芸人が台本書き下ろし 異色旅番組の魅力は「本来ならばカットになりそうなことも成立」

ブラックマヨネーズがMCを務める新感覚の旅番組『ひとり旅~芸人が書いた台本で旅に出てみた~』が21日午後3時から読売テレビ(関西ローカル、放送後TVer・ytvMyDo!・Hulu・U-NEXTで配信)で放送される。演出を手掛ける守屋氏が見どころなどを語った。

ブラックマヨネーズが司会を務める『ひとり旅~芸人が書いた台本で旅に出てみた~』
ブラックマヨネーズが司会を務める『ひとり旅~芸人が書いた台本で旅に出てみた~』

演出を手掛ける守屋氏が見どころを語る

 ブラックマヨネーズがMCを務める新感覚の旅番組『ひとり旅~芸人が書いた台本で旅に出てみた~』が21日午後3時から読売テレビ(関西ローカル、放送後TVer・ytvMyDo!・Hulu・U-NEXTで配信)で放送される。演出を手掛ける守屋氏が見どころなどを語った。

 行き当たりばったり、その場のふれあいが魅力の旅番組はテレビでの定番。しかしその根幹を揺さぶるようなコンセプトの番組が誕生した。同番組は、ザ・プラン9のお~い!久馬やNON STYLE・石田明、天竺鼠・川原克己の芸人でも舞台や表現に独自の世界観を持つ「脚本も得意とする作家芸人」がドラマ風のロケ台本を書き下ろし、それに従いながら芸能人が旅をするという新感覚旅番組だ。

 旅人や旅先の人のセリフ、行動はすべて台本通りに撮影されるという同番組。3人が書いた台本、そして一癖ある旅人によるロケは普通の旅になるわけもなく、台本通りと分かっていてもどこかおかしい旅先での言動に、見守る一同もツッコまずにはいられない。でも見るとなぜか出かけてみたくなる、前代未聞のひとり旅が繰り広げられる。

 守屋ディレクターは、番組誕生の経緯について、「よくある旅番組を違う角度で作れないかと思ったのが始まりです。俳優さんが旅を行っているVTRをアテレコ大喜利するなど、候補は何個かあったのですが、決まりきったことをする旅もありかなと。ただ、決まったことをするのであれば、芸人さんが書いた台本(旅のプラン)で、やってみたら、どのような形になるのか、脚本家の色が出る旅もひとつの魅力と思い、芸人脚本の旅にしました」と紹介。

 魅力については「芸人さんが台本を書いているからこその、細かな演出。普通の旅番組では、やらないであろうコメントや仕草など、本来の番組ではカットになりそうなことも、芸人台本だからこそ成立していたり、街やお店の情報などを詳しく紹介せずとも、ちょっと気になったり、芸人台本とお店の情報がほどよく入った旅番組になったかと思います」と説明した。

 そして、「芸人さんが台本を書くだけあって、最初はやりすぎかなという内容もあったりしました。その辺りはしゃべりながら台本をリライトして、放送時の形になった感じです。元々、台本を書いてもらう芸人さんに、ロケハンも行ってもらう想定で企画はスタートしましたが、ロケを行ったのが年末ということもあり、今回、ロケハンはスタッフのみで行い、リサーチした情報を元に、さらに台本を改稿してもらいました。旅人も普通のロケとは違い、台本を覚えてもらって、そのシーンを撮影する形だったので、ドラマ風ではありますが、いつもと違う形で戸惑っている方もいました。3作目の川原さん作のVTRに関しては、僕の中で、どのような感じになるのか興味本位も含めての仕上がりになっていると思います」と撮影の裏側も明かした。

 ゲスト出演したWEST.の中間淳太は「脚本通りなんですけど、途中から本当に脚本かどうか分からなくなるんですよ。新しい試みの、今までにない新感覚の旅番組ですごく面白いなと思いました。脚本家の方がロケに行ってる旅人のいいところを全部引き出していたので、そのタレントさんの魅力も感じることができますし、なおかつ旅先の良さも見られるのも面白かったですね」と絶賛。

 渋谷凪咲は「それぞれの出演者さんと脚本の方によって、ロケの内容がかわいかったり、渋かったり、SFだったりと全然違うので、ぜひ全部しっかり見て味わっていただきたいなと思います。特にさゆり(かつみさゆり)さんの“舌ペロ”が出てくるところが一番の見どころです」と笑顔を見せた。

 奇想天外な番組に小杉竜一は「今までのロケとシステムが全く違うので、出来上がりも全く違ったんですけど、すごく現地に行きたくなる感じになったので、不思議な気持ちでしたね。最後のVTRの脚本家と旅人(共に天竺鼠・川原克己)はむちゃくちゃなんで、ぜひ見てもらって、街でそいつを見かけたら『ちゃんとせえよ!』って言ってほしいです(笑)」。

 吉田敬も「見たことない感じのVTRをずっと何分も見て、気付いたら『あ、淡路島行こ』とか思わされたから、案外言葉とか要らんのかなって感覚になりましたね。最後のVTRに関しては、まだ1月ですけど、今年一の問題作はこれちゃうかなと思います(笑)。これ、問題作以外に言いようあります? 今年一の問題作がどんなもんか見てほしいですね」と手応えを語った。

 さらに、多賀プロデューサーは「近年ますます注目度アップしている『ソロ活』の最高峰が『ひとり旅』だと思うのですが、そんな『ひとり旅』を気軽に楽しめる入門書的な番組になればいいなと思ってのスタートでした。とはいえ……、普通の旅番組にとどまるつもりはない守屋Dの企画。誰がどこで、何をするか、何を話すかすべて決まっている台本ありきの前代未聞の旅番組の制作がはじまりました。ロケVTRを観るスタジオでは脚本家のお~い!久馬さん、NONSTYLE石田さんにもお越しいただいたのですが2人からの『なんなんですかこの企画?』『プレッシャー半端ないです』という言葉がまさにこの番組を物語っているなと」と構想段階での裏側を告白。

「ブラックマヨネーズのお2人や、中間淳太さんも収録終わりに『世界初、新感覚すぎる』とおっしゃっていましたが、個人的に一番印象的だったのは渋谷凪咲さんが『VTRを観ながら、一緒に作っていく感覚』と感想をくださったことです。まさにその通りで、芸人さんが書き下ろした台本をタレントさんが演じつつ旅をする、そこに散りばめられた違和感にスタジオメンバーが反応する。このことで新たな旅番組が出来上がっているんですよね。テレビの前でも皆さんスタジオメンバーと同じように番組に参加している気持ちで、ぜひ声を出しながら見ていただきたいです。特に3本目の川原さんのVTRは自然に声がでると思うので、そこも楽しんでください」と仕上がりに自信をのぞかせた。

記事提供:読みテレ(https://www.yomitv.jp/

次のページへ (2/2) 【写真】さゆり、原田泰造、天竺鼠・川原の旅風景
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