南派?みゆき派? あだち充作品に登場する魅力的なヒロイン3選 「理想的」「結婚したい」の声

2023年11月2日にテレビ朝日系で放送された『アメトーーク!』内で、芸人たちがお気に入りのラブコメ漫画を紹介していたが、中でも『タッチ』などの作者・あだち充氏の作品が複数あがっていたことが印象的だった。そこで本記事では、あだち充氏の描くラブコメ漫画のヒロインに注目し、話題になった3作品のヒロインの魅力を振り返る。

タッチ 完全復刻版 1巻(あだち充/小学館)
タッチ 完全復刻版 1巻(あだち充/小学館)

ラブコメ漫画といえばあだち充作品

 2023年11月2日にテレビ朝日系で放送された『アメトーーク!』内で、芸人たちがお気に入りのラブコメ漫画を紹介していたが、中でも『タッチ』などの作者・あだち充氏の作品が複数あがっていたことが印象的だった。そこで本記事では、あだち充氏の描くラブコメ漫画のヒロインに注目し、話題になった3作品のヒロインの魅力を振り返る。

 まず最初のヒロインは、1981年から86年まで『週刊少年サンデー』(小学館)で連載されていた漫画『タッチ』のヒロイン・浅倉南だ。主人公で双子の兄弟・上杉達也と和也の幼なじみである南は、かわいらしい容姿に加え、成績優秀で運動神経も良い女の子。そんな南は野球部のエース・和也の事故死を乗り越えて、葛藤しながらも甲子園を目指す達也を献身的に支え続ける。

 野球部マネジャーと新体操部の二足のわらじをこなしながら、強く前向きに生きる姿が魅力的な南に対し、SNS上では「ダメな男でも愛して支えて、時には叱ってくれるしっかりものの南ちゃんは、まさに理想的なヒロイン」「少し嫌なことがあっても明るくて元気な南ちゃんが好き」と南を理想のヒロインにあげる声が見られた。

 続いて、80年から84年まで『少年ビッグコミック』(小学館)で連載された『みゆき』のヒロイン・若松みゆきを紹介しよう。本作は、主人公・若松真人と彼の血のつながっていない妹・若松みゆき、そして真人の同級生・鹿島みゆきの2人のみゆきとの三角関係を描いた物語。ちなみに、真人は当初、鹿島みゆきと付き合うが、最後の最後に読者を驚かせるようなどんでん返しが待っているのだ。本作が連載当時、最終回を読んだ筆者は「すげぇ漫画だ……」と震えた記憶が思い出される。

 若松みゆきは、作中で帰国子女らしくオープンでサバサバしている女性として描かれており、SNS上では「人間味に溢れる魅力的な人物」「素のままを生きているみゆきちゃんが大好きで憧れる」と彼女の自由な性格に惹かれる声が多く見られた。

 最後に紹介するヒロインは、『週刊少年サンデー』(小学館)で92年から99年まで連載された『H2』のヒロイン・古賀春華である。

『H2』は、中学でエースピッチャーだった主人公・国見比呂が、ひじを壊して(後にヤブ医者の誤診であることが判明)野球部のない千川高校に入学するところから始まる。ひょんなことから野球同好会に入り、ライバルで親友の橘英雄の影響や、幼なじみの雨宮ひかりの後押しをきっかけに甲子園を目指すというストーリー。

 作中で春華は、比呂が所属した野球同好会のマネジャーをしており、英雄とひかりとの中学時代からの因縁を抱える比呂をサポートしている。次第に比呂への恋心を抱き始める春華の魅力といえば「健気さ」があげられるだろう。

 読者からは「待ってる時間もデートのうちと言ってくれる彼女のような女性と結婚したい」「切なくて可愛くて素直で健気で一番好き」という声があがるほど、あだち充作品の中でも、屈指の人気を誇るキャラクターだ。

 ラストシーンで比呂と春華がお互いの夢を再確認するようにつぶやく様子は、ラブコメ漫画で1、2位を争うほどさわやかで幸せなエンディングといえる。本作を読み終えた後、メジャーリーガーとなった比呂とCAとなった春華を思い描くファンも多いだろう。

 今回紹介した3作品以外にも、あだち充氏の作品にはすてきなヒロインが登場する。作品ごとにさまざまな魅力を見せてくれるヒロインに注目して、過去の作品を読み直してみるのもいいかもしれない。

次のページへ (2/2) 【写真】エプロン姿に読者もくぎ付け…あだち充氏が描く人気ヒロイン
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