂。コンプラで縛られた令和の人々に考えるキッカケを与えていくコメディーだ。

 坂元演じるキヨシは、令和から昭和へタイムスリップする中学生。そこで出会った市郎の一人娘・純子(河合優実)に一目ぼれするなど、第1話から視聴者に印象を残している。

 今作への出演に「めちゃめちゃうれしかったです」と喜びとともに、「本当に自分でいいのか」と不安や怖さもあった。撮影では「大先輩」の俳優たちとの共演に緊張した。しかし、キヨシの母・サカエを演じる吉田羊とシーンを重ねる中で、「本当に優しく、お母さんと息子という関係性を作りながら声をかけてくださって、少しずつ緊張がほぐれていきました」と変化もあった。

 自身にとっても貴重な経験の連続で、「今までやったことのないコメディーというジャンルで、これまで培ってきたものが全く通用しないんじゃないかと不安もあったんですけど、毎日刺激をもらいながらコメディーの間の取り方や現場での立ち姿など、役者として成長できるように勉強させていただいてます」と感謝の言葉を口にする。

 撮影現場については「楽しいですし、温かいです。『好きにしていいよ』という雰囲気で、とてもやりやすいですね。皆さんも楽しく過ごしていて、面白いシーンはスタッフの方も笑いながら撮っています」と明かした。

 また、撮影ではアドリブにも挑戦し、「皆さんがどんどん入れてくれるので、僕も少しずつアドリブを入れられるようになりました」と自信もつけた。「セリフの言い回しを工夫して、現場の方々が笑ってくれるとすごくうれしいです。監督たちと一緒に考えながら、こっちの方が面白いかもと話し合ってみんなで一つの作品を作っていると感じられて、そこがすごく楽しいです」と笑顔を見せる。

ドラマとは異なるクールな表情も【写真:ENCOUNT編集部】
ドラマとは異なるクールな表情も【写真:ENCOUNT編集部】

最終回の見どころは「キヨシが令和に帰るのか帰らないのか」

 今作で演じるキヨシについては、「ピュアで純粋なかわいさを持っていて、とにかく何にでも真面目な子です。でも、単純そうに見えて考えすぎちゃう性格なのかな」と分析した。

 第5話では、令和で不登校だったキヨシの過去も明らかになった。演じるにあたり、「どうしてキヨシが不登校だったのかを如何に伝えようか」と頭を悩ませた。そして、その理由が「人から自分がどう見られてるのかを考えすぎちゃったり、人の気持ちを優先しすぎちゃったりして苦しくなったから」だと想像した。

 そこで、繊細なキヨシの気持ちをイメージするために「全身の毛を剃ったんです」と思い切った役作りを打ち明け、その狙いを説明した。

「友達に腕毛とかすね毛とかを剃っている子がいて、その理由を聞いたら『見られるのが恥ずかしい』と言っていたんです。キヨシもきっと同じ考え方なんじゃないかと思ってやってみました。演じる中での実際の変化は分からないですけど、少しでも役立ったらいいなと」

 今作は令和の問題など多彩なテーマをコメディーとして描き出し、観るものを大いに楽しませている。自らも毎週の放送を家族で視聴しており、「自分のお芝居には反省点ばかりが思い浮かんでしまうんですけど、ドラマは本当に面白くて、みんなで笑っています」と充実感を味わっている。SNSでも毎週話題となる本作だが、坂元自身さまざまな感想を耳にしているという。

「最初は否定的な意見を聞くと、仕事に影響が出たらどうしようとも考えました。でも、一つの意見として取り入れられるかなと思って視野を広くしてみたら、意外と好意的な意見も多かったんです。色々な意見を頂けてとても嬉しいですし、力を頂いています(笑)。それと、今回は作品自体の考察もすごくありますよね。『こんなふうに予想するんだ』と楽しみながら、なるほどと思っています」

 さらに学校では、「友達が『面白くて毎週楽しみにしてる』と言ってくれることも多いです」と身近なところでも反響を実感している。ただ、「みんなキヨシ推しじゃなくて、ムッチ先輩推しらしくて、『ムッチ先輩』って呼ばれるんですよ」と友人たちから“イジられる”とのことで、「『キヨシだし』と思いながら、『ムッチで~す!』って言い返してます。ちゃんと見てくれてるので、すごいうれしいです」とほほ笑ましいやり取りも紹介した。

 29日の最終回を前に、登場人物たちの今後も気になる。坂元はキヨシの見どころについて「令和に帰るのか帰らないのか、帰れるのか帰れないのかは一つの注目ポイントかな」と爽やかな笑顔を見せて、「楽しみにしていてください」と呼びかけた。

□坂元愛登(さかもと・まなと)2009年2月9日生まれ、福岡県出身。22年に映画『ある男』にて、悠人役に抜てきされ注目を集める。23年には、TBS系金曜ドラマ『100万回 言えばよかった』、映画『雑魚どもよ、大志を抱け!』、テレビ朝日系連続ドラマ『unknown』、映画『罪と悪』などに次々と出演。

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○衣装クレジット

ジップカーディガン6800円(ヒンソン)、Tシャツ6360円・サンダル9090円(ともにフリークス ストア)、パンツ4万4000円(ウエストオーバーオールズ)/すべてフリークス ストア渋谷

スタイリスト:八木啓紀
ヘアメイク:小池裕輔

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