コロッケの考える「ふざけるものまね」と「ふざけないものまね」の違い…芸風を受け継ぐのは2人

芸能生活44年目を迎えたものまねタレントのコロッケが7日、都内でキャリア初となるオーケストラとものまねのコラボコンサートを開催。五木ひろし、美川憲一、細川たかし、玉置浩二、松山千春、ASKA、長渕剛など、オーケストラの演奏で観客を爆笑させた。また、昨年10月に亡くなった谷村新司さんのコーナーではものまねを封印。お世話になった先輩への感謝を込め、初めて地声で『いい日旅立ち』を歌って追悼した。ステージを終えたコロッケにコンサートの感想、コロッケ流の「ものまねのこだわり」について話を聞いた。

コロッケが語ったものまねのこだわり【写真:山口比佐夫】
コロッケが語ったものまねのこだわり【写真:山口比佐夫】

オーケストラとものまねのコラボコンサートを開催

 芸能生活44年目を迎えたものまねタレントのコロッケが7日、都内でキャリア初となるオーケストラとものまねのコラボコンサートを開催。五木ひろし、美川憲一、細川たかし、玉置浩二、松山千春、ASKA、長渕剛など、オーケストラの演奏で観客を爆笑させた。また、昨年10月に亡くなった谷村新司さんのコーナーではものまねを封印。お世話になった先輩への感謝を込め、初めて地声で『いい日旅立ち』を歌って追悼した。ステージを終えたコロッケにコンサートの感想、コロッケ流の「ものまねのこだわり」について話を聞いた。(取材・文=福嶋剛)

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――今まで誰も考えてこなかったオーケストラとものまねという組み合わせでした。

「以前から歌もちゃんと届けられるものまねコンサートを作りたいと思っていました。そしたら昨年、主催者の方からオーケストラとのコラボをご提案いただき、地元の熊本で初めてやってみたんですが、これがとても面白かったんです。それで今度は東京でやってみたいと思っていたら、大田区さんからお話をいただき、太田区民ホールで開催できました」

――コロッケさんのものまねコントにオーケストラが絡んでくるとても斬新な構成でオーケストラのみなさんも笑いながら演奏する場面もありました。

「オーケストラのみなさんがお客様の反応を見ながら演奏で乗っかり、そこに僕がものまねで乗っかっていく。それを見たお客さんがさらに乗っかって笑いながら楽しんでもらう。鬼滅の刃じゃないけれど、みんなの呼吸が1つになるような瞬間が何度もありました。拍手より笑いの方が多いオーケストラコンサートなんてあんまりないでしょ(笑)。そして、フルオーケストラで持ち歌『いのちの理由』を歌えたことがうれしかったです。もう、全てが初めての経験だったのでゾクゾク、ワクワクしながらステージに立っていました」

――今回の音楽監督を務めた作曲家・山下康介さんは、「初めはどうなるんだろう?」と心配していたそうですが、歌とコントに向き合う真摯(しんし)な姿勢を見て「これぞ日本を代表するエンターテイナーだ」と終わったあとに感想をいただきました。

「うれしいです。でも僕の変な動きに対応してくれるオーケストラなんてなかなかいませんから。『題名のない音楽会』(テレビ朝日系)の音楽制作もやっている山下さんがいたから新しいエンタメを作れたと思います」

――谷村新司さんの『昴』はものまねを封印してコロッケさんの地声で歌いました。

「谷村さんは公私にわたり大切な恩人です。ステージでも話しましたけど、谷村さんとの思い出は尽きないんです。『ものまねを続けて良いですよ』とお許しをいただきましたが、志村けんさんの時も同じでお亡くなりになってすぐにはものまねってできないんですよ。まず、僕の気持ちの整理がついていないし、ファンのみなさんが許してくださるかどうかが大切ですから。僕はものまねという芸を通して、人物と歌を伝えていきたいので、今回はオーケストラと一緒だったので歌をしっかり伝えようと思いました」

――コンサートでは、フランク永井さんなど往年の歌手をものまねで若い世代に伝えています。

「そう言っていただけるとうれしいです。フランクさんを歌わせていただく時は、ふざけないでちゃんとものまねをするんです。すると、若い世代のお客様は『こんな特徴の歌手だったんだ』ってすごく盛り上がってもらえるんです。そして、野口五郎さんや岩崎宏美さんといった現役世代の方のものまねをする時は、絶対本人がやらない、やったら面白いだろうなっていう仕草を入れて笑ってもらう。おふたりには怒られますけどね(笑)」

谷村新司さんの歌はものまねを封印して地声で歌った【写真:(C)12DO】
谷村新司さんの歌はものまねを封印して地声で歌った【写真:(C)12DO】

福山雅治から言われたひと言

――福山雅治さんや阿部寛さんといった今のレパートリーもたくさん披露しました。

「福山さんご本人からも『どんどんやってください』って10年くらい前に言っていただいたので、よくものまねをさせてもらっているんです。私より若い歌手のみなさんは、子どもの頃に僕を見てくれていたから、逆に受け入れてくださるので変な風にものまねしても炎上しないのがいいんですよ(笑)」

――2024年はどんな挑戦をしていきたいですか。

「僕が一番大切にしているのは持続することです。進化するためには持続が必要です。今日も『五木ロボット』(ロボットになった五木ひろしをものまねする)をやらせていただきましたが、長い間やっていく中で常に芸も進化し続けているでしょ。今回のオーケストラとのコラボも持続するために必要なことで、そんな『持続にチャレンジする年』にしたいですね。若い世代に『こんな人がいるよ』って今、活躍している人たちをものまねで楽しんでもらうことと『こんな素晴らしい人がいたんだよ』ってものまねで伝えていくこと。これからも『ものまねで過去と未来をつなげるパイプ役』でいられたらうれしいです」

――最後にコロッケイズムを継承していると思う後輩芸人を教えてください。

「坂本冬休みですね。2番目がミラクルひかる。ミラクルは真面目だから1個ふざけたら次はあんまりふざけないんだけど、坂本冬休みはもう『ここまでやるか』っていうくらい、とことんふざけますから(笑)。『極道の妻たち』の出演者がトイレ待ちしているっていうネタがあるんですけど、どこかに動画が上がっていたらぜひ見てほしいです。僕はあんまり人のネタで笑わないんだけど、初めて見た時、笑いすぎて死ぬかと思った。とことんふざけるのがコロッケイズムです(笑)」

□コロッケ 1960年3月13日、熊本県生まれ。本名・瀧川広志(たきがわ・ひろし)。築いたものまねレパートリーは300以上。2014年の文化庁長官表彰をはじめ、日本芸能大賞、ベストプラチナエイジスト賞など、数多くの賞を受賞。芸能活動の傍ら、東日本大震災の被災地支援活動を精力的に行い、12年には防衛省防衛大臣特別感謝状を授与。16年の熊本地震発生以降は、熊本地震被災地復興支援を精力的に行っている。熊本市親善大使。

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