マイカー=高速バス、仰天オーナーは34歳会社員 選んだ意外な理由「定員の多いハイエースのような感覚」

街中や旅先で運転して車列を眺めていると、「こんなクルマに乗ってるんだ」と驚くことがあるだろう。ドライバーの好みによる多様な“愛車の世界観”が広がっているが、仰天の1台に乗っているオーナーがいる。高速バスだ。「元夜行高速バス仕様のいすゞガーラ」のユニークな愛車物語とは。

いすゞガーラの大型バスが愛車だ【写真:オーナー提供】
いすゞガーラの大型バスが愛車だ【写真:オーナー提供】

こだわりポイントは「同級生のバス整備士が改造してくれた運転席周りです」

 街中や旅先で運転して車列を眺めていると、「こんなクルマに乗ってるんだ」と驚くことがあるだろう。ドライバーの好みによる多様な“愛車の世界観”が広がっているが、仰天の1台に乗っているオーナーがいる。高速バスだ。「元夜行高速バス仕様のいすゞガーラ」のユニークな愛車物語とは。

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 高速バスとして使われていた2013年式のガーラ車両をマイカーにしているのは、北陸地方在住の34歳会社員。バスとは無関係の職業に就いているという。

 見たままの大型バスだが、なんとも目立つブルーの車体。25人以上は乗れそうだ。「免許は大型免許です。営業しないので、自家用車に定員の多いハイエースを買うような感覚です。車検はディーラーで行っています」という。街乗りでも愛用しており、高速道路を運転中の“目撃映像”が寄せられるなど、ちょっとした人気者になっているそうだ。

 世にも珍しい大型バスを、なぜ自家用にしているのか?

「バスが好きでしたが、バスの運転手にはなりたくなかったというチグハグな理由です。そして学生時代にバス所有している方のブログを見て自分もいつかは…と夢見ていました」。バス愛車への憧れは学生時代に芽生えたという。

 バスを買う前はレンタカーの小型バスを年に数回レンタルして友達と旅行に出かけていたが、数年前に一念発起。バス購入のために本格的な行動に出た。「初めは中古バス専門の販売店で1台目のバスを買いました。今のガーラについては、コロナ禍の影響で余った、比較的新しいバスが引退するタイミングで運良く購入することができました」。機を見て夢を実現させた。

 お気に入りは、全塗装を施したボディーだ。「見方により色が変わって見えて表情豊かで気に入っています。こだわりポイントは、同級生のバス整備士が改造してくれた運転席周りです、自分が使いやすいように快適に、をテーマにしたスイッチの配置や運転席専用のオーディオなどによって快適にドライブできます」。運転のしやすさを向上させたオリジナル仕様が自慢だ。

 インパクト抜群過ぎて、「デカい」「恥ずかしい」と言われてしまうことも。それでも、「お金も手間もかかるのでメリットはあまりないのですが、好きなバスを好きに乗れるということが一番のメリットです」と、深い愛を語る。

 ガーラのハンドルを握ってのドライブ旅行にすっかり魅了されているといい、「バスの運転手であっても、好きな道を好きに乗れることはないと思います。旅行が修学旅行気分で楽しくなります。一度ガーラで旅行に行った人は、またガーラを使って旅行に行きたいと言っています」。着実に“バス愛車旅”のファンを増やしている。

「しっかりメンテナンスして安全運転で長く乗りたいです」と語るオーナー。日本のどこかでガーラ号を見かけた時は、ドライブがもっと楽しくなりそうだ。

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