アルファードがリフトアップで衝撃的な“巨大化” 改造マニアのタクシー運転手、息子もお気に入り「これがいいって」

高級ミニバンとして知られる、アルファードがまさかの大変身。さらなる巨大化を果たしてしまった。そんな“上げのアルファード”の正体とは。持ち主のタクシー運転手に直撃した。

文字通り“頭抜けた”存在感を放ったアルファード【写真:ENCOUNT編集部】
文字通り“頭抜けた”存在感を放ったアルファード【写真:ENCOUNT編集部】

依頼を受けてカスタムを担うことも

 高級ミニバンとして知られる、アルファードがまさかの大変身。さらなる巨大化を果たしてしまった。そんな“上げのアルファード”の正体とは。持ち主のタクシー運転手に直撃した。

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 カーイベントでひときわ異彩を放つ1台。若干34歳にして、オーナーであるとむさんはこれまでも数多くのカーイベントに参加している、車かいわいでは名の知れた愛好家。普段はタクシードライバーとして働いており、今回披露した30系アルファードは約2年前から自身で改造を行ったそうだ。「昨今のキャンプブームだったりとか、アウトドアブームもあって、そういう部分も遊びとして入れようかなと思いました」。車の屋根にはキャリアルーフを、前方にはグリルガードを取り付けたことで、レジャー用に変貌。アルファードのイメージを覆した。

 現在の形は3代目。タイヤを変え、車体前面にあるグリルの半分から下を切断し、リフトアップした。高さはルーフキャリアを除いて約2.1メートル。ノーマルよりおよそ20センチメートルほど高くなった。「フォグランプのカバーのような部分を切って、ダクトのような形にしています。切るのはそこまで難しくはないですが、一度位置を決めた後、左右の位置を合わせてバランスを保つのがなかなか大変ですね。なかなか皆さん純正のバンパーと言っても信じてくれません(笑)」。インパクト抜群の“顔”は車好きをもだましているようだ。

 ここまで大胆なアルファードの改造はなかなかお目にかかれない。「ファミリーカーで四駆って言ったら、もう三菱のデリカ一択しかないじゃないですか。でも、そうじゃなくてアルファードでできないかなと思った時に『じゃあやってみよう』と。本当単純なきっかけです」。頭の中のイメージが頼り。数パターンの想像を基にアレンジを進めていった。「基本的にアルヴェルのかいわいで有名な人は下げている人がほとんどですよね。上げ、というのはまずいなかったから、そういう面でも多分狙い目だったかな。足元は基本ノーマルなので乗り心地もほとんど変わりませんよ」。かかった費用の総額は120~130万円だという。

 さらに驚きなのが、ディーラーの公認を獲得した改造であること。車検で必要なものはすべて承認がとれているため、堂々と乗れているのだそう。車体を上げるキットは自身が開発にも携わったというのだからすごい。「有名メーカーのキットなんですけど、今この車についているのは第1号試作品なんです。まず一度付けて、周りの反応を見てみようとなったら、意外と反応が良くて。そのままキット化しようとなりました」。開発のため、実際に約半年ほどカーショップに勤務。キットは既に製品として販売されて、アルファード等に使用されているのだそうだ。

 家族からの評判も上々だ。「妻はもう自分の趣味だから、特に口出しはしてこないんですけど、息子は出かけるにもこれがいいとかって言ってきたりはよくありますね。父親としてはうれしい限りです。」と顔をほころばせた。

 これまでに乗ってきた車は13台。「ほとんど車検経験せずに乗り換えてきちゃった」と多くの車をカスタムし、アップデートしてきた。メディアに取り上げられたこともあり、今ではとむさんに改造のお願いがよく来るという。「お店としてやっているわけでもないですし、家庭もあるのでそこまで多く受けられるわけではありません。エアロパーツのメーカーからのスカウトもありましたね。今まで一番お金がかかったのは、スカイラインGT-Rのカスタムです。先方がこだわったのでフェラーリの純正の塗料を使って、全塗装しました。ただ、完成後2か月で、その方が事故で廃車にされてしまったのでそこは残念でした」。

 愛情を込め、日々アップデートを重ねてきた愛車。「もし欲しいっていう人がいたら、もちろん値段が合えば売却も考えますが、いなければ“ファイナルステージ”として、また外装やり直そうかなとか思っています。それが終わったら、新型に手つけようかな」と青写真を描く。次はどんなアルファードの姿になるのか。それはとむさんしか知らない。

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