朝ドラ『ブギウギ』での熱唱で注目度上昇 水城アユミを演じた19歳・吉柳咲良が背負った「大きなプレッシャー」

俳優の趣里が笠置シヅ子さんをモデルとしたヒロイン・福来スズ子を演じるNHKの連続テレビ小説『ブギウギ』(月~土曜、午前8時)がクライマックスを迎えている。最終盤では、スズ子の人生に大きな影響を与えるキーパーソンの人気若手歌手・水城アユミが登場する。そんな大役に抜てきされたのが19歳の吉柳咲良だ。「とても大きなプレッシャーを感じた」という初の朝ドラ出演。どのような思いで撮影に臨んだのだろうか。

インタビューに応じた吉柳咲良【写真:ENCOUNT編集部】
インタビューに応じた吉柳咲良【写真:ENCOUNT編集部】

座長・趣里の気遣いへの感謝「物怖じせずにできた」

 俳優の趣里が笠置シヅ子さんをモデルとしたヒロイン・福来スズ子を演じるNHKの連続テレビ小説『ブギウギ』(月~土曜、午前8時)がクライマックスを迎えている。最終盤では、スズ子の人生に大きな影響を与えるキーパーソンの人気若手歌手・水城アユミが登場する。そんな大役に抜てきされたのが19歳の吉柳咲良だ。「とても大きなプレッシャーを感じた」という初の朝ドラ出演。どのような思いで撮影に臨んだのだろうか。(取材・文=中村彰洋)

 当初は『ブギウギ』のヒロインオーディションを受けていた吉柳だったが、オーディション当時は18歳という若さも影響し、その思いはかなわなかった。しかし、その圧倒的な歌唱力がプロデューサー陣の目に留まったことで、水城アユミ役のオファーを受けた。

 アユミは物語の佳境に登場する若手スター歌手。持ち前の負けん気でスズ子の人生に大きな影響を与えるという役どころだ。実際にドラマ内では歌唱シーンも描かれた。

「まさか歌唱シーンをやらせていただけるとは思っていなかったので、とてもうれしかったです。一方で、『ブギウギ』の締めくくりに出てくるアユミという役をどのように演じるかはとても重要だなととても大きなプレッシャーを感じました。あっという間に撮影も終わりました」

 朝ドラに抱いていたイメージは「王道」。「女優という仕事をしていたら、誰しもが出たいものだと思います。10代のうちに、こういった形で関われたことはすごくうれしかったですし、自分の中で大きかったです」と出演の喜びをかみしめる。

 撮影現場の雰囲気はとても温かく、「やりやすい現場」だったと明かす。「何よりも趣里さんがすごく明るく、周りを引っ張っていってくださりました。趣里さんがいると現場が明るくなるんです」と感謝の思いを口にする。

 先輩歌手であるスズ子に対しても強気な姿勢で向かっていくアユミ。上下ではなく、対等な立場でいることが大事な役どころとなったが、すんなりと演じることができたことには理由があった。

「趣里さんといろいろお話させていただく中で、『世間の人が持っているイメージよりも面白い子だね』と言っていただけたんです。私が“今年は世間のイメージを壊す”をテーマにやっていきたいとお話したら、趣里さんが『絶対その方がいいよ、咲良は咲良でいるほど面白いからもっと素を出してほしい。私はその咲良を応援したい』と後押ししてくださったんです。役の話をしていたわけではないですが、自分というものを受け入れてくださったことが、とても自信になりました。

 アユミがやっていることはとても失礼で無礼なことだとは思うんですけど、そのように言ってくださったからこそ、福来スズ子という大先輩を対等な立場として見ているという役どころが演じやすかったです。物怖じせずにできたのは、そういった何気ない会話の中で、私自身を受け入れてくださったからというのが大きかったです」

 また、監督からは「福来スズ子という存在にけんかを売ってほしい」「もっと負けん気強くいってほしい」とアドバイスももらった。

 2023年12月に放送されたNHK BSプレミアムドラマ『アイドル誕生 輝け昭和歌謡』では、山口百恵役として見事な歌声を披露していた。

「山口百恵さん役は山口百恵さんそのものを演じるということだったので、1番プレッシャーを感じた仕事でしたね。映像を見返して、曲をひたすら聞いて、ご本人の歌い方の癖をまねできるように意識しました。ご本人に失礼がないように、敬意を120%払った上でどれだけ作り込めるかを考えました」

 放送後の反響は上々。仕事現場で会う人たちからの「歌がすごい良かったよ」の声に安堵したという。

 吉柳の幼少期の夢は歌手になることだった。YouTubeでは「歌ってみた動画」を公開するなど、日々研鑽を重ねている。そんな吉柳が今度は朝ドラという舞台で持ち前の歌唱力を見せつける。

「放送後の反響にワクワクしています。どんな結果がきても受け止めますようと思っています。どのように皆さんが水城アユミという人物を受け取ってくださるのかが1番楽しみです」

□吉柳咲良(きりゅう・さくら)2004年4月22日、栃木県出身。2016年に「第41回ホリプロタレントスカウトキャラバン PURE GIRL 2016」でグランプリを受賞。17年2月にミュージカル『ピーター・パン』の10代目ピーター・パン役に抜てきされ、22年まで同役を務めた。24年公開の『劇場版 君と世界が終わる日に FINAL』に出演。同5月16日からはミュージカル『ロミオ&ジュリエット』でジュリエット役を務める。3月22日には1st写真集『Only』(講談社)が発売される。

○スタイリング:齋藤愛奈

○衣装協力:ジャケット2万7000円(IMMEZ/イムズ)、スカート6220円(badress/NEXT)、パンツ4010円(SHOPPERLAND/NEXT)、シューズ 参考商品(arche/アルシュ)、イヤリング・イヤーカフ(OSEWAYA)、ネックレス2万4720円(Third Movement/NEXT)、リング2800円(Showkey)※全て税込み価格

○問い合わせ先
・アルシュ(03-5637-9288)
・IMMEZ(090-6154-2359)
・Showkey(https://showkey2021.thebase.in)
・NEXT(badressjp@gmail.com、shopperlandjapan@gmail.com、thirdmovejapan@gmail.com)

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