スパドラ古川毅が連ドラ『夫婦の秘密』で夫の親友役 俳優の転機は『3年A組』の生徒役

ダンスボーカルユニット「SUPER★DRAGON」のメンバーで俳優の古川毅(23)がBS-TBS 木曜ドラマ23『夫婦の秘密』(毎週木曜午後11時/TVerやNetflixでも配信中)でメインキャストを演じている。古川は2月に24歳の誕生日を迎える歳男。3月6日にはシングル『New Rise』(ポニーキャニオン)でのメジャーデビューも控えており、辰年での飛躍を誓った。

『夫婦の秘密』にメインキャストとして出演する古川毅【写真:ENCOUNT編集部】
『夫婦の秘密』にメインキャストとして出演する古川毅【写真:ENCOUNT編集部】

グループ名も龍、3月にはメジャーデビュー

 ダンスボーカルユニット「SUPER★DRAGON」のメンバーで俳優の古川毅(23)がBS-TBS 木曜ドラマ23『夫婦の秘密』(毎週木曜午後11時/TVerやNetflixでも配信中)でメインキャストを演じている。古川は2月に24歳の誕生日を迎える歳男。3月6日にはシングル『New Rise』(ポニーキャニオン)でのメジャーデビューも控えており、辰年での飛躍を誓った。(取材・文=平辻哲也)

 古川は2015年11月に「SUPER★DRAGON」のメンバーとしてデビューし、今年10年目に入る。23年は3月にアルバム『mirror』を発売し、ユニット最大規模のパシフィコ横浜大ホールでワンマンライブを開催し、9月にも6曲入りCD『INFINITY TAPE』を発売。個人でも毎日放送『4月の東京は…』でメインキャストを務めるなど俳優活動も行った。

「昨年は22年から考えていたことをしっかり形できた1年でした。ワンマンライブは声出し初解禁で、すごく印象的でした。それから、6曲の新曲を作るのも自分たち主導でできた。大変でしたが、自分たちのやりたいこと、やるべきこと、求められていることを考えながら、足元を固められたと思っています」と振り返る。

 24年は辰年。個人、グループともに大事な1年と考えている。

「僕は辰年生まれで、グループの名前もSUPER★DRAGON。3月にメジャーデビューを控えていて、この連ドラ出演もある。いろんなポイントがすごく重なっていると思っています。好きな言葉は『偶然は必然』ですが、本当にそうだなと思っています。月並みですが、飛躍の年にしたい」

 個人活動の新年第1弾となる本作は、花屋を営む夫婦と近所でカフェを営む女店主、彼らを取り巻く人たちの幸せそうな日常とは裏腹のダークサイドを描く物語。古川は主人公・穂花(臼田あさ美)の年下の夫、雅道(豊田裕大)の親友・栗原蒼太を演じる。

「他の現場でお世話になったスタッフの方々から呼んでいただいたご縁もあったので、良かったと思うと同時に、しっかり期待に応えようっていう気持ちが一番でした。蒼太は結構キーマンになると思います。ドラマはキャラクターのパーソナルな部分をフューチャーされていて、揺るぎないものを持っている。それがあったから、最後まで演じ切れたという気がしています」

 ドラマでは「あなたの夫の秘密を知っています」と書かれた1通の手紙をきっかけに花屋を営む夫婦とその周囲の人たちの幸せが崩れていき、裏切りや復讐に発展し、登場人物の裏の顔が見えていくのが見どころ。

「雅道との友情などポジティブな部分はやりやすかったのですが、このドラマはむしろネガティブがメイン。さらには、順撮りでなかったのがすごく難しかった。蒼太もダースベイダーのような闇を抱えているかもしれないので、楽しんで見てほしいですね。いろんな世代のキャストの表現、その時生まれた反応が作品にのっています。ミステリー要素もありますが、人間模様が肝。共感ポイントも散りばめられているので、自分自身と照らし合わせてもらうと面白いと思います」

