HiHi Jets、ツアータイトル『BINGO』に込めた思いは“ない” 候補には「獅子奮迅」「時はイェイイェイ」

HiHi Jetsが24日に、ぴあアリーナMMにてツアー「HiHi Jets Arena Tour 2024 BINGO」の神奈川公演を開催した。新曲『TODAY』も初披露し、会場に集まったファン1万人を熱狂させた。

メインステージ上部にはツアータイトルの『BINGO』の文字が
メインステージ上部にはツアータイトルの『BINGO』の文字が

新曲『TODAY』も初披露

 HiHi Jetsが24日に、ぴあアリーナMMにてツアー「HiHi Jets Arena Tour 2024 BINGO」の神奈川公演を開催した。新曲『TODAY』も初披露し、会場に集まったファン1万人を熱狂させた。(取材・文=水谷賀奈子)

 本ツアーは、神奈川・福岡・新潟・大阪・愛知をまわる5都市21公演の全国アリーナツアーで、メンバー5人が構成を手掛けた。メインステージの上部にはツアータイトルにもなっている『BINGO』の文字があり、スクリーンには競馬やオートレース・カジノといった映像が流れ、“大人の遊び場”に来たかのような雰囲気だ。これまでにないゴージャスな構成と演出とともに、アンコールをふくむ全26曲でファンとの“遊びの時間”を共有した。

 開演時間の午後12時30分になると会場内は暗くなり、メインステージ中央にビンゴマシーンが登場。BINGOの文字がそろうとメンバー5人がマシーンの中から姿を現し、ファンからは「待っていました」と言わんばかりの歓声が。彼らの初冠番組・テレビ東京系『HiHi JetsのHiしか言いません!』(土曜深夜1時25分)の主題歌で、ステージでは初披露となる『Hi Hi Let’s go now』で幕を開けた。赤チェックにゴールドのスパンコールをあしらったセットアップにゴールドの靴で登場し、踊る度にゴールドがきらめいて“ゴージャス”感ただようショータイムの始まりだ。メンバーの高橋優斗が「楽しんでいこうぜ!」とファンをあおり、ドル札が頭上から降り注ぐ演出なども見られ、オープニングから勢いは止まらない。

 メンバー紹介ラップ曲の『だぁ~くねすどらごん』では、彼らのグループ名「HiHi!」と彼らのファンの総称「HAF(ハフ)!」のコール&レスポンスが行われ、ファンと“あいさつ”を交わした。一気に会場が一つになり、心も体も熱くなった猪狩蒼弥が思わずジャケットの衣装を脱ぐ場面も。

 そんななかでソロでのパフォーマンスを披露したのは作間龍斗だ。白Tシャツと上下デニムコーデにスニーカーというシンプルな衣装で、嵐・大野智のソロ曲『two』を披露した。花道で踊り歌いながらセンターステージにたどりつくと、大きな体を活かしたダンスでファンを魅了した。

 続けて、高橋はハットに黒のストライプのジャケット、そしてステッキを手にメインステージに登場。軽やかなステッキダンスと高橋が複数人いるかのような仕掛けのある映像とともに、KinKi Kidsの楽曲『Kissからはじまるミステリー』を歌い上げ、ザ・ショータイムな空間を作り上げた。

 シャツに黒のレザーパンツ衣装に着替えた5人が再びそろってパフォーマンスしたのは『NEVER STOP -DREAMING-』。曲の間にメインステージからセンターステージへ移動すると頭上から下りてきたセットにぶら下がり、フライングを披露した。曲調に合わせて、ポーズを決めながらも高く上がることで、スタンド席のファンとも目線が合わせられる演出となった。

 腕を前後に振る振り付けが特徴の『ZENSHIN』では、メンバー同士がじゃれあいフザける場面もあり、5人のかわいらしさ・むじゃきさも垣間見られた。

 そんな空気を一変させたのが、井上瑞稀と猪狩によるユニット曲であり、猪狩が作詞作曲を手掛けた『Lazy』だ。たくさんの文字の羅列が映し出されたスクリーンを背に、電飾が施された椅子に座った2人が姿を現す。無心ロボットのような動きを見せたり、自我を取り戻したかのように踊ったり、AIやコンピュータゲームといった近未来の世界へとファンを誘った。

 一方で、橋本涼によるソロパフォーマンスでは、黒のジャケットにロングスカートをまとった橋本が青のエレキギターを肩からさげて、センターステージに登場。赤西仁のソロ曲『care』を、歌詞に込められた意味も読み取れるような表情を見せながら、力強く歌い上げた。

アッと驚くフライングの演出でパフォーマンスしたHiHi Jets
アッと驚くフライングの演出でパフォーマンスしたHiHi Jets

MCではツタータイトルの話題に

 合間のMCタイムに入ると、ツアータイトルについての話題が。「『BINGO』に込めた思いを聞かれるけど、本当にないんだよ」とメンバーからはまさかの一言。最終的には作間が提案した「BINGO」に決まったが、それまでには「ブロッコリー」「SHAKE」「獅子奮迅(ししふんじん)」「勇気凛々(ゆうきりんりん)」「時は金なり」「時はイェイイェイ」など、さまざまな案が出ていたことを明らかにし、「BINGOには『その通り!』ってときに言う言葉でもあるんだって」と説明を加えた。彼らがファンを思い、時間をかけてツアーを作り上げていることが伝わるMCタイムとなった。

 後半には、井上がソロパフォーマンスとして『PUPPET』を披露。井上が作詞作曲を手掛けた楽曲だ。黄色のナポレオンジャケットをまとい、なにかに縛られ、叫びを届けるような振り付けと演出でファンの視線を独占した。

 そして、SMAPの楽曲『Fly』では、再びフライングの演出が。先ほどとは違い、5人は宙に浮かぶ丸いステージの上に立ち、円を描くように歩きながら歌って踊ってみせた。アッと驚く演出でありながらも、重力に逆らったポーズや軽やかなダンスを披露する彼らにファンは目を奪われた。

 全員がステージからはけると、スクリーンには突然フラミンゴの生態について説明する映像が。誰もが「何が始まった?」と不思議に思っていると、フラミンゴのキグルミとピンクの羽を身につけた高橋、橋本、作間がメインステージに姿を現し、『Mrs.Flamingo』を歌唱。作間の「俺の羽に抱かれたいんだろう?」という言葉とともに羽をバサバサと広げたり、片足で立つ情熱的な“フラミンゴダンス”でファンへの愛を伝えては「お腹が空いた!」とにぎやかに“3羽”はステージを去ったのだった。

 続いて、ソロ楽曲『luvitch』を披露したのは猪狩。この楽曲は猪狩が作詞作曲を手掛けた。メインステージに透明なドーム型のセットが置かれ、そのドーム内に白いピアノとともに登場した猪狩は触れられそうで触れられない存在に思える演出でファンを魅了した。

 コンサートはいよいよラストスパートへ。パステルカラーの花柄衣装をまとった5人が『Dear WOMAN』『Oh Yeah!』を歌いながら手を振ったり、ウインクをしたりとファンとの距離を縮め、日々の感謝を伝えていた。

 そして、最後の曲として彼らが選んだ楽曲は、新曲『TODAY』だ。イントロからスモークに炎、花火などの特攻演出が詰め込まれ、強い気持ちをぶつけるような振り付けで最後の最後まで力強いパフォーマンスを披露。ファンも彼らの熱い気持ちに応えるかのようにペンライトやうちわを振り、会場のボルテージは最高潮に達し、コンサートは幕を閉じた。

※高橋優斗の「高」の正式表記ははしごだか

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