俳優の西島秀俊と芦田愛菜が主演するTBS系日曜劇場『さよならマエストロ～父と私のアパッシオナート～』（日曜午後9時）の第9話が、10日に放送された。今回は、西島演じる天才指揮者・夏目俊平が、芦田演じる娘の夏目響に送った手紙のイラストに、注目が集まっている。

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　同作は、脚本家・大島里美氏によるオリジナル作品。20代の頃から海外で活躍してきた天才指揮者・俊平が、5年前に起きた“ある事件”をきっかけに家族と音楽を失ってしまう。そんな父を嫌う娘・響。しばらく音楽界から離れていた俊平は、日本の地方オーケストラの指揮をするため数十年ぶりに帰国し、響と気まずい同居生活が始まる。父と娘が失った情熱を取り戻し、親子の絆と人生を再生させていくアパッシオナート（情熱的）なヒューマンドラマ。

（※以下、ドラマの内容に関する記述があります）

　響は父・俊平と過ごした幼き日のことを思い出す。父と演奏家たちに囲まれ、音楽を楽しむ幼少期の自分を振り返っていた。と同時に、晴見フィルハーモニーのメンバーと過ごす父の姿に、少しずつ心を動かされる。

　天才指揮者・俊平のもとに生まれた響は、音楽的に恵まれた環境でバイオリンを学びながら、小学生時代はコンクールで優勝する腕前に育っていた。そして、「いつか自分がソリスト、あの人が指揮で、メンデルスゾーンのバイオリン協奏曲を奏でたい」という夢を持つように。

　しかし12歳の頃、環境に恵まれず高い楽器で練習できないライバルに勝つことができなかった。年齢とともに、「恵まれた環境」だけでは勝つことができなくった響は、焦りから必死で練習する。「圧倒的じゃなきゃ、パパと同じ舞台に立てない！」と、異様なまでに練習を重ねた。

　そんな中、15歳のときのコンクールで初めて、「何もかも夢中で弾くことができた」という感覚を味合い、自身の演奏に納得することができた。俊平に褒められて喜んだ響だが、俊平は「あ、そうだ。第3楽章の第2主題、少し走ったね。あそこを修正すれば、ファイナルでもっといい演奏ができるよ」とアドバイスする。それは、響の楽曲をより良いものにするためのアドバイスだったが、必死に練習してきた響は、その言葉で心が折れてしまった。

　響は会場を抜け出して事故にあい、「パパにはもう会いたくない！　音楽もやらない！　パパのせいで音楽が嫌いになったんだよ！」と俊平を拒絶した。この日を境に、俊平は指揮者を辞め、響も日本に帰国しバイオリンから遠ざかった。

　俊平はそれから5年間、日本にいる響に手紙を出し続けていた。一度も封を開いていなかった響は、ようやく俊平からの手紙に目を通す。手紙には、「響へ。日本はどうですか。ドイツよりも寒いですか？　学校にはもう慣れましたか？」「日本での年越しそばはどうでしたか」「桜は咲きましたか」と響を気遣う内容が。

　また「ウィーンは20度を超える日もあって春らしい気候になっています」「すごくおいしそうなSacheryorte（ザッハトルテ）が売ってたよ。30分以上待つらしいから買うのは今度にしました。響とウィーンに来た時もよくを食べたよね」と、俊平の日常をつづるメッセージが。また手紙には、ザッハトルテの絵や、謎のキャラクター、家族の様子などが独特なテイストのイラストで描かれていた。

　手紙をすべて読み終わった響は、俊平に「音楽の話、ひとつもなくて……。音楽しかできないくせに、話題探すの、大変だったでしょ」と話しかける。俊平は、「すごく狭い世界にいた。何も見てなかった」と反省し、「この5年で、いろんなことに興味を持てた。響に手紙を書いてたおかげで。イラストも上達したし」と答えた。その言葉に響は思わず「上達？」と笑うのだった。

　俊平の手紙にSNS上では、「大量の手紙に書かれた下手なイラストも愛おしい素敵なパパじゃないか」「パパの下手なイラスト付きの手紙を読む響。本当はずっと大好きだったんだよね」と感動の声が。一方、「やばい。さよならマエストロで号泣してるんだけど、手紙の中の変なイラストだけが笑わせに来る」「マエストロの手紙のイラストがクセ強すぎてウケるww」「マエストロの描いたイラストが気になって何も頭に入ってこない…」と、独特なイラストに反応が。また「イラスト上達したんだ？　吹き出した」「『イラストも上達したし』？？？？」とツッコミも見られた。