 一番絡みの多い豊田は「メンズノンノ」の人気モデル。これが初共演となる。

「現場では一緒に作っていく人たちと関係性ができることが一番。特に、豊田さんとはコミュニケーションを取りました。同年代の役者と出会う機会はあまりなかったのですが、ここまでフィーリングが合う人はいなかった。すごく熱くて真剣。いいマインドを持っている同志と出会えた感じがしました。撮影の合間には洋服やヒップホップの話もしました」

古川毅の芸能界入りは中3に原宿でスカウトされたのがきっかけ【写真:ENCOUNT編集部】
古川毅の芸能界入りは中3に原宿でスカウトされたのがきっかけ【写真:ENCOUNT編集部】

芸能界入りのきっかけは中3、原宿でスカウト

 音楽活動、俳優業の両輪で活躍する古川だが、芸能界入りは中3のゴールデンウイークに原宿でスカウトされたのがきっかけ。

「音楽をやりたいって思いはずっとあったんですよ。人前に立つことも嫌いじゃなかったし、合唱コンクールで3年間、ピアノ伴奏をやっていました。でも、芸能界にどうやって入ったらいいのか分からなかった。実は、最初、お芝居にはあまり興味がなかったんです。生意気だったんですね。マネジャーにも、そう言っていたので、しばらくオーディションも受けることができなかった」と苦笑する。

 俳優業の転機になったのは、菅田将暉主演の日本テレビ系ドラマ『3年A組-今から皆さんは、人質です-』(2019年)だった。生徒役には永野芽郁、片寄涼太、川栄李奈、上白石萌歌、今田美桜、福原遥ら今をときめく若手が集まり、古川は冷静沈着で女子人気も高い須永賢を演じた。

「共演者も同年代が多く、学校みたいな感じでした。菅田さんとプロデューサーの福井雄太さんがチームで作り上げた作品で、ものすごく熱量が高かった。本当にすごいメンバーで、そこに経験値もほとんどない自分が入れていただけた。みんなでストイックに、作品のテーマをどう届けるかを考えた。あんな経験はなかったかもしれない。本気って伝わるんだな、ということをリアルタイムで体感できたことってすごく大きかった」

 そんな喜びもあったが、同時に悔しい思いもしたのだという。

「掛け合いの中でセリフに詰まって、助監督さんから怒られたこともありました。 “俺、今日死ぬかな ”みたいと思ったこともあって、しんどかったですね。その中でがむしゃらにやるしかなかったのですが、『お前の芝居が好きだ』と言ってくれる仲間がいて、すごく本当にいい思い出になっています。この時のレベルやエネルギーは今も、自分の中の基準になっています」

 新ドラマでは結婚生活がテーマになっているが、「自分はまだ結婚を考えるような年齢ではないのかなと思っています。いずれタイミングが来たら。そう言っていたら、逃すのかもしれないけれども(笑)、それまでに、もうちょっといい男になっていたいと思っています」

 グループ活動はホーム、俳優業はアウェイのような感覚だそうで、「グループは場所が変わっても、そのままの自分でいられる場所という気がします。俳優の現場は毎回、周りの人も違いますし、役を通して、揺るぎないものを見せていく。どちらも大切ですが、今、明確に思っているのはアジアのホップスター集団でありたいということ。僕らは歌って踊れるのが強みです。信じてついてくれるファンの輪を広げて、みなさんを幸せにしたいんです」と言葉に力を込めた。

■古川毅(ふるかわ・つよし)2000年2月27日、東京都出身。2015年に「SUPER★DRAGON」のメンバーとしてデビュー。18年資生堂・シーブリーズのCMキャラクターに抜擢され、ドラマ『兄友』で俳優デビュー。主な出演作として、ドラマ『3年A組-今から皆さんは人質です』『結婚できないにはワケがある。』『箱庭のレミング』『僕らが殺した、最愛のキミ』、映画『犬鳴村』など。身長182cm。

ヘアメイク:渡邊夏生

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